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田の地目変更と売却について

相談内容 

現在所有の土地と建物を売却する計画を進めておりますが、
媒介をおねがいした不動産会社さまから、
土地の数筆が田になっているとの連絡を受けました。
  
購入当初、重要事項説明書の地目には、
雑種地と私道とのみ書かれ、田という説明もありませんでした。
売却するときには、その田を地目変更しなければならいとの条件があり、
その費用負担を当時土地を売却した業者にもとめることは可能でしょうか?
また、そもそも田を売るという行為が宅地建物主任者に許されるものなのでしょうか?



□■アドバイス

購入した時点で地目が雑種地であれば現在地目が田で残っていることはありません。
田で残っていると言うことは買ったときは田を農地法第5条申請にかけて
買った以外は考えられません。その後貴方が地目変更登記をしなければ、
地目は田のまま残ることになります。この場合は地目変更をしないと
所有権移転登記ができませんので、そのままでは売買は困難です。

  > その費用負担を当時土地を売却した業者にもとめることは可能でしょうか?
  
通常その費用を業者に求めることは困難だと思います。
買ったときの条件に地目変更をして渡す
という条件が入っていれば出来ると思います。
通常売買の時は土地の登記簿謄本を添付するので、
地目が何であるかは直ぐ判るはずです。

  > 田を売るという行為が宅地建物主任者に許されるものなのでしょうか?
  
「田を売る」という言葉はあまり適当ではありません。
「地目田の土地を売る方法は?」というのが適当と思われます。
地目田の土地の売買は以下の方法により出来ます
(地目田の売買というのには2通りあります)。

   1.田の用途を宅地にするとか雑種地にするために売買する場合。
    この場合は農地法第5条申請をする必要があります
    (市街化区域の場合は第5条の届出)。

   2.農地として使う場合。
    この場合は買い手さんが農地を5反(1,500坪)以上(ところによっては3反
    以上)もっていないと買うことが出来ません。この場合は農地法第3条申請
    が必要です。自分の農地に自宅などを建てるときの申請は農地法第4条申請
    が必要です。

貴方の場合は多分5条申請により買ったものと思われます。
この場合は5条の許可証または届出済証を添付することにより
所有権移転登記が出来ますので、この方法をとって移転されたのでしょう。

貴方の持っている登記済権利証にも地目は田となっているはずです。
但し、5条の許可済みの土地は市役所の固定資産税の課税が
宅地並み課税されており、実質は宅地又は雑種地として取り扱われております。
よって売買する場合は地目変更登記をしないと売買できません。

(紀州不動産・森田喜美夫さん)




■□相談者より

森田様、早速の御回答ありがとうございます。
もう少し質問させて頂きたいと存じます。

  > 購入した時点で地目が雑種地であれば、
 >現在地目が田で残っていることはありません。
  
これは重要事項説明書の説明で、
田という説明が無かったので、実際に田が残っているという事は、
おかしい(説明の義務を果たしていない)と理解してよろしいでしょうか?

  > 貴方の場合は多分5条申請により買ったものと思われます。
  
お恥ずかしい話しですが、当時全く農地法の事は存じませんでしたし、
その申請にかけたという行為は私は一切行っておりません。

  > そのままでは売買は困難です。
  
これは当時私が購入した時に、売る側で地目変更をしないとという意味でしょうか?

  > 買ったときの条件に地目変更をして渡すという条件が入っていれば
  
残念ながら、田という認識が当時無いため、そういった条項をもとめる事すら
しませんでしたし、全くわかりませんでした。もし一言でも
田という言葉があれば(説明があれば)、求めたかもしれません。

  > 田の用途を宅地にするとか雑種地にするために売買する場合。
  
これは、この土地を販売した業者が、販売を前提(宅地販売)とするために、
農地を購入することが、宅地建物主任者として認められているという事でしょうか?
逆に、すべて田を地目変更する事が前提でなければ、
宅地開発や売買はできないと理解してよろしいでしょうか?
素人ゆえの的を得ない質問ばかりですみません。



□■アドバイス:2


 > 説明の義務を果たしていない
  
重要事項説明書で各地番毎の地目は書いてなかったのでしょうか?
また、売買契約書に売買物件の表示がなされ契約されたと思いますが、
そこで気が付きませんでしたか?業者責任ばかり
追及されようとしてるみたいに受け取れるのですが。

  > 当時全く農地法の事は存じませんでしたし、その申請にかけたという行為は
  > 私は一切行っておりません。
  
農地法申請は売主と買主両方の印鑑が必要です。
申請にかけたのを知らないと言うのはちょっと理解できません。

  > 売る側で地目変更をしないとという意味でしょうか?
  
購入した時点では地目変更は必要ありません(金融機関から借入をして購入する
場合などは買った後、地目変更するように言われる場合があります)。

  > 田という言葉があれば(説明があれば)、求めたかもしれません。
  
通常は農地転用申請をして買う場合は、買った方が後で
地目変更をするのが普通の取引です。地目にこだわっているようですが、
所有権移転する時に司法書士さんからも物件の確認があるはずですが、
どのようにして所有権移転登記をしたのですか。

  > 逆に、すべて田を地目変更する事が前提でなければ、宅地開発や売買は
  >できな いと理解してよろしいでしょうか?
  
まず第一点、貴方は宅建業者から仲介ではなくて直接物件を買われたのですか?
買った物件の権利証はお持ちでしょうか?

