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田んぼを埋め立てた土地について

相談内容 田んぼを埋め立てた土地について

熊本・30代男性
購入したい宅地があります。
現在、田んぼを盛り土工事中で、まもなく販売開始の予定です。
ところが、親戚等から、
  「田んぼを埋め立てた宅地は、地盤が弱く、湿気や水害の恐れがあるから、
   やめたほうがよい」
と言われ、購入するかどうか悩んでいます。

当該分譲地は、南北に長い10区画ほどのミニ分譲地で、
北側に4m道路を隔てて小学校があり、東側は別のミニ分譲地、南、および西側は
幅2mほどの水路を隔て、住宅が点在する田んぼが広がっています。

役場に問い合わせたところ、
  「当地は水害の心配はないが、全般的に地盤は弱い」
とのことでした。
しかし、住宅会社の営業マンは、
  「支持層が5m下にあるので、90万円程度の地盤対策工事をすれば大丈夫」
と言います。

やはり、以前、田んぼだった土地に家を建てることは、危険なことなのでしょうか?
また、湿気の問題などもあるのでしょうか?


□■アドバイス:1

建設地が「田」だからといって、一概に危険ではないと思いますが、
湿気や地盤沈下リスクが高いのも否めません。

 リスクヘッジポイントは、以下の3点だと思います。
   1.地盤改良工事の支持層の土質の耐久性や工事工法
   2.地盤改良工事施工会社の保証契約内容
   3.万一の地盤沈下や湿気が発生した場合の住宅会社の保証契約内容
    ※住宅品質確保促進法の制定により、住宅供給者には
     10年の瑕疵担保責任が課せられています。

これですべてのリスクが回避される訳ではないですが、
どのような土地、建物にもリスクは付き物で、
いかにヘッジするかがポイントだと思います。
(響不動産リサーチ・山中祐次さん)


□■アドバイス:2

はじめまして。岡田と申します。
田んぼの埋め立てには問題はありません。
ただし、水を保水している粘土層を取り除くか、地盤改良する必要があります。
すでに盛土が始まっているなら、施工業者や近所の方に聞いてみましょう。

また、地盤の強弱は田んぼであることとは関係なく、必ず地盤調査を行い、
必要なら支持層まで杭を打つなどの補強がいります。
きちんと施工されていれば、田んぼであったことによる湿気の問題もありません。

土地の購入前から、第三者機関のインスペクションを受けると安心です。
ちなみに我が家も田んぼの埋め立て地です (^^)
(岡田晋平さん)


□■アドバイス:3

埋め立ての造成地はいくらでもありますが、ただ、
いずれの場合でも事前調査をして対応策を講じておくことが肝要です。

特に今回のケースでは、営業の方が
  「支持層が5m下にあるので、90万円程度の地盤対策工事をすれば大丈夫」
と言っていること自体、
地盤が弱いことを示しているので、一層の注意が必要です。
  
地盤(=地耐力)調査は、
一般住宅の場合、建築予定場所の数ポイントについて行います(数万円で済むはすです)。
そのデータをもとに、設計士が地盤強化や基礎工法の選択を行います。

営業の方が地盤対策を云々していることは、
その会社にも調査データがあるからなので、それも参考として
見せてもらったら、いかがでしょうか?
同時に、「90万円程度」とは、どのような工法を
根拠にして言っているのかも、併せて確認しましょう。

一番怖いのは、あとで建物が「不等沈下」する
(均一に沈むのでなく、部分的に沈む)ことです。
湿気や水害は、周辺環境などの影響もあるので、地盤強度とは別の問題です。
湿気は基礎工法、基礎内の通気、
敷地からの排水などに注意すれば、防ぐことができます。
(青葉ホーム・伊澤隆平さん)


□■アドバイス:4

この問題は、場所により違いがあるため、
実際に現況を確認しないでのアドバイスは危険ですが、
一般的に2点アドバイスできます。

まず、5mの支持層の話は、営業マンの話を鵜呑みにしないで、
ボーリングによる地層データを必ず手にして、ご確認ください。
場所によっては、近くの柱状図
(どのような地層が、どのくらい厚みがあるかの図)
を入手できます(有料でも見る価値はあります)。

次に、地盤改良は、幾つかの工法がありますので、
その中の最も適切な工法も、きちんとチェックしてください。

希望の土地の面積がわかりませんので、推測ですが、40坪程度でしょうか?
それであれば、90万円はありうる価格です。
ただ、坪当り2万円強高くなるわけですから、割高な分も考慮した上で、
再度、他の土地と比較するなど、物件探しを再検討されることも大切です。
(一級建築士・宅地建物取引主任者資格者・中尾正文さん)


□■アドバイス:5

私見ですが、「支持層が5m下にある」というのは、
かなり軟弱な部類に入るのではないでしょうか?
現地を見ていないので、はっきりとは言えませんが、5mというと、
元水田の中でも、かなり沼地に近いのでないかと思います。
盛土を行った程度ではなく、分譲地全体の地盤改良を行わないと、
地震に弱かったり、道路をダンプ等の大型車が通ると
土地全体が揺れる可能性が、かなり高いのではないでしょうか?

建物の地盤調査については、建設会社、もしくは設計士が行って、
建築可能かどうか判断し、建築後に万が一の事態が発生した場合は、
建設会社や設計士が、復旧修繕費や損害賠償を負担すべきであるという判例が出ています。
従って、事前に地盤調査を建設会社等が行うのは今では常識になっているのです
が、問題は、
   ●その調査の結果、地盤改良が必要となった場合に、
    その費用をあなたが負担するのか、分譲業者が負担するのか…
    を、はっきりしておく必要がある
と言うことだと思います
(地盤改良が90万円で済むとしても、売買契約の内容によっては、
 その90万円はあなたが負担する可能性もあるわけです)。

また、「支持層が5m下にある土地」の地盤改良費が、本当に90万円で済むのかどうかは、
現地を見てないので不明なのですが、工法によっても改良費用は違うでしょうし、
建物の重量(木造なのか、RC造なのか)によっても変るでしょう。
地盤改良費については、建物の建設会社、もしくは設計士が判断すべき問題かとも思います。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

山中様、具体的なアドバイス、誠にありがとうございました。
田んぼならば、リスクが高くなることを十分念頭に置き、
対策費用や、細部についてのチェック等について、
その労力を惜しんではならないことがよく分かりました。
建築にあたっては、山中様からご指摘いただいたリスクヘッジのポイントを
把握し、不明な点があれば、再度、相談させていただきたいと思います。

岡田様、早々のアドバイス、誠にありがとうございました。
たとえ、田んぼであっても、基本的には問題のないことが分かり、
とても安心しました。また、アドバイスに従い、近所の方にもお話を伺ったり、
第三者機関の検査も受けることにします。ありがとうございました。

伊澤様、分かりやすく丁寧なアドバイス、誠にありがとうございました。
軟弱地盤でも、確実な地盤調査と施工があれば、大丈夫であることがよく分かり、
安心しました。購入後は、ご指摘頂いた一つ一つに配意していこうと思います。
大変勉強になりました。

中尾様、貴重なアドバイス、誠にありがとうございました。
希望の土地は、70坪前後です。地層データ、柱状図について、
手を尽くして取り寄せてみます。
当該土地にこだわらず、周辺の土地価格も、もう少し調べて、
十分納得したうえで、購入するように注意しようと思います。

涌井様、具体的なアドバイスを、ありがとうございました。
支持層が5m下というのは、かなり軟弱な地盤なのですね。
相当注意をしなければならないことが、よく分かりました。
購入時は、費用負担の件も含め、各業者としっかり話し合いを持ちたいと思います。

境界からの後退が50cmに満たない注文住宅の解約について

相談内容 境界からの後退が50cmに満たない注文住宅の解約について

愛知・40代男性
昨年9月に自由設計の注文住宅を購入しました。
この会社の販売方法は、「土地+基本住宅プラン」のセット販売で、
同時に各々の契約を締結しました。
契約後、設計士と住宅プランの打ち合せを行っていたところ、
   ・同時発売の隣地(すでに基礎を施工中)は、
    境界線からの壁面後退が約33cmとなっており、
    民法上の壁面後退50cmをクリアしていない
ということが判明しました
(この土地の規制区分は第1種低層住居専用地域で、壁面後退に関する規制はありません)。

隣地の設計状況については、契約時に、営業マン(宅地建物取扱主任者)からの
説明は一切ありませんでした。
その点について、営業マンは、
  「通常、当社同士の分譲区画の場合、
   隣地との壁面後退を40cm以上に設定していますが、
   今回の計画では、40cm未満に設定して販売している」
  とのことです。

しかし、隣地の壁面後退が50cm以下である点について、
事前に説明されていないことに納得できず、現在、契約解除を考えています。
契約書の契約解除に関する事項には、
  ●買主違約の場合は
   売買代金の20%相当額を違約金として売主に支払うものとする
とありますが、
やはり、違約金を支払う義務はあるのでしょうか?
ご教示頂きたく、宜しくお願い申し上げます。


□■アドバイス:1

契約内容を確認しなければいけませんが、
以下の内容に適合しているかどうかが大事です。

宅建業者が宅地を販売するにあたり、土地購入者が一定期間内に、
売主、もしくは売主が指定する建築業者との間において、
建築請負契約が成立することを条件とするときを、建築条件付き宅地といいます。
下記、1、2、3の条件を満たす場合のみ、
建築条件付宅地として取り扱うことができます。

   1.土地売買契約後3ヶ月以上の期間内に、
    建築請負契約が成立することを条件とした土地売買契約を締結すること。
   2.建築を請負うことができる者は、
    売主(売主の100%出資子会社を含む)、またはその代理人に限ること。
   3.建築条件が成立しなかった時は、預り金・申込証拠金・その他受領した
    金銭は全て速やかに返還すること。

「隣地の設計状況については、契約時に、営業マン(宅地建物取扱主任者)から
 の説明は一切ありませんでした」
については、
当該地域に規制がなければ、基本的に宅建主任者説明義務はありませんが、
  
「通常、当社同士の分譲区画の場合、隣地との壁面後退を40cm以上に
 設定していますが、今回の計画では、40cm未満に設定して販売している」
という営業マンの文言は、
契約前に伝えなければいけないことになります
(今回の分譲は通常とは違っている点)。
しかし、義務ではないので、法的な責任追及は難しいですが、
過失には問えると思われます。

一方的な解約申し出になると違約になりますが、
冒頭にあります販売方法や契約内容の確認をしなければなりません。
物件を気に入っておられるのであれば、解約以外の方法での解決も
視野に入れれば…と思います。
(響不動産リサーチ・山中祐次さん)


□■アドバイス:2

私見ですが、気になるのは、
   ●すでに隣地に境界から33cmの所に建物が建っているということは、
    愛知県が建築確認許可を出した
と考えられることです。
地域担当建築主事(民間検査機関の場合も有)が許可を出したのであれば、
特別な地区等に指定されているとか、特別な条例等がある可能性も考えられます。
そのため、愛知県の建築課等にご確認しておく必要があると思います。

一般的には、道路斜線、隣地斜線、北側斜線等も指定されている可能性もありますし、
第1種低層住居専用地域の場合は、特にチェックされると思います。
私の地元の場合は、第1種低層住居専用地域は北側は
確か境界から1.5m後退させる必要があったと思います。
ただし、これらは地域によっても違うでしょう。
しかし、民法の50cm後退は、よほどのことがない限り、守る必要があるはずです。

特別の地区でもなく、条例等も無いとすれば、基本的には、この販売業者
(おそらく建築条件付分譲地の販売)は、民法、消費者契約法、宅建業法等に
違反していることになる可能性が大きいでしょう。
その場合は契約の取消し(=無かったものとする)には応じるでしょうし、
場合によっては、あなたが支払った実費経費等についても、
損害賠償には応じる可能性もあるでしょう。

確実なことを知りたければ、
   1.境界からの壁面後退について、愛知県の建築課等でご確認された上で、
   2.住宅部等の不動産業者を管理している担当行政官にご相談される
というのが良いと思います。
なお、一定規模以上の都市の場合は、県から市に管理が移管されていることも
考えられますので、その点は市にご確認下さい。
(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:3

民法の第二百三十四条には、
  「建物を築造するには、境界線から五十センチメ―トル以上の距離を
   保たなければならない。前項の規定に違反して建築をしようとする者が
   あるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる」
とありますから、
まず、そうする(=中止させる)権利を履行すべきではないでしょうか?

