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学生専用アパートの中途解約について

相談内容 

大分・40代女性
はじめまして、よろしくお願いします。
専門学校の息子が学生専用のアパートに、来年3月までの2年契約で、
弟38条に規定する定期建物賃貸借契約を締結しました。

ところが、学校での就職活動により就職が決まり、就職先より11月からの
就労となってしまい、10月中旬の引越となり、退去の申し出を行いました。
すると、大家さんから、
 「学生専用で3月までの契約なので、3月分までの家賃が発生します」
と言われました。

大家さんに、
 「借地借家法弟38条第5項のやむを得ない事情に該当しないのですか?」
 と尋ねたところ、
 「該当しません。3月までお宅の契約です」
 と言われました。

確かに契約書では、

   1.療養により、本物件を自己の生活の本拠として使用することが困難になった
    場合(…中略…)本契約を解約することができる。

   第1項の規定に該当しない場合、解約の申し入れの日から契約期間満了までの
   賃料等を支払うことにより随時、本契約を解約することができる。

となってます。

やはり、3月分までの家賃の発生はしょうがないのでしょうか?
よろしくお願いします。



□■アドバイス:1

私見ですが、学生専用のアパートを借りている学生が、
就職先の都合により11月からの就労により退去するのは、
借地借家法弟38条第5項のやむを得ない事情に該当すると思います。

「やむをえない事情」として列挙されているのは、
「転勤、療養、親族の介護など」ですが、これらに共通するものは、
「借主の意思に関係がない」ということです。
つまり、他者(企業、病気、親族)の都合により、借主が、もはや生活の本拠として
使用できなくなったような場合には、契約解除もやむをえないとしているのです。

今回のご相談のケースは、まさに、他社(企業)の都合により、
やむをえず転勤する事情に該当すると思いますので、解約の申し込みから
1ヶ月を経過すれば、契約は終了すると思われますので、交渉するとよいでしょう。
なお、交渉に応じない場合は、その旨の内容証明を送付すればよいでしょう。
(高原開発・涌井秀人さん)



■□相談者より

涌井先生、ありがとうございます。
私は借地借家法を知らないときは、大家から、
「学生専用なので、一般の人を入れるわけにはいかないから、3月分まで家賃を頂く」
と言われ、学生専用だからしょうがないのか…と思いました。
しかし、相談したり、調べてるうちに、納得いかなくなりました。
内容証明を出した場合、その後はどのような手順で進んでいくのでしょうか?
また、費用的なことも教えてください。



□■アドバイス:2

内容証明の書き方は、検索サイトで、「内容証明 書き方」で探してみてください。
たくさんのサイトがあります。
ご自分で作成するのであれば、ほとんど無料に近くなります。
専門家に依頼すれば、それなりに費用は必要です(約1万~1万円と色々です)。

  相談者さんは、
   ●借地借家法第38条第5項の転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事
    情に該当し、契約の解除の申し込みの過程から1ヶ月後には契約が終了する
    ので、その後は家賃の支払いは行わない
  という内容の内容証明を出します。

その後は、大家側の出方をみるしかありません。
承諾してもらえれば、交渉成立となりますし、
承諾しない場合は、弁護士等の専門家にご相談するようになると思います。
なお、内容証明の作成から行政書士・司法書士・弁護士等の
専門家に依頼するのも良いと思いますが、それなりに費用は必要になります。
それでも3月まで家賃を支払うよりは安くすむと思います。
(高原開発・涌井秀人さん)



■□相談者より

先生、ありがとうございます。
先に電話で大家と交渉したときに、はっきりと、
  「借地借家法弟38条弟5項のやむを得ない事情に該当しない」
と言われたので、内容証明でこちら側が、
  「該当するので、申し入れの日から1月以降の家賃を支払わない」
だけでは承諾しないと思われるのですが…。
今回のケースで私が強く押せるところを教えてください。
よろしくお願いします。



□■アドバイス:3

横から失礼します。

大家さんが言っているのは、あくまでも大家さんの主張です。
承諾しなくても、法的に正しいものは正しい…ということです。
ですから、強く押せるところは、
  「借地借家法弟38条弟5項のやむを得ない事情に該当する」
 です。
 これは相談者さんを馬鹿にして言っているわけでもなく、
   ●該当する v.s. 該当しない
 の争いですから、「該当する」と言う部分を押すしかないと思います。

そして、行動を起こして(=まずは内容証明を送って)
出方を伺うことになるでしょう。
また、本当は「該当する」と思っていても、家賃を取るためには「該当しない」
と言っている可能性もあるでしょう。
そのような場合は、行動しなければ、「該当しない」と言いつづけるかも知れません。

ただ、涌井様のおっしゃる通り、私も該当するとは思いますが、
根拠が多ければ多いほど、安心されると思いますから、
自治体などの無料法律相談や、
   http://fudosan.jp/database/houritsu.html
  のリンクにあるような法律の専門家の無料相談などで、アドバイスを受けておく
  ことも有意義なことかと思われます。

 なお、内容証明なのですが、実際の内容だけではなく、
   ●法律的な手段に出たこちらの態度を明確に示す意味
 があります。
 そして、自分ではなく、弁護士の先生にお願いするのは、それだけ、
 威圧感が出るから…という意味合いも強いと思われます。
(わんえるで~おー・前野)



■□相談者より

先生方、本当にありがとうございます。
「行動をおこす」勇気がわいてきました。頑張って、内容証明つくってみます。
また、わからないことがあったら、相談にのってください。
よきアドバイスに大変感謝いたします。ありがとうございました。

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