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更新拒否による立ち退きについて

相談内容 

東京・20代女性
まず、借りているアパートの立退きの話がでるまでの流れを、
大まかにご説明します。 

 ●物件について
   築15年、2DK、家賃\60,000、管理費\2,000、2年更新契約
   (更新料は家賃1ヶ月分)、契約時礼金・なし、敷金・家賃1ヶ月分、
    周辺家賃相場\65,000程度

  1.8月末に寝室が雨漏りし、布団やカーテンが濡れる被害にあいました。
   管理会社に連絡して処置をしてもらったので、とりあえず、
   今のところはもれてきません。布団などはクリーニングに出し、
   代金が請求できることになっています。       

  2.管理会社の対応が悪く、また漏るかもしれない状況の中、
   全然連絡がありませんでした
   (以前もいくつか不備があり、何度かもめました)。

  3.今月更新なので、これまでの不備などを理由に家賃などについて
   交渉希望したところ、いきなり、6ヶ月の猶予をあげるから
   それまでに退去してくれと言われました。
           
  4.更新拒否の理由は、
     ・クレームが多いこと
     ・この先、また水漏れがあった時に、色々請求されたくないこと
     ・友人が来た際、駐車場の隅に何度か駐車したこと
  などと言われました。

  5.家賃・更新料などが口座自動引き落としのため、自動引き落としは
   今月までということになっています。

こちらとしては、大家・管理会社の落ち度で迷惑かけておいて、
一方的に出ていけと言うのは理解できません。
無断駐車に関しては、邪魔にならない場所で、他の入居者もするので、
うちだけ言われるのも、やはり納得いきません。
そのため、今、管理会社に話し合いを申し出ており、以下の希望を出してます。

  1.家賃か、更新料を下げてもらって、そのまま住む。

  2.立ち退く場合は、正当な金額(引越し費用、次の物件の契約費用、
   迷惑料など)を支払ってもらいたい。

 しかし、契約書を見たところ、
 「借主は物件を明け渡す際、
  いかなる場合でも貸主に金員を請求することはできない」

 「本契約の紛争になった場合の訴訟費用はすべて借り主の負担とする」
 という項目があり、署名・捺印しました。

そのため、どう交渉すれば良いのか悩んでいます。
どうか良いアドバイスをよろしくお願いします。
また、もし立退料取れる場合、どのくらい請求可能なのか、教えてください。




□■アドバイス:1

私見ですが、この程度では、一般借家契約の更新拒絶の
正当事由とはならないと思います。

ですので、希望の通りで良いと思います。
また、契約書の、
  「借主は物件を明け渡す際、
   いかなる場合でも貸主に金員を請求することはできない」
  「本契約の紛争になった場合の訴訟費用はすべて借り主の負担とする」
の条項につきましては、無効になると思われます。
なお、最近の契約書では、この条項が削除されているのが一般的です。

もし、管理会社が貴方の要求に応じない場合でも、
立ち退きの裁判を提訴するのは、大家と管理会社の方ですから、
暫く様子を見ているのが良いと思います。
司法の判断によらず、強制退去させることはできません。
万一、家賃を受け取らない場合は、供託すれば良いので、
供託する旨を大家と管理会社に告げて下さい。

 南日本新聞さん( http://373news.com/ )のサイトの、
 以下のページを参考にして下さい。
   http://373news.com/fukushi/answers/050215.htm
(高原開発・涌井秀人さん)




■□相談者より

涌井様、迅速なご返答ありがとうございました。
契約書の件、少し安心しました。

実は昨日、管理会社が家まで訪ねてきて、少しお話をしました。
やはり、今のところ進展はなしですが、大家さんの更新拒否の理由を、
もう一度確認したところ、
  「もしもこの先、雨漏りした時に人命にかかわることがあったら怖いから、
   もうこの部屋を誰にも貸したくない」
と言ってるそうです。
今住んでいて、そんな危険があるようには感じないですが…。
実際は、度々のクレームで私達(主人と住んでいます)に対して嫌なイメージが
あるらしく、もう関わりたくないというのが本音のようです。
今後、直接、大家さん、管理会社と私達で話す機会があるかもしれませんので、
その時に改めて私達の気持ちを伝えようと思います。