それとも、あなたのお考えは、事前にその事実を教えなかった業者に
発生するだろう損害賠償(違約金)を負担させて、
解約しても実際の損害を負わないようにしたいのでしょうか?

弁護士ではないので、正確には専門家にご確認いただきたいのですが、
歴史的な日本人の境界線とは、排除の線ではなく、
自らはみ出さない自制の線だったのです。
  
朽ちて隣家に迷惑をかけることのないよう50cm、よって、RCなどの建築物では
考慮しない場合が多いという、民法規定の中でも、貧弱な木造住宅を前提にした、
弱い慣習法的な条項です。
  
よって、法的には、
   ●隣地の所有者が止めたりできるが、それも1年以内
   ●破壊の強制権はなく、財産権のほうが優先
   ●違法な存在自体は許容され、なお慣例があれば、
    このこと自体無意味になる
とされています。

そのため、交渉する場合は、50cmの不法を前面に出さず、
   ●同じ業者が販売したのだから、隣地の建築状況は、購入物件の商品価値に
    強く影響するのに、重要事項かどうかに関らず、告知しなかった過失
を盾に、
違約金なしでの円満解約に持っていかれたら、いかがでしょう?

(一級建築士・宅地建物取引主任者資格者・中尾正文さん)


■□相談者より

親切なアドバイス、有り難うございます。
契約解除に関しては営業マンの対応次第で考えようと思っております

設計士の方から聞くところでは、
営業マンは口頭で説明しているようなニュアンスとのことでした。
しかし、そこで初めて、境界線からの壁面後退に関する会社基準の書類を、
設計士の方から頂きました。

契約者向けの書類があれば、最初から契約者に渡すべきだと感じていますので、
ご指摘のとおり、法的責任がなくても過失は認めてもらいたいと思っています。

また、土地と建物の契約はしましたが、不動産登記は完成した引渡し後になります。
「その建築を中止させ、又は変更させることができる」とのことですが、
 はたして、現段階で、将来の所有者として(?)、
民法上の権利を主張できるのでしょうか?


□■アドバイス:4

民法上での権利主張はできると思いますが、
今回のケース(契約解除や賠償だけを目的としない、隣地買主や他区画買主との関係)
では、法律論で解決するのはなく、業者との間にインスペクターを介して、
互いに誠意を持って話し合いで解決することが良いと思います。
(響不動産リサーチ・山中祐次さん)


□■アドバイス:5

私見ですが、民法上の隣地境界線からの壁面50cm後退は、
分譲業者の会社の基準で変更できるものではありません。
会社の基準は、あくまでも会社の基準です。

業者が説明したかどうかは、重説に明記されているかどうかで判断すべきで、
重説に明記してないのであれば、それは説明は無かったということで
判断するしかないと思います。
説明責任については業者が、消費者契約法、宅建業法違反となる可能性が
高いと思います。

問題は、あなたがどうしたいのか…だと思います。
契約を白紙に戻すのは、上記、消費者契約法、宅建業法違反によって、
それほど難しくはないでしょう。
しかし、隣地建物の後退を要求するのは、すでに建っている場合は、
実際にはかなり難しいでしょうから、損害賠償を請求するしかできないと思います。
しかし、民法上の請求は、当然、交渉が決裂すれば、最終的には裁判によって
判断されるということになると思います。

まず、交渉が決裂した場合は、愛知県の住宅部等の宅地建物取引業者の担当部署に
ご相談されて、それでも納得できない場合は、裁判ということになるでしょう。
契約が既に成立していますので、所有権移転登記前であっても、
権利の主張は可能だと思います。詳しいことは、損害賠償も含めて、
弁護士等の専門家にご相談された方が良いと思います。

なお、建築確認は、民法によって許可を止めることはできないということになり、
隣地境界線から30cmであってもおりるという事こと、
私の地元の長野県の建築管理課にて確認しましたが、
   ●行政官は設計者に、「トラブルが起きる可能性があるので、再考しなさい」
    という指導しかできない
とのことでした。
設計者が修正して再提出する場合がほとんどですが、
強引に出されると許可を出さない訳にはいかないそうです。
この点については、建築基準法の改定が望まれるところだと思います。

  ■参考条文(境界線付近の建築の制限)
   第234条  建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を
        保たなければならない。
      2  前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、
        隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。
        ただし、建築に着手した時から1年を経過し、又はその建物が完成
        した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。
(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:6

民法のいう隣地の所有者とは、
真の所有者を特段指すというより、もっとも影響を受ける
関係者としての表記だと解するのが、成文意図ではないでしょうか?
判例などは知りませんが、現実的に最も影響を受ける当事者として、
主張または要求権利者として、充分にその権利を持っていると思います。
登記は、原則第三者への対抗のための法手続きにすぎませんから、
適法に売買契約が済んでいれば、引渡しがなくても、
充分に先の権利者と名乗ってよいと思います。

(一級建築士・宅地建物取引主任者資格者・中尾正文さん)


■□相談者より

皆様、貴重なアドバイス、有り難うございます。
本日、営業マンに面会し、事情を再度、確認しましたところ、
社内基準より短い図面で販売をしていることを、
事前に説明しなかった点について、過失を認めました。
そこで、事前に説明させていれば、購入時の判断材料となっており、
購入意思に影響を与えていたことを伝えました。

しかし、
   ●あくまで説明配慮が欠けていたが、
    通常の販売形態(建売など)の中では、良くある
との説明を繰り返すだけでした。
そのため、契約解除を含めて再度、検討して返答することにしました。

契約解除による違約について、営業マンは、
  「どのような形になるかはわかりません。
   契約書の文面に従い、会社弁護士は判断します」
  と言ってきました。

今後の対応として、どのように進めたらよいでしょうか?
土地自体は大変気に入っており、できれば、
先方の過失による購入価格の見直し(値引等)をしてもらうように
もっていきたいと思いますが、可能でしょうか?
アドバイス頂きたく、お願いします。


□■アドバイス:7

まず、
  「今後の対応として、どのように進めたらよいでしょうか?」
  に関しましては、涌井様の回答されている、
  「問題は、あなたがどうしたいのか…だと思います」
  の通りだと思います。

つまり、貴方がしっかりと決めるべき内容であり、
  「土地自体は大変気に入っており、できれば、先方の過失による購入価格の
   見直し(値引等)をしてもらうようにもっていきたい」
というのであれば、まず、その旨をきちんと相手方に伝えなければ、
可能かどうかなど、わからないでしょう。

厳しい言い方になりますが、貴方が上手く交渉されているとは思えません。
中尾様が、
  「交渉する場合は、50cmの不法を前面に出さず」
山中様が、
  「法律論で解決するのはなく、
   業者との間にインスペクターを介して、
   互いに誠意を持って話し合いで解決することが良いと思います」
とおっしゃってらっしゃるのは、
おそらく、
   ●貴方が法律論を前面に出して、相手方を責めている状況
を感じられたから…のように思います。

法律論を前面に出せば、相手は「うちは法的に正しい」というような、
強硬な姿勢を取るでしょう。
(実際に、「会社弁護士は判断します」というような態度に
 なってしまっているのも、このせいです)

極めて単純に考えますと、貴方の要求は値引きだと思います。
それであれば、
   ●土地自体は大変気に入っている
   ●説明不足があったのは事実
   ●解約は双方にとって最悪の結果なので、
    説明不足に相当する分の価格の見直し(値引き等)はできないのか?
という形で、
前向きに話し合っていくのも、一つの方法だと思います。

   ★追記★
    今回のような交渉については、
     http://sumai.2525.net/2007/01/2007112_471f.html
    も、参考になるかも知れません。

(わんえるで~おー・前野)


■□相談者より

貴重なアドバイス、有り難うございます。
説明不足に相当する分の価格の見直し(値引き等)について、相談してみます。

買付のキャンセルについて

相談内容 買付のキャンセルについて

愛知・20代男性
仲介業者です。
売主様の媒介を担当しており、他仲介業者から買付け証明書いただきました。
そのことを売主様へ伝え、契約日も決めました。
しかし、契約日直前に先方他社から連絡が入り、
キャンセルしたいと言ってきました
(ローン特約などではなく、ただの買主様の気変りです)。

私と致しましては、売主様へ説明したつもりですが、
売主様はカンカンに怒っており、
「何か損害賠償のようなものでもしないと気がすまない」と言ってます。

しかし、3年間この業界をやっておりますが、そのような事例はありません。
どのように対応すべきか、アドバイスをよろしくお願い致します。


□■アドバイス

私見ですが、
   ●買付証明は、いわゆる申込書と同等の効力しかもたない
とされているのが、私の地元の長野での解釈でございます。
つまり、買付証明は買主の順位保全の為の書類ですから、契約を強制したり、
罰金を取ることができる性格のものではありません。
契約書とは別のものですから、
その点を売主様にご理解頂くしかないのではないかと思います。

当社の場合は、独自の書類を作成しており、基本的にはキャンセルが
でたことは無いのですが、買付証明のキャンセルについては時々聞きます。
  
売買契約自体を締結した訳ではありませんので、
債務不履行による損害賠償等は難しいと思います。
但し、その買付証明により、実損が生じた場合は、
不法行為による損害賠償が可能な場合もあるかと思います。

  以下を参考にご検討されてはいかがでしょうか。

   ■一般的不法行為の成立要件(民法709条)
    ・故意・過失があるか。
    ・責任能力があるか。
    ・権利の侵害(近年は権利侵害から違法性を問題視)があるか。
    ・加害行為と損害の間の因果関係があるか。
    ・損害(精神的損害も含む)があるか。
    ・違法性阻却事由(正当防衛・緊急避難など)がないか。

    ■参考条文(不法行為による損害賠償)
     第七百九条 
     故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を
     侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

大変勉強になりました。
やはり、買付けだけではむずかしいですか…。
買付け証明書の内容にもよりますが、
「私はこの物件を買う」と意思表示していますので、
可能かと思いましたが、残念です。
早いお返事、ありがとうございます。

施工に問題のあった物件に対する対応について

相談内容 施工に問題のあった物件に対する対応について

神奈川・40代男性
先日、築2年の中古住宅を個人から購入しました。
しかし、念のため、入居前に中古住宅調査機関の瑕疵検査を行ったところ、
重大な欠陥が見つかりました。
  
どうやら、設計図上は問題はなく、施工業者に問題があったようです。
具体的には、耐力壁で構造用合板を使用すべきところを
石膏ボードが張られていたり、準耐火構造に必要な施工がされていなかったりなど、
建築基準法的にも完全なる違反で、住むこと自体が危険な状態にあるとのことでした。

そのことを売主(個人)に伝え、修理費用、
および、住めない期間の保証などの損害賠償を請求したところ、
  「今回の売買契約で使用したFRK(財団法人不動産流通経営機構)標準契約の
   瑕疵保証範囲が、
   『1.雨漏り、2.シロアリ、3.構造上重要な部位の木部の腐食、
    4.給排水管の故障』だけを、売主が責任を負うものであり、
   また、上記4つの問題であっても、修復の請求以外の損害賠償の請求は
   できないことになっている」
  という理由で、買主側の対応してくれ…との連絡がありました。

納得がいかないので、弁護士の無料相談に行ったところ、
  「建築基準法に準拠していない建物は、そもそも『住居』とは呼べず、
   不動産売買契約が履行されていない状態とされるため、
   本契約の条項を適用せずに、通常の民法上で定められている
   損害賠償の請求をしてよいのでは?」
  と言われました。

基本的に、弁護士の見解をそのまま売主に伝えようと思うのですが、
一般的には、契約書上の4つの瑕疵範囲に入らない今回のような欠陥について、
賠償請求できるものなのでしょうか?
それとも、売主の主張の通り、
買主側(つまり私)が全て負担することになるのでしょうか?

