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一般的な隣家との距離について

相談内容 一般的な隣家との距離について

東京・20代男性
初めまして。
第一種低層住居専用地域に、隣家が新築します。
その際、隣家の設計業者が境界線まで30センチに壁面をもってきたい
と言っているのですが、「だめ」と言ってもいいのでしょうか?
民法の曖昧な規定も読みましたが、一般的にはどうなのでしょう?
当方の土地が1メートルくらい高くなっており、
将来、擁壁を作るときにじゃまにならないか、心配です。


□■アドバイス

私見ですが、建物の建築と境界線については、
建物を建てるには境界線から50cm以上離さなければなりません
(民法第234条第1項)。この規定による間隔は、相隣者の間で協議し、
合意すれば、狭くすることもできます。

前の規定に反して建物を建てようとする者がいるときは、
隣の土地の所有者は、その建築を止めさせ、
または、変更させることができます(民法第234条第2項本文)。
それをも無視して建築が進むようであれば、
建築工事の差止めを求め裁判所に申請することができます。
ただし、建築に着手してから1年以上たったとき、
またはその建築が完成してしまった後では、中止・変更の請求はできず、
損害賠償の請求しかできません(民法第234条第2項ただし書)。

前の規定と異なった慣習があるときは、その慣習に従います。
(民法第236条)

  つまり、
   ●50cm以上の間隔を開けるように要求できる
  ということになります。

■関係している条文■
(境界線付近の建築の制限)
 第234条 建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保
      たなければならない。
    2 前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣
      地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることがで
      きる。ただし、建築に着手した時から1年を経過し、又はその
      建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。

 第235条 境界線から1メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことの
      できる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設け
      る者は、目隠しを付けなければならない。
    2 前項の距離は、窓又は縁側の最も隣地に近い点から垂直線に
      よって境界線に至るまでを測定して算出する。

(境界線付近の建築に関する慣習)
 第236条 前2条の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。

(境界線付近の掘削の制限)
 第237条 井戸、用水だめ、下水だめ又は肥料だめを掘るには境界線から2メー
      トル以上、池、穴蔵又はし尿だめを掘るには境界線から1メートル以
      上の距離を保たなければならない。
    2 導水管を埋め、又は溝若しくは堀を掘るには、境界線からその
      深さの2分の1以上の距離を保たなければならない。
      ただし、1メートルを超えることを要しない。

(境界線付近の掘削に関する注意義務)
 第238条 境界線の付近において前条の工事をするときは、土砂の崩壊又は
      水若しくは汚液の漏出を防ぐため必要な注意をしなければならない。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

素人の質問に、詳しいご解説ありがとうございました。
隣地住宅の設計をした業者に、きちんとやり直すよう要求しました。
法律では、あやふやな部分も多いですし。
これからずっと隣通しで住んでいく私たちの人間関係を調整するのも、
設計した人の責任だと思いますので…。
ともかく、そういった思考を組み立てていくのに、
とても勇気づけていただき、助かりました。
この場をお借りして、お礼申し上げます。

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