何故このような質問をするかと言えば、貴方の質問が
理解しかねるところがあるからです。買われた土地に自分で家を建てられる場合、
地目変更はあまり問題になりません。何故なら、5条申請の許可が下りると、
その許可書を添付して建築確認が下りるからです。農地法第5条申請というのは、
第三者が農地から農地以外の用途に使う為に所轄官庁に
農地転用許可申請する方法です。地目変更するしないは買った方が決めることで、
地目変更が前提でないと売買できないわけではありません。
農地転用を前提に売買するわけですから。

農地転用許可が下りたものは地目変更しないと売買が出来ない、
正確に言うと、売買は口頭でも成立する訳ですが、第三者対抗要件である
所有権移転登記が地目変更しないと出来ないと言うことです。

  > 素人ゆえの的を得ない質問ばかりですみません。
  
インターネットで検索すれば農地法がどんなものか判ります。
一度調べてみると良いでしょう。

(紀州不動産・森田喜美夫さん)




■□相談者より

森田様、情報が不足していてすみません。いくつか補足事項がございます。

   1.この物件は宅建業者からその業者が宅地開発したものを購入しております。
   2.権利証は所有してございます。

正確には購入したのは私の母親で、私はその物件の上に建物を建てて
約10年生活しており、この度、その物件(土地+建物)を売却し、
引越しをする事になったのです。その売却の際、
売却をお願いした不動産業者様から田のままの地番が幾つかありますとの
指摘を受けたのです。その物件希望者へ引き渡す際、地目変更が条件になっております。

売却をしなければ、恐らく田であることは気がつかなかったと思います。
農地法申請は、宅地開発する再、売り主(田の所有者)と買い主(宅地開発をした業者)
が、森田様の「売主と買主両方の印鑑必要」という説明から、
その双方でやったのではないかと思います(間違っていたらすみません)。
再度重要事項説明書を母親に確認します。




□■アドバイス:3

現時点の登記簿はご覧になったのでしょうか?
正式な手続きが行われて購入された物ならば、宅地となっているはずです。
開発した宅地ならばなおさら宅地になってないのが不思議ですね。

当時のことも重要ですが、まずは現状だと思いますので、
登記簿謄本を確認して欲しいと思います。指摘した業者も含めて、
どこで誰がミスしているか分かりません。
権利書と謄本の番地をもう一度見直した方が良いように思います。

(西日本地所・山本秀樹さん)




■□相談者より

山本様、御回答ありがとうございます。
権利書についておりました登記簿の写しを見ますと、
所有権の移転はされ母名義になっておりますが、地目は田となっております。

指摘しました業者に電話でこの旨を話しますと、(適切な言い方ではありませんが)
「田を売った」とはっきり言いました。加えて、
「田を売った後に、通常は買い主かまたは
 建物を建てた業者が地目の変更を行うものだ」と言いました。

これが通常の不動産取引きなのかどうか判断しかねておりますし、
地目変更費用に筆数が多く、概算で7万から8万かかると事務所の先生から言われており、
この費用負担に納得がいかず、こちらに相談申し上げたのです。

前にも書きましたが、念のため、権利書と登記簿、重要事項説明書を再度確認を致します。




□■アドバイス:4

行政書士兼不動産賃貸業の川村淳と申します。
概ね森田さんの回答されている通りで間違い無いと思います。
  
また、農地を農地法上許可(届出)を得て宅地造成した土地を購入されたようですが、
その段階では宅地に地目変更されていない事については、特段の約定が無ければ
不動産業者さんに落ち度は無いと考えられます。

宅地造成されただけでは、不動産登記法上地目変更の登記申請をして
一度受理されても、現況調査の段階で取り下げを命じられる事が多いようです。
ではいつならOKかと申しますと、私自身の経験並びに地目変更のプロでもある
土地家屋調査士さんの情報では、建築物の基礎工事完了または
柱の一本との説もあります(まあこれはプロには裏技もあるようですが…)。

そこで「通常は買主が行うものだ」の主張になるのでしょう。
建築業者にしても、請負契約の内容に特約事項として含まれていなければ、
業者の費用負担で、あくまでも「好意で」地目変更してくれる事は
無いのではないかと思いますが…。

また、購入時、金融機関の抵当に入れる場合に金融期間から
地目変更を要求される場合も確かにありますね。
「担保価値の無い農地に金は貸せない」と言うわけです。
でも、金融機関によります。

もし費用負担がそれほど気になるなら、御自身で勉強のつもりで
申請されてみてはいかがでしょう?地目変更登記など実は驚くほど簡単ですし、
たとえ筆数が多くても、同じ雛型に書きこむだけですから、関係ありません。
  
管轄法務局の窓口でお聞きになられれば、本人申請用雛型もあり、
親切に(?)指導もしてくれる筈です。ついでに筆数が多いなら
合筆の登記も簡単です。但し全て出来る訳ではありませんが…。

やってみると7万円も払うのは馬鹿馬鹿しいとお気づきになられるでしょう。
以前と異なり法務局と言う役所は親切ですよ(笑)。

私は各種の申請業務の代理人を生業としていますが、基本的には
どのような申請も本人申請が原則と理解しています。裁判すらもです。
もし法務局で不親切を感じたら「上司を呼べ!」でも宜しいかも
(あ、ちょっとこれは不謹慎!)。

添付書類も住民票と農地法の許可証(届出書控え)ですし、
現況調査にも当然耐えるでしょうから。

(川村行政法務事務所・川村淳さん)



■□相談者より

川村様、森田様、山本様、回答ありがとうございます。

念のため確認をしましたが、やはり重要事項には、代表番地(筆)と
地目くらいしか記載はされておりませんでした。

が、今回の川村様の回答である程度納得がいきました。
買う側の理論(要望)からすれば、田の説明と、
地目の変更はそちらでという説明がほしかったと思います。

余談ですが、この不動産業者とは、排水の別件(共有私道部分を勝手に売ってしまい、
共有している排水をその買い主が止めてしまった)で6年以上も、
もめた事があり、今回売却することで、「またか」という気持ちもございました。

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