お手数ですが、プロの事業者の方のご意見を頂けますと有難いです。


□■アドバイス

私見ですが、一般消費者同士の個人売買のようですから、
基本的には契約書の内容に従って解決すべきでしょう。
瑕疵担保責任についても、当然、契約書の内容の通りだと思います。

  弁護士が言っているのは、
   ・民法の債務不履行を理由とした契約解除(民法541条)、
    もしくは、損害賠償請求(民放415条)を行ってはどうか?
  と言うことだと思います。

これは瑕疵担保責任とは違いますので、契約自体の履行に関する問題です。
住むことができないということは、契約の目的を履行できない訳ですから、
契約の解除なり、損害賠償請求をすることは可能かも知れませんね。
しかし、実際には、交渉が決裂すると裁判となるでしょうから、
最終的には裁判官のみが判断できることになると思います。

もう一点、住宅品質確保促進法で新築住宅には10年の瑕疵担保責任期間があります。
基本構造部分(基礎、土台、床、柱、壁、斜め材、小屋組、横架材、屋根、および、
雨水の侵入を防止する部分)については、施行業者に10年間の瑕疵担保責任があります。
もし、売主と協力でき、施行業者が今でも営業中なのであれば、
この施行業者に改修工事の費用負担を求めることも可能かと思います。

いずれに致しましても、個人交渉で解決するのは難しいのではないかと思います。
個人間で交渉するよりも、弁護士等の専門家にお願いする方が良いのではないでしょうか?

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

ご連絡が遅くなり、申し訳ありませんでした。

弁護士の方も同様のことをおっしゃっていました。
ただ、できるだけ民法上の瑕疵で処理したいと思っていたので、
FRKに直接、問い合わせをしてみましたところ、
  「今回使用したのは個人売買の定型書式であり、売主が個人ということで、
   賠償に一定の制限をする内容ではあるものの、
   一般的な瑕疵の扱いに関する規定であり、
   建築基準法違反等の通常想定されないような
   重大な問題である場合は民法の瑕疵責任を問うことが可能である」
とのことで、実際、耐震強度偽装の物件など、
契約に免債条項があっても、契約解除ができるらしいです。

いずれにせよ、今回の欠陥が居住できないほどの重大な問題であることを、
裁判等で認めさせなければならないことに代りはないのですが…。

10年の瑕疵担保責任に関しても、弁護士の方に確認してもらい、
   ●今回のような施工に問題があった場合は、不法行為責任として、
    施工管理者に損害賠償を請求できるということ(売主に協力を求めなくてもよい)
  が分かりました。
  
(数年前に最高裁で判例が出てから、中古住宅の売買であっても、
 これを根拠に勝訴する事例が多数出ており、請求すれば、99%勝てると、
 その弁護士の方はおっしゃってました)

確認申請書を見たところ、建築主の会社の建築士が施工管理者となっており、
建築主もそれなりに大きな会社であるため、「訴訟で敗訴→自腹で修繕」
という最悪のシナリオは免れそうです。

現在、売主か建築主かどちらに請求するかは未定ですが、
個人で交渉するのは危険だと思いますので、ご忠告に従い、
弁護士に仲介に入ってもらう形で調整します。

ご返信どうもありがとうございました。

貸主に連絡が取れない場合の修理について

相談内容 貸主に連絡が取れない場合の修理について

東京・30代男性
古い一戸建て賃貸を借りております。
先週、下水が詰まり、中庭に汚水があふれてしまいました。
水道業者を呼んだところ、つまりを取ることは不可能であるといわれました。
原因は、大家さんのDIY工事のため、でたらめな配管になっているからです。
そのため、現在、トイレは使用できません。

しかし、改修をしたいのですが、静岡の大家さんに電話が通じません。
また、物件は東京ですが、1軒を2棟に分けて貸しているため、
不動産屋さんは、東京と千葉の業者さんが入っています。
まずは、大家が見つけることが前提ですが、
不動産屋さんも実地に探しに行ってはいません。

すると、不動産屋さんから、
   ●不動産屋さんがリフォーム業者を呼んで直す
   ●今後の家賃を大家の口座に払わずに、不動産屋の口座にプールする
という形にしてくれ…と、話がありました。
(まず、住める家に直し、プールしたお金から、工事費の一部を支払い、
 大家が見つかり次第、金銭の交渉をするということです)

 そこで、以下について、お教えいただければ幸いです。
   ●この不動産屋さんの提案は適切なのでしょうか?
    (あとから大家さんからも家賃の請求などは、されないでしょうか?)
   ●トイレが使えない今月分の家賃は払う必要があるのでしょうか?
    また、工事期間中の仮住まいの費用は、どうなるのでしょうか?
   ●一連のトラブルに対する迷惑料は支払ってもらえるのでしょうか?
    (中庭が汚物まみれになったり、このような手間がかかったりしてます)


□■アドバイス:1

まず、その不動産会社は「借りたときの仲介会社」のようですが、
現在、不動産会社が家主から管理業務を請け負っているのでしょうか?
それとも、家賃は家主に払っていたようですから、
仲介業者の責任で対応しているのでしょうか?

家賃を預ける場合、
   ●代理権限やその工事代の負担精算などの業務委託は、どの契約によるのか?
を確かめておいたほうが良いでしょう。
最初は不動産会社の善意での対応だったとしても、こじれて放り出されたり、
責任逃れをされたり…など、更に問題が混乱する場合があります。

つまり、どこまで責任を持って対応するのかを、
会社の責任ある見解を確かめてから
(口頭で終わらせずに、きちんと書面などを残すなどして)、
行動したほうが良いと思います。

(一級建築士・中尾正文さん)


□■アドバイス:2

私見ですが、家賃の支払い先が不明の場合は、
法務局に供託するのが一般的となるかと思います。
今回のケースが供託できるかどうかは、私には判断できないのですが、
不動産業者に家賃を預けるのは、万が一の場合を考えると
若干の不安があるかと思います。
大家と不動産業者の関係がこじれますと、家賃未納を理由に
賃貸借契約の解除となることも考えられるかと思います。

供託に関しましては、お近くの法務局にご確認下さい。
その時に、修理費用を差し引きできるかも、ご確認されてはいかがでしょうか。

供託が出来ない場合は、不動産業者と家賃の支払いや修理についての
覚書を作成し、さらにその覚書には、
   ●万が一の場合は、不動産業者が、家賃と修理に関しては
    大家と連絡が取れなかったので、大家の代りに全責任を取る旨
を明記しておけば良いと思います。

その他のご質問は、本来は大家との交渉で決めるべきことと思います。
もし、交渉ができないとか、交渉がこじれれば、裁判ということになるでしょう。
大家の住所等はわかっているはずですから、一応大家を相手に裁判をおこして、
大家が出廷しなければ、あなたの言い分が通る可能性が高くなるかと思います。

(高原開発・涌井さん)

店舗工事における責任の所在について

相談内容 店舗工事における責任の所在について

東京・30代男性
この度、スケルトンの状態で店舗物件を借りました。
以前は飲食店だったとのことで、水道の配管、排水の配管は、
そのままの状態でした。

貸主からは配管についての説明は一切ありませんでした。
そのため、こちらも当然、その配管が使えるものと思っていまして、
内装工事を進めました(厨房のため、床に傾斜がついていたため、
モルタルでレベルをだして、床上げしました)

ところが、内装ができあがった後、トイレの手洗い器の排水が流れません。
貸主に伝えたところ、一度、洗浄業者をいれてくれましたが、
結局はなおりませんでした。
そして、
  「どうして配管の状態を検査せずに使用するのか?」
  「内装完成後では、何もできない」
と主張されました。

この排水の配管は既存の配管につながっています。
工事した水道業者に伺うと、
「配管が立ち上がっていれば、使用できるものと思って工事を行うのが通常だ」
という回答です。

このような状況なのですが、これから発生する配管の修理費、
それに伴う内装工事のやり直しなどは、誰が負担すべきなのかを、
ご助言いただければ幸いです。


□■アドバイス:1

幾度か投稿分を拝見させていただきましたが、難しい問題ですね。
投稿内容では店舗の配置などがいまいち想像できないのですが、
飲食店舗の後の配管は油などで目詰まりしていることがあります。
今回の場合、家主側が配管洗浄をいれてもなおらないということは、
おそらく勾配に問題があるのではないかと思います。

スケルトン状態で貸す場合は、
   ●いわゆる本体上の設備配管(パイプスペースより突き出した部分)まで
が、家主側の設備と、我々も認識するのですが、今回の場合は前の賃借人の
設備された店舗内の配管を一部利用されているのではないでしょうか?
それであれば、おそらく家主側にも、配管のやり直しによる費用を求めるのは
非常に難しいと思われます
(店舗内の配管を「設備」として貸していたのなら、別ですが…)。

それよりも、設備する前に既存の配管が実際に使用できるか調査するのも
当たり前に考えられますので、施工した工務店さん自体に問題があるように思います。

安易に回答しにくいのですが、トイレの手洗いとパイプスペースが近距離にある
のであれば、多大な工事にもならないようにも思います。
工務店さんに、
   ●実際に機能することが当たり前なので、その状態にして、
    再度、引渡ししてもらうように交渉すること
が順当ではないでしょうか?

お望みの回答になっていないかも知れませんが、
今までたくさんの店舗を仲介させていただいた経験からの回答です。

(アムネッツ・滝本さん)


□■アドバイス:2

滝本様の見解で問題ありません。
家主側が、特段の店舗の賃貸業者専業で、当然しかるべきアドバイスが
期待できるのを、黙っていたとかの重大な過失が明白な場合を除いて、
あなたの期待する形で、家主の責任は問えないでしょう。

一般的に工事元請の責任です。水道業者の言い分も良くはないですが、
よくあることで、その責任追及も現実的でありません。
このような事もありうると予測するのがプロで、
この工事にプロが関わっていなかったに過ぎません。

現場監督が工事契約上いるなら、その人やその人が属する組織、つまり、
   ●工事が完成して使用目的が果たせることを請け負った者
が責任を取ることになります。
あなたがその人を兼務しているなら、あなたということになりますが、
投稿内容では不明です。

曖昧で工事をなさったのなら、発注契約に不備があったのでしょう。
工務店にしろ、ご依頼の先がそれなりの建築技術レベルだったということと思います。

一級建築士・中尾正文


■□相談者より

滝本様、中尾様、迅速で丁寧なご回答どうもありがとうございました。
非常に助かりました。今後の参考にさせていただきます。

相続時の賃貸契約について

相談内容 相続時の賃貸契約について

東京・30代女性
相続時の賃貸契約の名義変更についてご相談です。
夫(契約者)が亡くなった為、私(妻)に名義変更をお願いしたところ、
不動産会社より、以下を請求されました。

   ●私の収入証明書、勤務証明書、住民票、印鑑証明
   ●保証人の収入証明書、印鑑証明
   ●解約願い(夫名義の契約の)
   ●手数料(\21,000)

そして、
   ・解約願いについては直ちに提出すること
   ・書類提出後、再審査を行う旨
を通知されました。

現在、相続であることを強調し、ここまでの書類の提出や手数料、
さらには、再審査までも必要であるか、お話しているところです。
なお、保証人の変更はありません。

一般的にこれは妥当なのでしょうか?


