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境界上の石積みの撤去について

相談内容 境界上の石積みの撤去について

神奈川・30代男性
古家付土地を購入し、解体後、新築住宅を建設中です。
前面道路が狭いため、道路との境界にあった石積みの塀を撤去し、
セットバックする必要があります。
ところが、石のひとつが隣地との境界にまたがっていて、
その石の上に隣地の大谷石の塀が建っています。
当方としては、こちらの敷地にある部分を撤去して道路状にしたいので、
石を境界で切断するよう隣地所有者にお願いしたところ、
「切断した結果、塀の強度が落ち、塀が倒れるなどして
 損害が生じた場合に責任をとってもらえるなら、切断しても構わない」
との回答がありました。

隣地の塀は40年以上前に作られ、境界に沿って6メートルほどの長さで、
幅21センチ、高さ2メートル程度で、袖壁は道路側の端の部分のみにあり、
その袖壁が問題の石に乗っている状態です。
当方で設計事務所に確認したところ、
「石の切断自体が塀の強度に影響を及ぼすことはないと思うが、
 そもそも現状においても塀の強度がどの程度あるのか分からない」
とのことでした。

そのような塀に対してこちらで責任を負うのはおかしいと思い、
隣地所有者に再考をお願いしましたが、
話し合いで解決できる見通しも立ちません
(他にも近隣と問題がある方のようです)。
話し合いで解決したいとは思いますが、撤去請求、調停、訴訟、
強制執行という形で強制力をもって撤去する方法があるのかどうか、
ご教示いただけますでしょうか?


□■アドバイス:1

ご質問の回答として妥当かどうかは疑問がありますが、
個人的な意見として聞いて頂ければ幸いです。

昔から土地の境界の真ん中に石を置いたり、
木を植えたりすることはよく行われてきました。
それらは、当然、境界の目印として置かれた物であり、
お年寄りの方の中には移動したり撤去するのは、
揉めごとがおこるのでタブーとする方もいらっしゃいます。

境界の真ん中にある境石の上に袖壁が乗っているようですが、
その境石はどうしても切断しなければいけないものなのでしょうか?
セットバック部分が公道等に変更になる場合は、
行政により当然その石は撤去されることになるのでしょうが、
今の段階であれば撤去する必要性はあまり感じられないと思います。
境石を切断してまで、わざわざ揉めごとを起こす必要は
無いと思われるのですが、いかがなものでしょうか?
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

コメントありがとうございます。
不必要に揉めごとを起こすつもりはございません。

問題の石は、元々あった鎌倉石の塀の一部で、
幅50cm、高さ・奥行き各15cmのもので、40cm幅ほどが当方の敷地にある状態です。
前面道路が狭く、車を通すためにはこの部分がどうしても邪魔になるため、
撤去したいのです。また、セットバックして道路状にするためにも撤去が必要です。

セットバック部分は今のところ市に譲地する予定はありません。
市に譲地するとしても、道路状にしてからでないと市は受けてくれない
という話も聞きました(前面道路は市道ですので、所有者が私のままでも
セットバック部分は公道になるということなのでしょうか?)

市がやってくれるなら、それにこしたことはないので、役所にも相談してみます。
ちなみに、隣地も同じように古家を購入され、新しく所有者になられた方で、
   ●新築工事をされれば、セットバックすることになるだろう
と静観していたのですが、別の近隣の方々と揉めて、
解体すらできない状況であるため、やむなく申し入れております。


□■アドバイス:2

堺石ではなくて、もともとあった塀の一部がはみ出しているということは、
境界が変ったということになるのですかね?
文面だけだと、どうも位置関係がはっきりとしないので、
一般論としての私見をアドバイス致します。

まず、今回のご相談の最終的な目的は、
   ●セットバックした部分を前面の市道と一体にした道路としたい
ということだと思います(間違っていたら、ご指摘願います)。

市等への市道のための寄付採納につきましては、各
自治体によって対応は変るでしょう。でも、名義が個人所有のまま、
セットバック部分が市道に格上げになることは、まずありません。

  セットバックを個人的に道路状にした場合は、
   ・固定資産税の個人負担がある
   ・セットバック部分の工事代金が個人負担
   ・隣地との交渉が必要(=今回の一番の問題点)
   ・寄付採納だと土地・建物の保障料ももらえない
  ということになると思います。