こんなことが起きなければ、今頃はなんの問題もなく更新してたでしょうし、
あくまで私達は、現状の権利の範囲内で、正当な要求をしてるだけで、
別に大家さんと争いたいわけではありません。いろいろと複雑な思いもありますが、
できる範囲で大家さんの立場を考慮する気持ちも持っているつもりです。

どうしても折り合いがつかなければ、裁判するしかないですが、
話し合いでうまく解決できれば一番良いですよね
(大家さん次第ですが…)。

いろいろとアドバイスして頂き、本当にありがとうございます。
また報告を兼ねて、相談させてもらうかも知れませんが、
どうかよろしくお願いいたします。


----------------------26日後-----------------------------

涌井様、お久しぶりです。いつも相談に乗って頂き、ありがとうございます。
あれから大分たっていますが、何の進展もありません。

管理会社が思うように間に入ってくれず、大家さんと直接話し合いすることは
実現できそうもないです。
とりあえず、どっちにしても退去には応じられないので、家賃を支払って
住みつづけようと思いますが、ここで悩んでいます。

家賃の方は今まで自動引き落としだったのですが、
今ストップしている状態なので、振り込みになります。
私たちとしては家賃の値下げを希望しているので、
これまでと同じ金額を振り込めば、うやむやになってしまうような気がします。

自分たちの希望家賃を供託しようかとも考えていますが、
どうすれば一番良いかを悩んでいます。
どうかアドバイスを頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします。




□■アドバイス:2

私見ですが、地代・家賃の弁済供託ができる主な例としては、
以下がよく知られています。

  1.支払日に地代・家賃を提供したが、地代・家賃の値上げや
   土地・建物の明渡し要求などの理由で受領を拒否された場合(受領拒否)

  2.地主・家主と争いが続いていて、あらかじめ地代・家賃の受領を拒否され、
   地代・家賃を提供しても受け取ってもらえないことが明らかな場合
   (受領拒否)

  3.地主・家主等受取人が行方不明の場合(受領不能)

  4.地主・家主であると称する複数の者から地代・家賃の支払請求を受け、
   いずれの者に支払ってよいかわからない場合。または地主・家主が死亡し、
   その相続人が誰であるか不明の場合(債権者不確知)

ご質問の内容が受領拒否に該当するのかは微妙に思います。
供託官の判断によると思いますので、弁済供託に該当するかどうかは、
お近くの供託所(法務局等)にお尋ねになってみたら、いかがでしょうか?
(高原開発・涌井秀人さん)




■□相談者より


いつも迅速なご回答ありがとうございます。先方は家賃を受け取らないわけではなく、
振込先を知らせて来たくらいなので、やはり供託は難しそうですね。
とりあえず、11月分はこれまで通りの金額で支払う他ないのでしょうか…。
本当はその前に交渉したかったのですが、管理会社がなかなか対応してくれないので、
すべてが中途半端な状況です。ただ家賃を未払いの状態にしておいては、
こちらが不利になってしまうと思うので、早めに支払うつもりなのですが…。




□■アドバイス:3

横から失礼します。少し涌井様と違った方面から、考えてみました。

現状のように、相談者さんの側だけでは、
相手が話し合いの場につかないのであれば、

   ●客観的な正当性を評価してくださる機関や団体
  に間に入ってもらい、ご相談なさるというのも、一つの方法かと思われます。

  相談に乗ってくださるだろう機関や団体は、

   ●自治体の消費生活センター
     http://www.kokusen.go.jp/

   ●地元の宅建協会などの主催する無料相談
     http://www.zentaku.or.jp/

などがあるかと思われます。

なお、相談に行かれる際に、今回、投稿されたような内容を、
分かりやすく書面にまとめ(特に、「ご自身の主張」を明確に)、
持っていくとよいと思います。

仮に解決できなかったとしても、そうすることで、
   ●実際に相談に行った事実を記録することができる
ため、先方が引き伸ばしたとしても、最終的に決着をつける際に、
相談者さん側に有利な状況になると思われます。
(=相談者さん側ではなく、先方の都合で解決が遅れていることを証明できるため)

ですので、涌井様のおっしゃった供託の方と併せて、動かれることを
お奨めすると同時に、その結果をご投稿いただければ幸いです。
(わんえるで~おー・前野)




■□相談者より

前野様、アドバイスありがとうございます。
ご丁寧に説明して頂き、とても参考になりました。
来週に自治体の無料法律相談があるみたいなので、
そこで1度相談してみようと考えております。
結果など、また報告させていただきます。

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