□■アドバイス:1

私見ですが、借地借家法の36条には、以下の規定がございます。

  (居住用建物の賃貸借の承継)
   第36条 居住の用に供する建物の賃借人が相続人なしに死亡した場合において、
       その当時婚姻又は縁組の届出をしていないが、建物の賃借人と事実上
       夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者があるときは、その同居
       者は、建物の賃借人の権利義務を承継する。ただし、相続人なしに死
       亡したことを知った後1月以内に建物の賃貸人に反対の意思を表示し
       たときは、この限りでない。
     2 前項本文の場合においては、建物の賃貸借関係に基づき生じた債権又
       は債務は、同項の規定により建物の賃借人の権利義務を承継した者に
       帰属する。

つまり、内縁の妻でも建物の賃借人の権利義務を承継するということ
になっていますので、判例を含めて、当然の様に、
   ●妻は建物の賃借人の権利義務を承継する
ということに理解されると思います。

 とりあえず、
   ・解約願いについては直ちに提出すること
   ・書類提出後、再審査を行う旨
の2点については、かなり違法性が強いと思いますので、断ることは可能かと思います。
断る場合は、借地借家法を良く調べてみるように、その不動産業者に言ってみては
いかがでしょうか。
それでも不動産業者が引き下がらない場合は、あなた自身が判断する必要がある
と思います。
万が一、裁判になった場合はその不動産業者にとって不利だとは思いますが、
手間や時間を考えると、それらの書類を提出したり、21,000円を支払うのと、
どちらが得になるのは、ケースバイケースかと思います。
正確なことは弁護士等の専門家にご相談された方が良いとは思いますが、
弁護士の相談料や手間を考えると何とも言えません。

確かに、契約書を契約者名が変更になるということで新規契約を締結し、
その事務手数料として21,000円というのは、時々行われている様ですが、
しかし、解約願いの提出を半ば強要したり、再審査を行うのは行き過ぎかと思います。

(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:2

賃借人が死亡した場合、借家権は(一応)相続人が引き継ぎます。
従って、契約はそのままでも有効になります。

けれども、相続人が複数である場合には、誰が相続したのかを
明確にする必要があります。また、保証人は、当該賃貸借契約に関して
貸主と保証契約したので、引き継ぐことが必要ですが、
中にはご主人が借主であるから保証したのであって、
奥さんが借主では保証しないなどと言い出す方があります。
これらによって無用な紛争が発生するのを避けるためには、
借主の名義変更、保証人の意思確認を行うのは、必要なことでしょう。

  なお、
   ・解約願いについては直ちに提出すること
   ・書類提出後、再審査を行う旨
  の2点は不要でしょう。
  
前者は、借家権を相続するのですから、解約するわけではありません。
後者は、同じく、新規の契約でもないのだから不要でしょう。

相続した借主が誰であるのか、保証人は保証契約を継続するのかを確認する
手続きは必要だと思います(私見では、5千円から2万円くらいでしょうか)。
その際の事務費用は、本来は依頼した側から宅建業者の労務無報酬として
妥当な金額ということなのでしょうが、貸主、借主の折半ということも考えられます。

(北杜宅建センター・萩原さん)


■□相談者より

涌井様、アドバイスありがとうございました。
再審査と解約願いが特に気になっていた点なので、とても参考になりました。
借地借家法をもとに、再度、話し合いをしたいと思います。

萩原様、アドバイスありがとうございます。
相続人は私と子のみで、保証人は私の父なので、
ご指摘頂いたトラブルはなく、不動産業者にも伝えてあります。
実は今月末で更新なので、このまま更新日を過ぎてしまっても
大丈夫なのかが心配です。
審査と解約願いについては同様なご意見を頂けたので、心強いです。
もう少し交渉してみようと思います。ありがとうございました。

廃屋化している隣家への対応について

相談内容 廃屋化している隣家への対応について

広島・50代女性
昔の家同士なので、隣の家と屋根が重なっています。
うちは前が駐車場になっていて、隣の家の壁があり、
家同士も少し壁を接しています。

しかし、隣は朽ちるままになっていて、屋根には穴が開き、座は落ちてます。
そして、うちの駐車場に面した壁が30センチくらい膨らんできて、
井戸のポンプが壊れそうなのです。

市役所の固定資産税課に相談したら、名義人を教えてくれたのですが、
すでに亡くなられてる人のでした。
税金の書類を送っている住所を教えてもらったので、
ハガキを出したら、戻って来ました。

将来、前の道路の拡張が決っていて、5メートル取られる予定です。
気持ちは買い取りたいのですが、それよりポンプが壊れるか、
壁を接している家が傾いてくるのでは…と心配です。
このような場合、どうすればいいのでしょうか?


□■アドバイス

本来は、他人の財産を勝手に取り壊したりすることはできないのですが、
倒壊によって、著しい危険が起こりうる場合は、
民法上の緊急避難(民法720条2項)に従って、
   ●隣の家の一部を取り壊し、貴方の財産に影響が出ないようにする
ということは、認められていると思います。

その際にかかった費用は、貴方が負担することになりますが、
そもそも、維持管理に問題があるので、
   ●隣家の持ち主に請求する
  ということも可能かと思われます。

そして、相続人がわからず、このような利害関係があるのであれば、
貴方が家庭裁判所に相続財産管理人(弁護士)を申し立てることになり、
最終的に、今までの費用、さらには、その土地の購入など、
管理人と貴方が交渉することができるはずです。

  この辺に関しましては、
   http://fudosan.jp/database/houritsu.html
  で、表示されるような法律の専門家や、
   ●地元の宅建協会の無料相談
   ●自治体の無料法律相談
   ●国民生活センターの無料相談
  などを活用し、法律の専門家に、きちんと確認すべきです。

しかし、このやり方は、取り壊し費用、相続財産管理人の費用などを、
貴方が一時的に負担するなど、大変です。

本来は、(すでに支払っていないのであれば)固定資産税の滞納を理由に、
国が相続財産管理人を申し立てて欲しいと思うのですが、
割に合わないと思われるようなことに対しては、
積極的に動いてくれない状況だと思います。

そのため、地方自治体(市区町村)に対し、
   ●市民の権利である安全な生活を送る権利が脅かされているため、
    なんとか対応をして欲しい
 ということを申し出て、
 あとは根気強く交渉することが大切かと思われます。
  (部署が定かでない場合は、たらい回しにされるかと思われますが、
   自治体の安全管理を行なっているような部署に申し入れすると良いです)

なお、このような申し入れは、貴方単独ではなく、その物件を取り囲む
貴方以外の隣家、さらには近隣と共に、嘆願書などを持参することも大切です。
(親切な自治体であれば、相談が進んだ段階で、嘆願書を出すことを
 アドバイスしてくれると思います)

(わんえるで~おー・前野)

元大家からの理不尽な要求について

相談内容 元大家からの理不尽な要求について

東京・20代女性
以前住んでいたアパートの大家とのトラブルが泥沼化しているので、
相談させて下さい。

昨年5月から住んでいたアパートの大家の過干渉が負担で、
11月に引越しをしました。
  過干渉は、
   ・1日数回ものアパートの巡視
   ・契約にはない「親戚以外の宿泊は禁止」と言われた
   ・「部屋の掃除をさせてほしい」と言われた
などです。
引越し先は近所だったので、引越し業者に頼まず友人と荷物を運びましたが、
その間、大家はずっと監視し、断っているのに荷物を一緒に運ぶ
といったこともしてきました。

荷物を運んだ翌日の11月11日、もう大家に会いたくないという思いから、
不動産屋に依頼し、代理での立会い、鍵の受け渡しをしてもらいました。
  
11月13日、不動産屋からの電話で、敷金の清算の内訳を口頭で聞くと、
   ・請求は7.5万円
   ・敷金で支払済みの7万円との差額の5,000円を大家が請求
  ということだったものを、不動産屋が説得して、
   ・5,000円は大家の負担とし、敷金は返ってこない
  ということで、私も納得をしました。

しかし、11月13日、大家から電話があり、
「引越しの際に他の部屋のドアに傷をつけられたので弁償してほしい」
と言われました。
私も友人もドアに物をぶつけた記憶はなかったのですが、
一応ドアの傷を11月16日に見に行きました。
すると、当初、ドアに傷をつけられたと言われていた101号室に加え、
202号室も増えておりました。
そして、そのどちらもひっかき傷程度のものなのですが、
「どちらもドアを交換したいので、その金額を出してくれ」
「自分は毎日、ドアを拭いているので、貴方がつけた傷であることは間違いない」
と言われました。
そこで、その後すぐ、不動産屋の店長に連絡し、業者に見てもらいましたところ、
交換ではなく補修はできないかという相談をし、2日後に業者に見てもらう
という約束をしました。

もちろん覚えのない傷ですので、交換にしても補修にしても、お金を払うのは
納得がいかないという思いはありましたが、大家の性質、性格は神経質、
かつ陰湿であり、新居もすぐ近くにしてしまったということもあり、
今後、問題がこじれて嫌がらせをされるのが怖かったので、
なるべく穏便にすませたい…という思いで、不動産屋に依頼をしてしまいました。

ところが、その後10日間、不動産屋からの連絡がなく、
ある日、携帯の留守電に不動産屋のアパートの担当者から、
「大家がドアの見積もりを出してきました。86,100円になります」
と入っていました。
私はすぐに不動産屋に電話をしましたが、留守電を入れてきた担当者は
帰っており、店長に話しをしました。
しかし、店長には、
「16日に電話をもらってからのことは私は知らない」
と言われてしまい、
翌日、担当者に電話をしたら、
「ドアの件は店長から聞かされていないので、自分は何のことかわからない」
と言われました。

また、同日、大家から実家の方に、
  「不動産屋にあなたから依頼すると言ったのに、
   不動産屋は何も知らないと言っていたが、どういうことか?」
  「洗濯機のところにあるはずの部品がないので、弁償しろ!」
  といった要求の電話が来ました。

どうやら不動産屋は16日に依頼して以後、何も動いておらず、
状況が明らかに悪化していると悟り、12月5日に父と不動産屋に話に行きました。
  
そこで、
  「敷金の精算(しかも口頭での金額提示)の後に3日経ってから、
   ぶつけた覚えのないドアの傷の修理代を黙って払う気はしない」
  「こちらで払わなければならないのであれば、もうこれ以上は
   私に何も要求しないと一筆書いてもらわなけらば払わない」
 
ということを主張し、不動産屋に大家に話してもらうよう訴えました。
そして、その日に不動産屋が電話をすると、大家は逆上して、
「警察に訴える」と一方的に電話を切ったそうです。

