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両親の契約している借地の購入について

相談内容 両親の契約している借地の購入について

神奈川・30代女性
今年、実家の借地契約の更新になります。
両親が仲介している不動産屋さんに更新料の手続きに行ったところ、
大家さんは80歳過ぎのため、相続のこともあり、売りたいと考えているといわれました。
  
土地は45坪で、路線価220万円/坪ですが、
不動産屋さん曰く、大家さんは1,400万円位での売却を考えているとのことでした。
この破格の値段を聞いて、親が「お買い得な土地なので、買わないか」
という相談を持ちかけてきました。

現在、私は、夫と賃貸アパートに二人暮らしです。
今までどおり、借地の場合は、更新料250万円で年24万円とのことですので、
借地のままでも賃料は安いのですが、できたら土地を買って、
二世帯住宅(完全分離型)を建てたいと考えています。

そこで、以下の点で、ご相談です。

   1.土地を購入した場合、現在住んでいる両親から、
    土地の賃料を払ってもらうことはできるのでしょうか?

   2.建物を二世帯住宅に建替える場合、
    60歳を過ぎた両親でもローンは組めるのでしょうか?

   3.現在、両親と弟(独身)が住んでいますが、
    弟は全く土地の話に関心がないとのことです。
    わたしたち娘夫婦が土地を購入し、二世帯住宅を建てることで、
    後にトラブル(弟が世帯を持った場合など)にならないでしょうか?

よろしくお願いいたします。


□■アドバイス:1

私は不動産コンサルティングをしている者です。
特に土地の借地権・所有権の権利調整や事前相続相談、税務相談が得意としています。
まず、あなたのご質問にお答えする前に、いくつかの留意点をご指摘させて頂きます。

あなたもご承知のように、この話は非常によい話だと思います。
通常の宅地の借地権割合から、
70%位と想定しますと、約半額で底地を購入できること思われます。
  
そこで気になるのは、大家さんがかなりの高齢であるということ、
また、相続対策というのであれば、当然相続予定人がいると思われます。
大家さんがお一人で、この話を進めた場合、売買の後に、
相続予定人から大家さんを行為能力欠格者とし、
契約の無効を主張される可能性があります。
  
無論、現在は所有権移転登記の際、司法書士が自己の責任において
売主の意思確認及び行為能力を確認致しますが、
できれば、契約の前から相続予定人に意思も含めて交渉を進めるか、
契約の際に立会人として立ち会って頂いたほうが賢明かと思われます。

1の質問について、無論、可能です。
もしこのご両親があなたの両親であれば、ご主人名義で取得されれば、
ご主人とあなたの両親は民法上、他人ですので当然です。
また、あなたの名義にされても、あなたは現在、別所帯ですので、問題無いです。
  
但し、3の質問の答えにも当てはまると思いますが、当然、借地権については
弟さんも相続予定人ですので、この際、地代との相殺で建物名義(借地権含む)
も変えたほうがいいのではないですか?
  
つまり、ご両親から借地権を購入した形にしたほうがいいと思います。
そうすれば、後々、相続が発生しても、弟さんはこの土地建物については、
まったく権利がなくなります
(今は興味がなくても、所帯を持つと、お嫁さんの意見で必ず変ります)。

また、2の答えにもなりますが、土地がかなり安価に手に入るということなので、
銀行融資も通りやすく、新築代金も含めて、ご主人、ないし、
あなた名義で受けたほうがいいと思います
(そのほうが銀行も融資しやすいです。また、そのようにアドバイスするはずです)。
  
ご両親は、可能なら扶養にして、
住宅ローン減税や所得税控除に活用されたほうが、
ご年配のお父様の名で融資を受けるより、賢明かと思われます。
  
また、現役で働いておられるのであれば、逆に、融資を受ける際の
連帯保証人になってもらったほうがいいのではないかと思われます。

弟さんには新しい家に住むのだから、所帯を持って出て行くまでは、
少し家賃をもらうことも可能ですし、反対に将来のことを考えて、
「今は家賃はいらないから、所帯をもつときは外に行きなさい」
と、貸しを作っておくのも一計かと思います。

