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異なる名義の土地の合筆について

相談内容 

東京・40代男性
2つの土地が並んで接しています。
1つは私名義、もう1つは私と姉の共有名義です。
私名義の土地は私が住んでいます。
共有名義の土地には築50年以上の家があり、今まで人に貸していましたが、
老朽化がひどく壊すことになりました。
共有名義の土地は1.8mの私道にしか面しておらず、
売却したり、改めて賃貸住宅を建てることは困難と思われます。

このままでは共有名義の土地が更地となり、
高い固定資産税を払い続ける必要がでてきます。
  
そこで私名義の土地と共有名義の土地を合筆し、私の住宅がある土地として
固定資産税を低減したいと思うのですが、異なる名義である以上、
このような合筆は不可能なのでしょうか。

それとも土地交換等により合筆する手段があるのでしょうか。
ご回答よろしくお願いいたします。



□■アドバイス

複数の土地はたとえ並んでいても、以下のような場合は合筆はできません。

   ・所有者が違うとき
   ・地目が違うとき
   ・内容の違う抵当権等がついているとき
   ・地役権の要役地であるとき
   ・字違い、町名が違うとき

ご相談のケースでも、このままでは合筆はできません。
それから、仮に合筆して一筆の土地としても、
それだけで合筆後の土地の全体について固定資産税の低減の特例が
適用になるわけではありませんので、注意が必要です。

   1.住宅用地の特例
     専用住宅の敷地となっている土地
    (住宅の床面積の10倍の面積を限度とする)については、
    その土地の固定資産税評価額の3分の1の額が固定資産税
    の対象になります(店舗併用住宅、アパートなどは、別の基準あり)。

   2.小規模住宅用地の特例
     住宅用地全体のうち、面積が200平方メートル以下の部分については、
     さらに上乗せで、固定資産税評価額の6分の1の額が
     固定資産税の対象となります。

従いまして、あなたの場合、
この利点が生かせるかどうかも検討の材料とされることですね。

(川村行政法務事務所・川村淳さん)




■□相談者より

川村行政法務事務所御中、さっそくご回答くださり、
本当にありがとうございます。やはり合筆は難しそうですね。

両方の土地はそれぞれ40坪程度なので、合筆できれば、
固定資産税の低減が受けられると考えていました。
この面積でも、更地として固定資産税を払うとなると、
サラリーマンにはかなり重荷です。
姉から譲渡してもらうと譲渡税が払えそうもありません。

共有名義の土地(更地になる予定)を売却するには、
1.8mの私道しか面していないので、かなりたたかれるのは目に見えています
(私名義の土地は公道に面しているため、両方を合わせると
 ある程度は価値があると思い、売るに売れない状況です)。

例えば、共有地の姉の分25%と私名義の土地25%を土地交換し、
両方を私75%、姉25%とした後、合筆するなんてことは許されないのでしょうか。
  
また、こういうことを相談するのは、税理士、司法書士、
土地家屋調査士等、どなたに相談すればよいのでしょうか。

お忙しい中、何度も申し訳ありませんが、
もしご意見をお聞かせいただければ幸いと思います。




□■アドバイス:2

再度、行政書士・川村です。
「合筆できれば、固定資産税の低減が受けられると考えていました」は、
なるほど、先ほどご説明した要件を満たしているのですね。
であれば、理論的には大丈夫でしょう。

ただ、この点は予め市町村の資産税課などに確認されるのが宜しいでしょう。
と申しますのも、私自身もこの周辺の役所での事務的取り扱いの詳細は、
知識が確実ではありません。
例えば、合筆してもそのことについて当該担当役所に通知が行かなければ、
従来通り課税されてしまう可能性などについて、ちょっと気になります。

共有名義の土地に関しては、現地での状況を確認しないと何ともいえませんが、
買値をたたかれる以前に、そもそも売れない可能性が高そうですね。

土地交換で名義が共通化するのであれば、合筆自体は可能かと思います。
もちろん、他の要件が満たされていることが前提です。
それと土地の元番が異なる場合も法務局へ相談確認が必要と思います。

しかし、そうすることにより、将来、権利関係が複雑になり、
次世代以降の方々が困りはしないでしょうか?
相続問題の専門家としては、お奨めはしたくないケースですね。

それと固定資産税がそれほど気になるというからには、
評価額が高い土地にお住まいと拝察申し上げますが、
仰る土地の権利交換により登録免許税や、不動産取得税が発生します。
もちろん、司法書士に依頼するなら、この報酬もあります。
このあたりのバランスが問題ですね。
そこまで無理するくらいなら、もっと別の手段があるような気がします。

合筆は何と申しましても、家屋調査士さんの専管業務ですが、
本件では確かに税理士、司法書士の専門分野の知識も必要になりますね。

(川村行政法務事務所・川村淳さん)




■□相談者より

行政書士・川村様、
再度すばやいご回答くださり、ありがとうございます。
おかげさまで現在かかえている問題が明確になったように思います。
目先の出費にとらわれ、
川村様がご指摘されている相続まで考慮していませんでした。
もう一度、頭の中をよく整理し、最適な方法について考えてみたいと思います。
本当にありがとうござました。

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