しかし、今日不動産から来た電話では、
「大家は代金を折半にしてもいいが、一筆書くのは渋っている」
とのことでした。

でも、私は今後どう対処するのが最善かわからなくなってしまいました。
現在、
   ●私はドアの費用を払わなければならないのか?
   ●そもそも、敷金の清算は妥当であったのか?
  という気持ちと、
   ●大家と金輪際関りたくないので、もうどんな理由であれ、
    私に要求をしたり、嫌がらせをしたりしないという保証が欲しい
  という気持ちと、
   ●不動産屋のいい加減な対応に振り回されているようで腹立たしい
  という気持ちが入り乱れています。

長くなりましたが、どのように対処していくのが良いのか、
アドバイスをいただけたら…と思います。


□■アドバイス:1

基本的に訴えるとかの脅しに屈する必要はありません。
引越しを見ていたなら、その時に現認すべきドアの損傷です。
後日は論外ですし、外部は現行でなければ、
あなたでない可能性は十分あります。
ですから、自分がいつも掃除してるからわかるなどは、
全くナンセンスな言いがかりです。
敷金を全額提供したのですから、十分でしょう。

以後、電話してくるなら、ストーカー防止条例で、あなたが訴えるべきです。
以上、私見ですが、堂々ときっぱりと、以後、関係を拒否してください。

賃貸住宅退去査定のプロ・中尾より


■□相談者より

中尾様、ご回答ありがとうございます。
やはりナンセンスな言いがかりですよね…。
はっきり言っていただいて、自信が持てました。
「こっちがつけたという証拠はない訳ですから、払う義務はない」
と、はっきり意思表示しようと思います。
どうもありがとうございました!


■□相談者より

すみません、同じ件で再び相談させて下さい。
結局、大家には一筆書いてもらえなかったということです。
また、敷金の清算と退去時の立会いをしたというのを、
今まで口頭で聞いていたのみだったので、
書面で出すよう不動産屋に要求しました。
すると不動産屋は、大家に拒否をされたので、
退去時に立会いをしていないそうなのです。
敷金の見積りもすべて大家が出したものであり、
不動産屋には何も書面はないとのことです。

それで今日、大家が不動産屋に見積もりを渡して、
それを私が取りに行くことになっていたのですが、
大家は、「直接取りに来い」と言って不動産屋には持ってこず、
「ドアの交換代は何としても払ってもらう」と意思表示してきたそうです。

そして、不動産屋からは、
「もうそちらで話し合って下さい。こちらはもう仲介できません」
と言われました。

不動産屋ってこんなものなんですかね?
結局、仲介と称して、たちの悪い伝言ゲームをしていただけです。
直接話して通じる相手であれば、初めから仲介なんて頼んでいません。
言われた通り、大家と話し合ったって、子供の喧嘩状態になることは目に見えています。

私は、自分に否があるならそれは認めるし、
ドアに傷をつけた証拠があるなら払う気はあります。
それを法律的に公平な立場で判断してもらいたい…というか、
正直に申し上げて、住んでいた時からの苦痛を考えると、大家のやり方、
そして不動産屋のやり方が本当に許せなくて、訴えたいと考えています。

今住んでいる所も同じ不動産屋の仲介で、前のアパートのすぐ近所です。
今のアパートを選択したのは自分なのですが、どこか関係ない土地へ
引っ越す費用を請求したいくらいの気持ちです。

こういう場合、まず、どこに相談したらいいのでしょう?
法律事務所でしょうか?アドバイスを頂けたらと思います。
どうかよろしくお願いいたします!


□■アドバイス:2

まず、非常に厳しい言い方になりますが、
「不動産屋ってこんなものなんですかね?」
については、
  ●そのような不動産事業者を選んでしまったのは貴方
 であり、
  ●その不動産事業者に、そんな対応をさせているのも貴方
 であることを、きちんと認識するところからスタートしなければ、
 貴方の問題は解決しないと思われます。

今までの大家の理不尽な行動(大家の異常監視、敷金の全額没収)に対して、
貴方が毅然とした態度で臨むことなく、「なるべく穏便にすませたい」
という形で臨んだ結果が、この状況でしょう。
だから、大家も不動産事業者も、今回も、自分たちの無茶苦茶な要求でも
通せるものだと、当然、思っていることでしょう。

今回の再相談の回答も、基本は、最初の中尾様の回答の通り、
  「堂々ときっぱりと、以後、関係を拒否してください」
です。
ところが、中尾様のアドバイスをいただいてなお、この再相談をされてくる
ということから、やはり、貴方には、それができていないように思われます。

そもそも、貴方は、お父さんが話に行かれた後の経緯を、
きちんとお父さんに報告、そして相談されてますか?
今回のような相手の場合、貴方自身がいくら強く出たところで、
今までの貴方の対応(=無茶苦茶な要求をしても、最終的には根負けして折れる)
を知ってますから、全く言うことなど聞かないでしょう。
(これは、大家だけではなく、不動産事業者も…です)

ですから、本来は、お父さんときちんと話し合って、
  「以後、一切、うちの娘(=貴方)には、連絡を入れるな!」
  「要求があるのなら、私(=お父さん)宛に手紙をよこせ!」
  「もし、うちの娘(=貴方)に連絡してきたのなら、
   脅迫したものとみなして、警察に被害届を出す!」
ぐらいの状況にもっていくべきだと思います。
(上記は少々極端ですが、しかし、「堂々ときっぱり関係を否定する」
 ということは、そのぐらいの覚悟がいるというころです)

今回の大家、不動産事業者の行為は滅茶苦茶ですから、まず、きちんと、
   ●国民生活センター
   ●地元の宅建協会
などに、報告&相談されるのが良いのですが、一番重要なのは、
   ●いくら貴方が一人で相談したところで、結局、なめられてしまう状況
を、きちんと認識した上で、行かれることです。
  (つまり、貴方一人ではなく、まず、お父さんにきちんと事情を説明し、
   相談し、一緒に出向くぐらいのことをすべきです)

可愛い娘が困っている状況を、放っておく父親はいないと思いますし、
実際に、不動産屋まで出向いてくれたわけですから、
まず、お父さんとしっかり話し合うこと、場合によっては、
お父さんから、続きの相談がここに書き込まれるようになることこそ、
貴方の抱えている問題の解決に繋がると思います。

(わんえるで~おー・前野)


■□相談者より

前野さま、ご回答ありがとうございました。
確かに、このような状況に陥ったのは他でもない、私の責任ですね。
住んでいた時からおかしいと思っていたことを主張せず、
無意味に穏便に済ませようとしていた私の適当さに
問題があったと反省しています。

父には随時相談をしています。私から相談をしているにも関らず、
父に動いてもらうには申し訳ないという気持ちが働いて、
結局、自分ひとりで動いたりしているのですが、
いいように相手に丸め込まれて終り…という悪循環の繰り返しです。

ここまで大家と不動産屋になめられてしまった以上、私一人で動いても、
もうどうしようもないと腹をくくった方がいいのでは…と感じました。
もう一度、父としっかり話し合ってみます。
どうもありがとうございました。

共有地の購入について

相談内容 共有地の購入について

東京・30代男性
2年前 18軒ある建売住宅の1軒を購入しました。
購入した建物の裏に18軒専用のごみ置場が設置してあり、
皆で利用していましたが、来年、市が個別収集をはじめることになりました。

ごみ置き場のスペースを、そのまま放置してしまうと、私の家とごみ置場は、
隣の市と道路はさんで建っているため、不明なごみが置かれてしまう可能性が
高いので、まず、バリケードをしようと思っております。
しかし、今まで、よく掃除をさせられていただけに、どうせなら、
その小さい土地の権利を買いたいと思っています。

ごみ置場の所有権は18軒それぞれに振り分けて、
住宅地といっしょに購入している状況です。
市役所にも問い合わせなどをしていますが、親身に相談にのってくれず、
他の17軒の方々も、お互い手続きをどうしようか、悩んでいます。

建売住宅の販売会社に問い合わせたところ、
  「ごみ置場の土地はあなたの土地のみに接しているのだから、
   18軒の人に連絡してバリケードの設置の許可もらって、
   自分の土地にすればよい」
と言ってます。
ごみ置場の分だけ私の土地の面積が他の方々の土地面積よりも少ないとはいえ、
本当に、これだけで良いのか、不安です。

今後、どのように進めていけば良いのか、アドバイスいただければ幸いです。


□■アドバイス:1

私見ですが、貴方の名義にするのは、トライしてみる価値はあるとは思いますが、
18軒の共有ということになると、かなり難航するかも知れません。
市に「ミニ公園」として寄付してしまうとか、団地の自治会へ寄付してしまうとか、
共同で花壇を作るとか、お地蔵さんを置くとか、利用方法は色々考えられます。

貴方が使いたいということであれば、所有権移転以外では、
当面は、その建売業者さんのいうとおりに行うのが良いかもしれませんが、
   ●不明なごみが置かれてしまうのを防ぐため
ということで、
バリケードよりも貴方が花壇を作ったりして庭の一部として使ってしまう
ということもできるのではないかとは思います。

この辺りは交渉術なので、
上手に他の17軒を説得できれば良いのではないでしょうか。
例えば、他の17軒に年間300円づつの地代を支払って借りてしまう
とかすれば良いとも思います。
  具体的には、
   ●20年で6,000円、17軒で102,000円で、20年間借りるということにして、
    契約書を作成する(賃借料はその地域の相場に置き換えてご検討下さい)
  という様な交渉の方が楽だと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

アドバイスありがとうございます。
個別収集は、もう来年1月中旬スタートなので、あせっていました。
でも、契約書というのは、だれでも作成していいものなのですか?
司法書士さんにお願いしたほうがよいのですか?


□■アドバイス:2

今回のような土地の賃貸借契約書は、
当事者間で作成しても問題はないと思います。
ネットで公開されている雛型も結構あるようです。
  今回の場合であれば、
   賃貸パークさん( http://www.chintaipark.com/ )内の、
     http://www.chintaipark.com/shorui/04301400.doc
の内容(目的・期間・権利金・敷金等)を若干変更して、
賃貸人を17人の連名にして、賃借人を貴方にすれば良いでしょう。

また、土地賃貸借契約書の作成のポイントについては、
   つげ行政書士事務所さん( http://www.tsuge-office.jp/ )内の、
     http://www.tsuge-office.jp/totitintaisyakukeiyaku.htm
が、比較的詳しく説明してあるようですから、参考にされてはいかがでしょうか。

建物所有を目的にすると、借地借家法の対象になり、
比較的複雑になりますので、目的は建物所有としない方が良いと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

現在の状況ですが、私の嫁が市役所のごみ対策課に相談をしたところ、
市役所中たらいまわしにされて、結局、法務局に行って下さい…とのことでした。
建物購入時の司法書士にも相談したら、まず、18戸の方が、所有に関して
どのように考えられているのか、聞いたほが良いとのことで、
アンケートを作成し、まわしているところです。
市のごみ対策課では、共有地のごみ置場はそのまま、
集団収集を継続するようでしたが、私の敷地裏のごみ置場は
道路に面しているため、
「不法投棄(コンビニごみ)が絶えないので、個別にしてほしい」
ということで、18戸の方々にお願いをしています。
まず、来年の1月15日にバリケードができるようにがんばっています。

借地権の買取請求について

相談内容 借地権の買取請求について

東京・70代男性
はじめまして。よろしくお願い致します。
借地人である私の場合、転居して空屋になり、地主と縁を切りたく思います。
「借地権譲渡」、あるいは「底地売買」などで、地主に話をもちかけている
のですが、地主は知らぬ顔で一向に話にも乗らず、もう9ヶ月になります。
このままでは無駄に地代を払い続けねばなりません。
借地上の家屋は、建築後32年の軽量鉄骨プレハブ2階建で、
20年目に更新し、あと8年借地権残存あります。
また、家屋の状態は外部、内部ともリフォームを続け、
定期的に点検確認しています。

「買取り請求権」は、法的には存在しないのでしょうか?
「借地・借家法」や「借地非訟事件」など、勉強したのですが、
肝心なところが分からなかったのです。
こちらの、
   http://fudosan.2525.net/2006/02/post_2618.html
  の通り、本当に「0円で明け渡す」ことになるのでしょうか?