ここで賢い弟さんであれば、
「本来、僕にもあるであろう借地権の相続分が、姉さんに安く買われた」
と言われるでしょう。
そうしましたら、
「じゃあ、あなたが底地を買って、所帯を持ったら、
 あなたが家を建て両親の面倒も看なさい」
と言えば、まだお若い弟さんですから、お姉さんに従うと思います。

また、ご両親が居なくなり、家賃をローンの助けとして
弟夫婦に仮に2Fを貸しても、将来は、歳をとったご自分たちが2Fに入り、
1Fの子供夫婦に面倒を看てもらうことも想定されます。
ですので、貸すのであれば、全くの赤の他人の方が、
後々の面倒がなくていいと思います。
最後に、あなたが無事、所願満足に成就できますことをお祈り申し上げます。
(Fudosan.JP参加エージェントさん)


■□相談者より

早速のご回答ありがとうございます。
ご回答のなかで、借地権の購入について、アドバイスをいただきましたが、
実際にはどのような手順で行うのでしょうか?
土地との相殺とうことは、土地を購入したときに、
土地と建物の名義を変更するということでしょうか?
また、更にご相談なのですが、なにしろ突然の話ですので、
仮に土地を購入したとしても、家の建替えは2~3年後と考えています。
その間、わたしたち夫婦は今までどおり賃貸暮らしで、
両親と弟は今の建物に住むと思うのですが、
やはり土地購入と同時に建替えた方がよいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。


□■アドバイス:2

借地権購入の手順としては難しいことはありません。
底地を購入した方が借地権を購入ということは、
建物の名義を自分に替えることです。
さらに、民法上、借地を購入した場合、底地と同一人物の名義になりますので、
「混同」といいまして、自動的に借地権が消滅します。

税務上、売買の形を取りたいのであれば、
   ●建物の固定資産評価額か、建築した当時の建築代金から
    購入時まで減価償却した金額(ちなみに木造は24年です)
が妥当かと思われます。
但し、売買価格は当事者の主観の問題ですから、
贈与とみなされない程度の金額であれば、大丈夫です
(借地権売買契約書は、作成していたほうがいいと思います)。

また、ここでの留意点は、
底地の前に借地を購入する(建物の名義変更をする)のは、避けて下さい。
45坪×220万円(=路線価)×70%の売買があったとみなされ、
妥当な金銭の授受がなかった場合は、贈与とみなされる可能性があります。

これは建物は物権ですが、借地権は債権だからです。
よって、底地を先に買ったほうが、借地権者に対して債権者になりますので、
そのあと(同時)に、物権である建物を購入すれば、
さきほどの「混同」とみなしてもらえるからです。

逆に、ご主人が地主となって借地契約をお父さんと交すのは、
債権が発生しますので、相続時に先ほどぐらいの価値がある
とみなされる可能性がありますので、避けて下さい。

建て替えが2~3年後でも、
底地を購入と同時に、建物の名義は同時のほうが、
底地購入の際、現金があれば、特に問題ありません。
しかし、融資を受けるとなれば、同時のほうが融資を受けやすいと思います。
また、銀行は当然ながら、「建て替えませんか?」と言ってくると思います。

ローン返済負担を軽減する案として、同居するまでは、
ご両親、および、弟さんから、借家人として家賃を頂くのも一計です。

いずれにしても、後々のことを考慮しますと、
   ●建て替えは後でも、土地建物は同時に名義変更したほうがいい
と、思います。

煩わしいことが多くて、ご苦労されますが、人生の中で安定した資産形成は
重要なことです。自分の老後や次の世代のためにも頑張って下さい。
(Fudosan.JP参加エージェントさん)


■□相談者より

お返事ありがとうございます。
しかし、昨日、母から連絡があり、大家さんから賃貸でお願いします
と言われたということで、この話はなかったことになりました。
残念ですが、仕方ありません…。
アドバイス、どうもありがとうございました。

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