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抵当権が設置されている土地に対する借地権について

相談内容 抵当権が設置されている土地に対する借地権について

神奈川・40代女性
昭和40年代からAさんの土地に建物を登記して
借地権を所有しているBさんから、私たち夫婦は、
この借地権を数千万で購入しようと考えています。

私たちは、とりあえず、その旧借地権を継承するという形で、
Bさんの建物を引き受け、新たに新築する予定です。
もちろん建て替えについては地主のAさんの許可も受けていますし、
Aさんは借地で今後も貸していきたいという考えです。
AさんとBさんとの借地契約書等もすべてそろっております。

しかし、Aさんの土地は評価額が6,000万円ですが、
平成5年に相続税延納のために、
国税(大蔵省)の抵当権がついていることがわかりました。
それについては、現在も毎月、支払いを行っているということですが、
まだ900万円ほどの借金が残っているということで、
私たちの登記の前に返済することは不可能だと言われています。

Aさんの弁護士さんの話によりますと、
   ●借地権が設定された時期は昭和であり、
    抵当権より前に借地権が発生しているため、
    仮に私たちが登記した後に地主が変っても、借主を追い出せない
  とのことです。
  また、不動産会社からは
   ●評価額よりかなり少ないこのような借金の場合は、
    仮に不払いになっても、国は競売などは行わない
  という説明を受けています。

とは言え、私たちの登記自体は、抵当権設定の後になりますので、
上記の二者の解釈が間違いであるということを心配しています。
もし、地主が変り、
  「あなたたちは抵当権があるのを知っていて買ったんでしょ?」
と主張された際に、対抗できないと大変なので、契約すべきか悩んでいます。

上記の弁護士さん、不動産会社さんの解釈に問題が無いのか、ご教示下さい。
よろしくお願いします。


□■アドバイス:1

私見ですが、国は、取れる家賃等が存在する場合は、
それを差し押さえるのが一般的ですから、実際に万が一の事態となった場合は、
国は貴方の地代を差し押さえることになると思います。
つまり、
   ●貴方が地代を国に直接支払うことになるという対応
になると思われます。

その他のことは、詳しい事情は解りませんが、
その弁護士の説明の通りとなるといます。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

早いご返答、大変嬉しく思っております。
そうですか。ありがとうございます。ほっといたしました。

この際、甘えさせていただき、もう一つ追加でご相談があります。
この借地権は公図上、地番が10-1の一部と10-2というように
またがって設定されています。私たちが借りられる10-1の部分は、
事実上、住宅への通路、駐車場としてしか利用できない細い通路ですが、
実際の10-1の区画は整形地の60坪です
(要するに、私たちは60坪中の10坪を
 10-2とともに借地する…ということになるわけです)。

ですので、私たちの建物は10-2の部分に建設、登記されることになるわけですが、
10-1の部分には建物がありません。そのため、10-1の部分に建物がないのに、
万が一の場合、借地権を主張できるかが心配です。

こういった場合、10-1の全体の部分の地主が変った場合、
   ●10-1の全てをまとまった土地として、
    我々の借地の部分を含んで売り出されてしまうこと
は、あるのでしょうか?
また、売られてしまった場合、私たちの借りる10坪部分は、
建物の存在しないために、利用できなくなることはあるのでしょうか?

何卒、よろしくお願いいたします。


□■アドバイス:2

私見ですが、不安を覚えるということは、
借地権は未登記ということだと思うのですが、いかがでしょうか?

10-2には自己所有の建物を建てるのですから、未登記でも借地権があります。
しかし、10-1には建物が無いとなると、借地権を登記してないと、
万が一の場合には既得権としての通行権しか認められないでしょう。
これは一般的には3尺(=約90cm)幅と言われていますので、
かなり不便になりますし、転売には不利ですし、建替えはほぼ絶望的な権利になります。

10-1については、地主と借地契約を締結する時に、特約条項の追加をお願いして、
最低でも幅2m(できれば3m)の宅延を確保すべきでしょう。
この宅延部分は、通行・駐車場・上下水道等の配管の埋設として
使えるようにておく必要があると思います。
そして、その借地権を登記することを約束して頂く必要があると思います。
登記につきましては、借地権でも地益権でも良いでしょうし、
地上権であれば、もっと良いでしょう。

なお、建物を建てる10-2についても、地上権の設定を行えれば、一番良いと思います。
また、どの登記につきましても、登記原因は「昭和時代からの借地契約」を前提として下さい。

   ★「地上権」についての補足
    他人の所有する土地を使用する権利のことで、借地権のひとつであり、
    地主との契約で設定され、地主の承諾なしでその土地を借りている権利を
    譲渡転貸しすることができます。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、本当に本当に感謝しております。
どうもありがとうございました。
大切に大事に、このご縁のあった土地と向き合いたいと思います。
来週の契約に向け、最善を尽くします。

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