また、申立書の様式には、譲渡予定者を書く欄があるのですが、
譲渡承諾を借地非訟事件として裁判に持ち込むとき、
譲渡先が決っていないと裁判所は受付ないのでしょうか?

障害のため遠出ができず、色々な相談所へ行くのが困難な状況です。
是非、アドバイスをよろしくお願い致します。


□■アドバイス:1

私見ですが、賃貸人に対して、借地権譲渡・底地売買を持ちかける
ということ自体が、よく理解できません。
実際にその様な取引が行われている地域があるかどうかは不明ではありますが、
私が知っている範囲ですと、
   ●借地権譲渡は建物を第3者に売却する時に、同時に建物購入者に譲渡するも
    ので、地主に対しては、その承諾を求めることになるだけだ
と思います。
底地売買は、地主が賃借権付の土地を第3者に売る場合であり、
賃借人が売却することは底地売買とは、あまり言わないと思います。

ご相談内容で、ちょっと疑問に感じるのは、今回は平成4年7月31日以前の契約の
旧借地法の対象となると思われるのですが、旧借地法の契約期間の規定によると、
軽量鉄骨ということは「堅固ノ建物」ということになると思われます。
20年で更新したということですが、その場合は期間が30年以上でなければ
いけないと思います。

ちょっと、この辺りに問題がある様な気も致します。
元の契約期間が無効となりますと、契約期間は60年になるかもしれませんね。
それと、「20年目の更新料は取り戻せるかどうか」は、更新して12年も経過
しているということになると、更新後の契約に異議を主張するにしても、
時間が経過しすぎているとも思いますし、時効と関連があるかもしれませんので、
この辺りは弁護士等の専門家にご相談された方が良いと思います。

  建物の買取請求権はあります。
   1.借地権が消滅し契約が更新されなかった時に成立する(旧借地法4条2項)
   2.賃借権の譲渡を地主が承認しない場合に、その借地上の建物などを
    取得して借地権を譲り受けようとする者は、その地主に対して
    建物等の買取を請求できる第三者の建物買取請求権というもの
    (旧借地法10条)
  という2種類があります。

  1の場合は、8年経過して満期になった場合は、
   ・形成権であるため、その行使があれば、
    賃借人と地主との間で建物の売買契約が成立する。
   ・代金額は取り壊しを前提としたものではなく、建物としての時価である。
   ・借地権の価格は含まれないが、場所的利益は考慮される。
   ・建物買取請求権者は、地主から代金の提供があるまでは、
    建物の明渡しを拒否できる。
  ということになります。

なお、「申立書の様式には、譲渡予定者を書く欄がある」というのは、
前述の2の場合ということになるかと思います。
つまり、契約期間の満了時か、借地権の譲渡を地主が認めなかった場合に、
建物の買取請求権が発生するということになるかと思います。

私であれば、
   ●その建物を借地権付で売却する
   ●とりあえず、定期賃貸借契約で8年間は貸すこと
のいずれかを検討すると思います。
8年経過後に、更新拒絶された場合は、建物を時価で買い取っていただき、
更新された場合は、再度、建物を賃貸するか、借地権付で建物を売却する
ということになるでしょう。
軽量鉄骨プレハブが、実際に60年持つかどうかは解りませんが、
リフォームを行えば、使用できるのではないでしょうか。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

早速のご回答ありがとうこざいました。

私の本心は、病気の老人のため、地主と縁を切りたいのです。
まだ借地期間が切れていないので、その借地権を譲渡するか、
底地分を購入し売却するか…など、考えてみるのですが、
地主も黙ったまま空屋になったままで、仕方なく地代を払い続けているわけです。
このまま契約期間がきれると、建物も価値がなくり、
建物買取請求権があっても1円も手元に入らないのでしょう。
どのように整理したらよいのか分からず投稿したのです。

空屋にしないで、今のまま借地上の建物を賃貸するのは、
地主との縁が切れません。これも承諾を得ないとならないでしょう。

なお、もともと木造古家を軽量鉄骨プレハブに建替えた時も、
木造と同等とみなし、建替え承諾を得ました。
建築確認申請(?)でも、「堅固ノ建物」とはみなされかったと思いました。
それに「堅固ノ建物」となれば地主も承諾しなかったと思います
(承諾したとしても多額な承諾料になったでしょう)。

借地権譲渡承諾(名義変更)を地主が認めないときは、どうすればよいのでしょうか?
地主が名義変更に応じないのでは建物購入者を決められないので、
借地非訟事件申立ができないのではないでしょうか?
このような場合、法的に措置する方法はないのでしょうか?

古屋はともかく、借地権料分(路線価はD区分の4割分)を、
地主に買い取って貰うことはできないのでしょうか?
(近所にその例はあります。
 現在の土地価格により借地権分を返してくれたそうです)

また、これらのやり方について、宅建業者は介入していただけるのでしょうか?
改めてご助言、よろしくお願いいたします。


□■アドバイス:2

「旧借地法の9条の2」には下記の様に規定されております。

  第9条ノ2 借地権者ガ賃借権ノ目的タル土地ノ上ニ存スル建物ヲ第三者ニ譲渡
        セントスル場合ニ於テ其ノ第三者ガ賃借権ヲ取得シ又ハ転借スルモ
        賃貸人ニ不利トナル虞ナキニ拘ラズ賃貸人ガ其ノ賃借権ノ譲渡又ハ
        転貸ヲ承諾セサルトキハ裁判所ハ借地権者ノ申立ニ因リ賃貸人ノ承
        諾ニ代ハル許可ヲ与フルコトヲ得
        此ノ場合ニ於テ当事者間ノ利益ノ衝平ヲ図ル為必要アルトキハ賃借
        権ノ譲渡若ハ転貸ヲ条件トスル借地条件ノ変更ヲ命ジ又ハ其ノ許可
        ヲ財産上ノ給付ニ係ラシムルコトヲ得
      2 裁判所ハ前項ノ裁判ヲ為スニハ賃借権ノ残存期間、借地ニ関スル従
        前ノ経過、賃借権ノ譲渡又ハ転貸ヲ必要トスル事情其ノ他一切ノ事
        情ヲ考慮スルコトヲ要ス
      3 第1項ノ申立アリタル場合ニ於テ裁判所ガ定ムル期間内ニ賃貸人ガ
        自ラ建物ノ譲渡及賃借権ノ譲渡又ハ転貸ヲ受クベキ旨ノ申立ヲ為シ
        タルトキハ裁判所ハ同項ノ規定ニ拘ラズ相当ノ対価及転貸ノ条件ヲ
        定メテ之ヲ命ズルコトヲ得
        此ノ裁判ニ於テハ当事者双方ニ対シ其ノ義務ヲ同時ニ履行スベキコ
        トヲ命ズルコトヲ得
      4 前項ノ申立ハ第1項ノ申立ノ取下アリタルトキ又ハ不適法トシテ同
        項ノ申立ノ却下アリタルトキハ其ノ効力ヲ失フ
      5 第3項ノ裁判アリタル後ハ第1項又ハ第3項ノ申立ハ当事者ノ合意
        アルニ非ザレバ之ヲ取下グルコトヲ得ズ
      6 裁判所ハ特ニ必要ナシト認ムル場合ヲ除クノ外第1項又ハ第3項ノ
        裁判ヲ為ス前鑑定委員会ノ意見ヲ聴クコトヲ要ス

判り易く簡単に言いますと、
   ●借地上の建物の譲渡を地主が認めない場合は、
    裁判所が諸事情を検討して、
    地主の承諾の代りに許可を出すことができる
  ということになります。

私見ですが、借地権料分を地主が買い取るケースというのは、おそらく、
   ●地主の事情により立ち退いてもらいたい場合に、地主からの提案があった
   ●借地権料分を支払ってでも、その土地を返して頂くことに、
    地主側が何らかのメリットがあった
などのように思います。
ですから、借地人から買取の提案したとしても、地主にメリットが無ければ、
地主は提案を断って、それで話は終り…ということになるかと思います。

借地人の事情により、建物を買い取ってもらったり、賃借権を買い取らせることは、
交渉ですから、全く駄目とは思いませんが、今回のケースでは私が知っている限り、
難しいと思います。宅建業者が仲介役をやることもあるのでしょうが、
今回のご相談の場合であれば、借地権付建物の買主を探すとか、
賃借人を探すということを薦めると思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、度々のご助言ありがとうございます。
結論は、借地権付建物の買主を探すか、
賃借人を探すということになると理解できました。

瑕疵担保責任について

相談内容 瑕疵担保責任について

福岡・40代男性
このたび、建築条件付土地を購入することになり、
土地売買契約書を交すことになったのですが、
その中の瑕疵担保責任に関する以下の条文に疑問を感じました。
なお、売主(甲)は大手の住宅メーカーです。

  「本物件に隠れた瑕疵があるとき、またはそれにより毀損を生じたときは、甲は
   引渡から2年間に限り民法第570条に定める瑕疵担保の責を負うものとします。
   但し、乙がその事実を知ったときから1年を経過したときは、甲は引渡から2年
   以内といえども、瑕疵担保の責を免れるものとし、また天災地変、その他不可
   抗力等、甲の責に帰すべからざる事由により生じた毀損等の場合および地盤の
   瑕疵、地下埋設物については、甲は瑕疵担保の責に任じないものとします」

上記は前段で、
 ●隠れた瑕疵があるときは、瑕疵担保の責を負う
としながら、後段の終りで、
   
 ●地盤の瑕疵、地下の埋設物については責に任じない
としており、
「じゃあ、一体、どういう場合なら責任をとってくれるの?」
という感じです。

なにぶん、土地の売買は始めての経験であり、
土地も工場の跡地であるらしいことから、地下の状況もわからず、
このような文言があると不安です。
  そこで、
   ●こういう契約条件は一般的なのか?
   ●また、交渉によって変えさせることができるのか?
  について、アドバイス、よろしくお願い致します。


□■アドバイス:1

私見ですが、ご指摘の通り、
この瑕疵担保責任の条項には若干の問題がある様に感じます。
  
「工場跡地であることを知っている」ということになりますと、
業者としての調査責任、および、地盤改良責任は当然生じるものと思われます。

土壌調査、および、土壌改良工事後の瑕疵担保責任の特約であれば、
若干は理解できるのですが、もしそれらが行われていなかった場合は、
   
   ●その土地に土壌汚染等の問題が生じる可能性が充分あることを知っていて、
    瑕疵担保責任を逃れる特約を締結した
とも
解釈されるのではないでしょうか。
その場合は、民法第572条により、その特約は無効になる可能性も否定できません。
  