私であれば、まず、地元の組長・区長(呼び名はいろいろでしょう)
・議員等の実力者に、その市道の拡幅をお願いし、最終的には市長への陳情を行いますね。
これには、かなり労力も必要でしょうが、この場合は自治体の事業になりますので、
土地・建物の保障料ももらえますし、工事費も自治体と地元全体の負担となります。
面倒な交渉も、個人対個人ではなく、地元対個人ということになろうかと思います。

  おおよその流れは、
   ●隣組のある地域ですと、まず組長に相談して、セットバック部分の協力をす
    るので、なんとか隣組をまとめて、市道の拡幅を地元の総意としてまとめて
    いただくようにお願いしてみる(無い場合は、個人的に実力のある方
   (=まとめる力のある方)にお願いする)。
   ●地元の総意(若干の反対はとりあえずは無視する)となった場合は、
    議員や町の役員や代表者へ全てお願いして、陳情を行う
  という感じになると思います。
実際には、かなり骨の折れることなんですが、
上手くいけばそのメリットはかなりのものとなります。

なお、その石の切断、または撤去に関しましては、
その石の真の所有者は誰なのかによっても判断は変ると思いますが、
文面から推察しますと、今のところは隣地の所有物ということになろうかと思います。

私見ですが、その場合は、貴方は
  「当方の所有地にはみ出している部分については、撤去して頂きたい。
   切断工事も、貴方、もしくは貴方の指定した工事業者に行って頂きたい」
と、要求していくしかありません。
間違っても、貴方が切断撤去したり、貴方が工事業者を指定すべきではありません。
その石が隣地の所有物であれば、いくらはみ出しているといっても、
他人の所有物を勝手に処分したことになります。
切断撤去を聞き入れていただけない場合は、弁護士等にご相談して、
   ●内容証明の送付→民事調停・裁判
ということになろうかと思います。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

返信が遅くなり、失礼致しました。

市道への格上げについては、現時点では想定していません
(周辺もほとんどセッバックしておらず、問題の石さえなくなれば、
 こちらの利便性としては充分だと思っていますので…)。
ただ、拡幅ということではなく、現状で1.6mしかない幅員の道路に面した
各敷地が、建替えの際にセットバックして4m道路になるということで、
陳情の結果、市がどうこうして拡がるものではないと理解しています
(陳情などせずとも、そうやって建て替わっていけば、
 いずれ拡がるものと理解しています)。

問題は境界が変ったということではなく(境界についての争いもありません)、
境界をまたいだ形で石積みの塀があって、その上に両方の敷地の塀が乗っていたわけです。
ですので、その石がどちらの所有かもはっきりせず、
現状を民法の規定に基づいて解釈すれば、
   ●境界上の物は共有と考えるべき
 と認識しています。

 そのため、隣地所有者に、
 「当方の所有地にはみ出している部分については、撤去して頂きたい。切断工事も、
  貴方、もしくは、貴方の指定した工事業者に行っていただきたい」
 と、申し入れたことに加えて、一種の妥協案として、
  「もし、切断することを了承いただけるのであれば、
   切断工事はこちらでやっても構わない」
 と、提案したわけです。

 この提案に対し、先方から、
  「切った後の塀が原因で、何か損害が発生した場合に責任を取ってくれるなら、
   切って構わない」
 と、回答がありました。
 そして、こちらは、
 「本来、全てそちらの責任でやっていただく話であり、
  そのような条件は飲めない」
 というやりとりになっています。

1週間ほど前にこちらから改めて上記の申し入れをし、
昨日を回答期限にしていましたが、何も連絡がありません。

そのため、明日にでも再度、連絡し、
  「今回の連絡にも回答が無ければ、やむをえず、
   話し合い以外の解決手段をとらざるをえないため、
   まず、内容証明を送らせてもらう」
と通知するつもりです。その後は、仰るとおり、
調停・裁判という流れを考えていましたが、裁判で勝てるのであれば、
裁判までいかずに済ませられるのではないかと思いました。