そもそも、
   ●地盤の瑕疵、地下埋設物については、甲は瑕疵担保の責に任じない
という様な
条項を入れること自体に不自然さを感じてしまいます。

  
過去はさておき、現在では工場跡地においては土壌汚染調査や地盤調査を行うのは
常識ですから(開発行為時に指導され、土壌汚染対策法等の法的、または自主的に
行うのが一般的)、不安であれば、その調査結果の資料の提示を要求された方が
宜しいかと思います。

もし、工場跡地で土壌汚染調査を行っておらず、かつ、その様な特約条項を入れる
業者は、大手(?)といえども、信頼性に欠けると思いますので、購入に関しては、
納得できないのであれば、再考された方が良いかもしれません。

(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:2

売主は大手の住宅メーカーとのことなので、
宅地建物取引業者ということでよろしいでしょうか?
売主が宅建業者であれば、「但し…」以降の後段は、
宅建業法40条により、無効になります。

(北杜宅建センター・萩原さん)


■□相談者より

涌井様、萩原様、早速のアドバイス、ありがとうございます。
宅建業法第40条では、民法の規定よりも買主に不利な特約をすることはできず、
無効になるのですね。安心しました。

現実的には、土壌汚染調査等の資料の提示を要求したところ、
「宅地健康診断報告書」の写しを提示してきたこと、
また、損保会社との間で地盤保証に関する契約を結んでいる
との説明があったことから、契約に踏み切りました。

今回の件に関しては、大手といえどもこと契約に関しては
疑問符(?)がつくことを実感致しました。
売買契約書や重要事項の説明についても、担当者は宅建取引主任者証を提示して
説明を始めましたが、突っ込んだ内容を聞くと全く答えられないだけでなく、
明らかに態度が悪くなるなど、不審を抱きましたが、同席した営業の方が
素早く動いてくれて、要求する資料を揃えてくださったので、
契約することにした次第です。

あらためて、適切なアドバイス、ありがとうございました。


□■アドバイス:3

私見ですが、地下埋設物等の汚染物質については、
業法とは別の問題と考えた方が宜しいかと思います。
恐らく、瑕疵担保責任は2年間の期間となっていると思われるのですが、
それですと、2年間を経過した後に、地下埋設物や汚染物質が出た場合、
瑕疵担保責任は逃れるということになり、売り主業者は責任を負わなくて済む…
ということになってしまいます。

一般消費者は、業法よりも厳しい消費者契約法で保護されていると思った方が
良いかと思います。

それと、地盤については、近年の判例では、建設会社・設計者に
調査責任があるとされています。
つまり、一般的には、その土地に建物を建てて良いかどうかの判断は、
設計士・建設会社が判断すべきということになっています。
これは、品確法の10年の瑕疵担保責任の義務の関係とされているのが一般的です。

今回の場合は、土地の売主と建設会社が同じようですから、
地盤調査の保険に入っているのでしょうが、はっきり言いますと、
この保険の中味をみないことには、安心かどうかは、はっきり言えません。

  ですので、
   ・保証期間(通常は10年)
   ・保証限度額
   ・対象となる物件
  などを、よくご確認いただく必要があります。
  
元は生産物賠償責任保険なのですが、地盤調査会社に支払われる保険が
一般的なのですが、近年では地盤調査会社に責任があるという判例は殆んどありません。
そこで、建設会社に直接支払われる保険の方が安心ということになる訳です。
この点についても、ご確認された方が宜しいかと思います。

もうすでにご契約されたということですが、
知識として知って頂くのも宜しいかと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様 再度のアドバイス、ありがとうございます。
消費者契約法は、不動産取引を含め、すべての消費者契約に適用され、
たとえ民法の規定とが競合しても優先して適用される、ありがたい法律なのですね。
でも、私自身、もう少し賢い消費者になる必要がありそうです。

保険については、「地盤保証証書」なるものを取り寄せてみたところ、
住宅メーカーの保証連合体と損保会社との契約で、
私の契約した住宅メーカーは、その保証連合体の登録会員となっているようです。
保障期間は10年で、保証限度額は5,000万円(累計保証限度額は1年間で5億円)です。

対象となる物件は、第4条(保証内容)の中に、
  「…地盤調査または地盤補強工事の結果に起因して、本保証証書記載物件の地盤
   の不同沈下等により当該建物が損壊した場合、損壊した建物及び地盤の修復工
   事を行ない…」
とあり、地盤が原因で建物が損壊する場合の保証を想定し、
地下埋設物や汚染物質については全く触れられていません。
  
この点について、
(宅建取引主任者はあてにならないので)営業担当に質問したところ、
   ●契約上は、やはり、地下埋設物については、瑕疵担保の責に任じられないが、
    工場跡地であることから、事前にボーリング調査を実施して、異常が無いこ
    とを確認していること
   ●また、仮に地下埋設物が出てきて司法の場で争うことになった場合でも、消
    費者である私が一方的に損をするとは考えられず、その場合でも会社として
    誠意を持って対応させていただく
との言質(?)を得ましたので、これを信用するしかなさそうです。


□■アドバイス:4

消費者契約法は、購入者が一般消費者である限り、
不動産売買においても摘要され、民法・宅建業法の不備な点を補っています。

保険については、はっきり断言はできませんが、その内容であれば、
問題ないかとは思います。

地下埋設物&汚染物質についてですが、
   ●契約上は、やはり、地下埋設物については、瑕疵担保の責に任じられないが、
    工場跡地であることから、事前にボーリング調査を実施して、異常が無いこ
    とを確認していること
  
については、消費者契約法で充分対抗できるかと思います。
工場の跡地で、フェーズ3調査までやっているのですから、
危険性は充分認識していたということになるかと思います。
フェーズ1の調査で汚染や埋設物の危険性があると診断されたのだと思います。
ですから、フェーズ3によるボーリング汚染調査を行ったのでしょう。
その次のフェーズ4は汚染除去・浄化対策となります。

また、
   ●また、仮に地下埋設物が出てきて司法の場で争うことになった場合でも、消
    費者である私が一方的に損をするとは考えられず、その場合でも会社として
    誠意を持って対応させていただく
については、
実際に社会的に問題になる程の埋設物や汚染物質が出た場合、司法の場で争うのは、
住宅メーカーと工場を経営していたその土地の前所有会社になると予想されます。
その営業の言う誠意というのは、あまりアテにはなりません。

住宅メーカーはどのような特約を入れようが、フェーズ3まで行った工場跡地については、
埋設物や汚染物質については逃げられないとは思います。
ですから、どうしても工場の経営を行っていた元の所有者と争うことになる確率が高い
のですが、その場合、分譲地の購入者は待っているしかありません。
汚染除去・浄化対策には莫大な費用がかかります。責任のなすりつけ合いになって、
裁判でも、なかなか時間がかかってしまいますし、責任の所在がはっきりしても、
倒産等によって、費用が出ないことも予想されます。

今回はフェーズ3まで行って、フェーズ4まで行わなかったと思われますので、
フェーズ3では異常は見られなかったのだと思います。
(この点はご確認下さい。フェーズ4を行っているのであれば、ほぼ安心と言えるでしょう)
しかし、フェーズ3も敷地の全てで行う訳ではありませんし、
フェーズ4を実際に行うとなると数千万~数億円の費用が必要となります。
そのため、不安があるからこそ、あのような特約を入れたとも考えられます。

不安を煽る訳ではありませんが、大手の一営業マンが言うことは、
あまり信用なさらない方が良いでしょう。
何かあっても、「その営業マンが個人的に発言したこと」と言われますし、
問題が発生したら、首を切るか、遠くに転勤させて終ってしまいます。
大事なのは、営業マンよりも、その会社の経営方針かと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、度重なるアドバイス、ありがとうございます。
今回、衝動的に土地購入に至った経緯については、
普段は石橋を叩きすぎるくらい慎重な自分にとって、信じられない行動です。
特に、不動産のような高額の買い物をする場合、最初から涌井様のような
専門家の意見を伺いながら検討すべきでした。今後とも、私のような
不動産売買ど素人にも救いの手を差し伸べていただけますよう、
ご繁栄とご活躍をお祈り申し上げます。

ガス管埋設時の承諾書について

相談内容 ガス管埋設時の承諾書について

兵庫・40代男性
12件の共同名義の私道に都市ガス管を埋設することを決めました
(私道は一筆で12人の共同名義です)。
ガス会社からの埋設承諾書に一軒づつ印鑑を押しましたが、
最後の最後で遠方に引越しされた方の名義が残っていて、
その方が承諾をしてくれません。
とは言え、実際は、引越しされた方の隣人が宅地を買っており、
ただ、私道の名義まで変更していませんでした
(不動産業者は、宅地の売買だけで、私道の名義変更については、
 何もしてくれなかったようです)。

ガス会社は、
  「全員の承諾がないと工事ができないので、諦めてください」
と言ってきました。しかし、私道は共同名義ですが、
この土地を宅地開発した不動産業者が、今から20年ほど前に、
「これからは皆さんで維持管理してください」
と、不動産会社の名義から書き換えをしてくれ、無償で譲渡してくれた道です。

その趣旨からしますと、現在、住んでいなくて道を使ってもいない人が
反対したからといって、ガス管埋設を諦めなければいけないのでしょうか?


□■アドバイス:1

私見ですが、ガス会社が全員の承諾が必要と言っているのは、
不要なトラブルは避けたいからでしょう。

とりあえず、まず最初に、その隣地を購入された方が、私道の権利も
売買金額に含まれていたと主張してみて、遠方の方の持っている持分の登記を
移転されることを要求してみることではないでしょうか?
不動産会社にも私道の所有権移転を行なかった責任があるといって
協力させることも可能かと思います。

今までの固定資産税を全員で負担したり、登記費用も按分したりすれば、そ
れほど揉める要素は無いと思うのですが…。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

早速のアドバイスをありがとうございました。
昨日、隣地を購入された方の所へ相談に行ってきました。
「権利書を確認してみる」とおっしゃっておられました。
不動産会社にも協力を申し出てみようと思います。
ここの建売住宅もそこから買ったのですから、
相談に乗ってくれるであろうと思います。
住民の皆さんと協力して、粘り強く交渉して行きたいと思います。
ありがとうございました。


□■アドバイス:2

宅地の売買契約の際に、私道の共有持分の移転を失念したのでしょうね。
このような場合、本来、宅地とともに私道の共有持分も移転されるべきですから、
「私道共有持分は売買対象にしない」という明確な合意があったのでなければ、
売買契約に含まれていたものと理解するのが妥当でしょう。
したがって、契約の履行として持分の移転を請求することも考えられるでしょう。
また、私道の持分を移転しないことは、宅地物件の瑕疵(欠陥)でもありますから、
瑕疵担保責任という考えもあるでしょう。
さらに、仲介の宅建業者が関与していたのであれば、重要事項説明の説明不足でしょう。

また、共有私道への導管敷設が、共有者全員の同意が必要であるかどうかは、
大変に疑問です。ガス会社は、紛争防止、または民法共有の変更(全員同意)を
想定しているのでしょうが、妥当ではないと思います。
共有私道は、建築基準法上の道路でもあるでしょうから、
建築に不可欠な導管の敷設は、私道共有者は当然に受忍すべきものでしょう。
考え方によっては管理(過半数同意)でもあるでしょう。
また、共有者であることをもって導管敷設に反対することは、
権利の濫用とも考えられるでしょう。
ちなみに、下水道などは他人の土地であっても敷設が可能になっています。

(北杜宅建センター・萩原さん)

暴風被害による賠償について

相談内容 暴風被害による賠償について

宮城・30代女性
ご相談いたします。11月7日の暴風により、隣の住宅建築中の現場から
柱ほどある木材が大きなもので3本ほど私有地に飛んできました。
その結果、2階のベランダが変形し、ガラスが割れ、屋根や外壁も破損しました。
また、1つは小学生の娘の前を飛んで来て、危うく大惨事になるところでした。

相手側の住宅メーカーは、
ネットを掛けてなかった為に木材が飛んできたことを認めており、
修繕してくれるという話があったのですが、
   ●全部直すのは難しいので、塗装等の手直ししかできないとのこと
    (レンガの外壁も、その部分だけ直すとのこと)
  でした。

昨年、新築したばかりです。今回の被害による影響が、
簡単な修繕だけで済まされる状況に、とても納得できません。
このような相手方の住宅メーカーの対応は、適切なものでしょうか?
また、対応に納得できない場合は、どのように進めていけば良いのでしょうか?