相手は外国人(夫・弁護士)と日本人(妻)の夫婦なので、
自分たちが勝てると思えば、一切、妥協してこないと思われます。
  
逆に、分が悪いと思えば、こちらが裁判も辞さないという強い姿勢さえ示せば、
そこまでいかずとも折り合いがつけられるのではないかと思ったわけです。
もし調停にもっていってもこちらの分が悪いのであれば、
解決策が無いということなので、理不尽だとは思いますが、
あきらめるしかありません。

今回、一番お聞きしたいポイントは、
調停(そして、裁判)にもっていった場合の見通しです。


□■アドバイス:3

私見ですが、
 ●切断の費用のみを負担するので、その後の影響等については
  一切責任を負わない。なおかつ、切断工事業者の指定
 (=実際の切断工事)は隣地に行っていただく

ということになろうかと思います。
個人的には、この言い分であれば、裁判官も認めるのでないか…
とは思うのですが、最終的には裁判官のみが決定できることです。

詳しいことについては弁護士等の専門家にご相談なさることをお薦め致します。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より
                       
アドバイスありがとうございます。
先方に業者を指定させて費用を負担するという妥協案は思いつきませんでした。
今もこちらで切る(=費用はこちら負担)という案を提示していますが、
先方が業者を指定するということは一歩向こうに寄ることだと思いますし、
私としても許容範囲なので、そこまで提示してもいいように思います
(その案の前に、先方指定業者の工事&費用折半という案もあるように思いますが、
 まあ、この際こちら持ちでも構わないです)。

もともと昨年12月に撤去依頼の手紙を出し、1月中旬に「会って話しましょう」
との連絡があり、2/3に現地で面談した際に話し合いました。
そして、再考するよう先方に玉を預け、2/7に1週間程度の期限で回答するように
メールで督促し、2/17に再度督促し、本日現在、連絡が無い状況です。

週明けに撤去要請の内容証明を送付し、期限までに動きが無ければ、
調停の手続きを進めるつもりです。
また、動きがあれば、本掲示板でご報告させて頂きます。


□■アドバイス:4

回答してこないということは、お隣の主張は変らない…とも判断できそうです。

「不必要に揉めごとを起こすつもりはございません」とおっしゃいますが、
おそらく、内容証明まで送るとなると、今後の良好な関係は難しいかも知れません。
もちろん、調停、裁判まで進むとなると、更に関係は悪化するはずです。

良好な関係を保つことではなく、
ご自身の主張を通すことを優先させる覚悟さえできているのであれば、
今現在のような隣人への打診する方向ではなく、
   ●許可なく切断しても、貴方に責任がおよばない
という法的根拠が主張できるのかどうかを、
弁護士などの専門家に確認されるのが良いのではないでしょうか?
それが主張できるのであれば、隣人との交渉においても、
もっと強気に出れると思いますし、
交渉が決裂しても、諦めずに強硬手段を取れますので…。

ただ、個人的には、主張できるとおっしゃる弁護士さんと、
主張できないとおっしゃる弁護士さんの双方がいて、
実際には、裁判をやって、法定で決着をつけないと分からない…
なんて感じだと思います。

いずれにせよ、涌井様のおっしゃる通り、専門家への相談は不可欠でしょう。
 自治体などの無料法律相談や、
   http://fudosan.jp/database/houritsu.html
で、表示されるようなサイトなどの専門家のアドバイスを受け、
そのアドバイスを元に、貴方自身が見通しを考えていくことが大切でしょうね。
(わんえるで~おー・前野)


■□相談者より
                       
アドバイスありがとうございます。
部分的に読まれると誤解を招いてしまう表現だったかもしれませんが、
上記は最初に涌井様から頂いた
「わざわざお隣と揉め事を起こさなくてもいいのではないですか」
とのコメントに対するもので、
   ●必要がなければ揉めごとなど起こしたくはない、
    しかし、必要があるので、やらざるを得ない
ということをお伝えしたかったもので、
お隣との関係については理解した上でとり進めております

もともと、お隣も解体、建替を考えていたようですが、
接道をとっている私道側の近隣の方々を怒らせて、
結局、工事用に私道を使うことを認めてもらえないなどの経緯もあるようで、
私も含めた近隣と友好的に接しようという考えはお持ちではないようです。
そのため、私も割り切って接することにしました。

勝手に切るというのは、仰る通り、弁護士によっても見解が分かれると思いますし、
かえって向こうから攻められる恐れがあるので、現時点では考慮の対象外です。

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