□■アドバイス:1

私見ですが、暴風雨等の自然災害による被害なのか、
それとも、隣接建設現場特有の管理不足による被害とみなされるのかによって、
見解は別れると思います。

実際には、かなり微妙な判断になることが予想され、
投稿内容からは判断できかねると思います。
一つの判断方法としては、近隣の既存建物が暴風雨によって壊れて、
飛ぶとかの被害が頻発したかどうかだと思います。
   ●その新築現場だけに起こった現象で、被害を受けたのは、
    その新築現場の隣接地だけ
  ということになると、その新築現場の管理責任を問えるかも知れません。

しかし、既存建物や建造物も色々と壊れて、その破片等が沢山飛び交って、
その地域全体に被害を与えたのだとしたら、その新築現場の管理責任というよりは、
自然災害による被害になるかと思います。

(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:2

おばんです。
強風などによる事故の場合、管理責任での不法行為や土地工作物責任によって、
損害賠償請求が可能になります。
けれども、予見不可能なほどの災害であれば、請求はできません。

今回の強風は、強風警報や注意報が出ており、建設現場の管理をしっかり
しておけば防げたものと考えられますので(この部分の判断は私見です)、
損害賠償が可能となるケースと考えてよいでしょう。

請求できるのは、損害の回復であり、通常は修理費用です。
修理によって回復できるのであれば、それ以上は難しいでしょう。

(北杜宅建センター・萩原さん)


□■アドバイス:3

通常、施工業者は全ての現場に工事保険を掛けておりますので、
この種の事故については、相当な額の補修であっても対応してもらえるはずです。
昨年、新築したばかりであれば、使用された材料も廃番にはなっていない
と思いますので、あくまでも原状回復を主張されてはいかがでしょうか?

(木場・木場さん)

保証金の表示義務について

相談内容 保証金の表示義務について

東京・30代男性
保証金について表示義務、重要事項説明義務に関して、ご質問させて下さい。
よろしくお願い致します。

インターネットで、敷金0、礼金0という賃貸物件を見つけ、
契約を進めておりました。
いざ契約…というときに、契約書類の中に「保証金1ヶ月」という項目が
記載された振込指示の連絡通知を仲介会社から受け取りました。

保証金1ヶ月という記載は、インターネットの物件ポータルサイトにも、
店舗で見せてもらったチラシにもなく、また、申込を進める段階でも、
仲介会社から全く説明がありませんでした。
また、久しぶりの引っ越しということもあり、「保証金」というものが
何かもわからず寝耳に水の状態でしたので、
仲介会社に問い合わせをしたところ、
「実質、礼金のような形で、返金されるものではありません」
とのことでした。

希望を満たした物件なので、入居はしたいと思っておりますが、
保証金以外にも、
  「やっぱり、礼金を0.5か月分下さい」
  「退去時、クリーニング代5万円が義務づけられています」
など、
事前説明のなかった事項が契約条項に含まれております。

仲介会社さん、管理会社さんに対して、やや不信感を抱かざるをえない状況で、
このまま締結してよいか、若干、不安です。
このような募集方法は、公正取引上、問題とならないのでしょうか?
よろしくお願い致します。


□■アドバイス

私見ですが、この「保証金」というものの中味が、相談内容からは解らないのですが、
物件そのものに固有のものなのか、それとも、某社の様に会員登録の意味合いを
持っていてるものかにもよるかもしれません。
でも、その場合であってもチラシ等、物件案内時には明記すべきだと思います。

但し、仲介業者の立場を若干説明させて頂きますと、大家の中には急に話を変えて、
賃貸条件を変える非常識な大家がいることも事実です。
事業用物件と住居用では若干違うのですが、特に事業用物件の場合は、
条件交渉は常につきまといます。

住居用(アパート・マンション)であれば、確かに違法性はかなり高いと思いますので、
宅建協会の無料相談や無料法律相談等の然るべき所にご相談に伺うべきだと思います。
でも、事業用であれば、現実的には、契約前の諸条件の変更は良くあることだといえます。
  
なぜかと言いますと、建物の外装・内装の負担の割合や、
家賃の値引き交渉や各事業に合わせた間取りの変更も良くあることだからです。
そして事業内容や会社の経営内容によっても、保証金額を変えることもあります。
また、事業用の場合は、一般消費者とは別で、事業者同士の取引となる関係上、
商法の精神(=事業者としての自己責任)が生きてくることも無関係とは言えないと思います。

まとめますと、
   ●住居用物件であれば違法性が高く、事業用であれば違法性は低い
  ということになると思います。
  ただし、
   ●両者とも重要事項の説明書を交付して説明した後の条件変更は、
    業法違反の可能性が高い
と思われますので、
地元の宅建協会の支部にご相談された方が良いと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、大変丁寧なご回答、誠にありがとうございました。
今回は事業用でなく、住居用であり、保証金に関する説明は、
書類上、一切記載されていないため、非常に曖昧な状況です。

顔が見えているのは仲介業者の担当者さんで、
管理会社と大家さんに若干振り回されている様子は見て取れましたが、
仲介料1ヶ月分をお支払いする以上、
ある程度のサービス品質は期待したいところでもあります。

アドバイスいただきましたとおり、
宅建協会の無料相談へ問い合わせてみたいと思います
(もし、有益な回答を得ることができましたら、
 こちらへフィードバックしたいと思います)。

改めまして、ご回答に感謝いたします。ありがとうございました。

筆界確認の誤差について

相談内容 筆界確認の誤差について

東京・40代男性
数年前に当方とお隣さん(Aさん)が確認した
筆界確認書として残っている図面の寸法と、
Aさんが測量した筆界確認書の図面の寸法が1cm異なっています。
  
このような場合、1cm程度でしたら、
誤差の許容範囲なので、気にしないでいいのでしょうか?
  
それとも、たとえ1cmであろうと、明確にするまで
印鑑を押さない方が良いのでしょうか?
アドバイス宜しくお願い致します。


□■アドバイス:1

今回の境界確認の内容にもよります。
地積更正登記を行う境界確認なのかどうかも重要です。

もし、今回の境界査定が、地籍更正登記を行うための境界確認であれば、
その境界が法務局に登記されます。
その後には、境界の異議を言うのは難しくなり、今回の境界確認の場所が、
将来に渡っての境界となります。

同様に前回の
 「数年前に当方とお隣さん(Aさん)が確認した筆界確認書として残っている図面」
  
という物が法務局に登記してあれば
(法務局に地籍測量図として申請すれば、取得できます)、
数年前の境界を主張するので問題ないかと思います。

(アート不動産・吉田宏さん)


□■アドバイス:2

境界は杭の位置です。以前から杭があって、
その確認の図面の数字が1cm変っていても、気にしなくて良いです。
 ただ、
   ●杭が無いので、新しく入れる
  とか、
   ●境界杭が将来にわたって動く可能性があり、絶対動かないであろう先方の敷
    地の杭から、1cm違う長さが根拠になって、境界杭の位置が1cm動かされる可
    能性のある数字
  なら注意が必要です。

つまり、境界のAとBの距離の数字が、
あなたの方と相手の方と同じ距離の測定値として違う数字(この場合は1cm)が
記載されていても、境界杭の移動は、直接、広さに関係しない場合がありますね。
こうゆう場合と先のような場合を、区別してご判断ください。

繰り返しですが、杭があって、広さがあります。
長さや広さがあって、結果、杭があるのではありませんので、
間違わないようにしてください。

(一級建築士・中尾正文さん)


□■アドバイス:3

私見ですが、1cm程度の誤差というのは、実際にはありうると思います。
国調の終った土地であっても、杭の無い所を出していくと、
ちょっと違うということはあります。
レーザーによる光学式測量でも、反射鏡を持って立つわけですから、
測量する時によって、若干の誤差が出ても不思議ではないでしょう。

大事なのは、中尾様の仰る通り、境界杭の位置です。
実測図というよりは、現地にある杭の位置が大事です。
  「実測図と杭の位置が1cm違うけれど」
  「あぁ、それなら杭の位置で間違いないでしょう」
  ということになるケースが多いと思います。
  「1cm違うから、杭を入れ換えましょう」
  というケースは、私の経験上は有りません。

なぜかと言いますと、測量には誤差の範囲が認められているからです。
つまり誤差はあるということです。
私も正確なことは知りませんが、
   ●平地で20m以下の場合は1cmまでが許容範囲
ということは聞いたことがあるような気が致します。
つまり20mの距離だと測量によって1cm違うのは、
許容誤差の範囲ということだと思います。
正確なことは、お近くの専門家にご確認されてみてはいかがでしょうか。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

吉田様、中尾様、涌井様、早速の回答ありがとうございます。
大変、参考になりました。
お忙しい所、本当にありがとうございます。
また 何かありましたらお願い致します。

遠距離物件の調査方法について

相談内容 遠距離物件の調査方法について

山形・50代男性
移住希望しているものですが、この度、良さそうな物件を
インターネットで見つけました。
買おうと思っているのですが、遠いので、つぎのようなことが心配です。

   ・その土地の地盤や建物の安全性など(調査機関)
   ・過去にどんな人が住んでいたのか
    (人が死んだ家(自殺、自然死)、手放して近くに住んでいる…など)
   ・隣近所の人間の様子や町内会の組織など

上記を調べる方法、または、対応できる機関を教えていただけると幸甚です。



□■アドバイス

私見ですが、インターネットで物件を見つけたということは、
不動産業者のサイトということだと思いますが、
業者サイトであればその物件を掲載している業者に直接、
お問い合わせしてみてはいかがでしょうか?

親切な業者であれば、丁寧に教えてくれると思います。
但し、相場よりかなり安い物件は、
その安い理由をよく確認する必要があると思います。
  
また、不動産は実際にご自分の目で確認することが重要だと思います。
一度も見ないで契約するのだけは、やめた方が良いと思います。
地盤や建物について本格的に調査する場合は、専門の調査会社がありますので、
ネットで調べてみればよいと思いますが、当然、有料の場合が多くなります。

簡単に無料で調べたいのであれば、
全宅連の都道府県協会の、下記URLから物件所在地の支部を探して、
支部へ問い合わせてみるのも良いかもしれません。
http://www.zentaku.or.jp/about/association.html

(高原開発・涌井さん)

法定地上権付の建物の仲介について

相談内容 法定地上権付の建物の仲介について

神奈川・30代男性
不動産仲介を行っている者です。
法定地上権付の建物の売買を仲介する予定ですが、
購入者がどのようなリスクを負うのか、
または、リスク回避のために契約の際、
どのような取り決めを行うべきなのか、お教え頂けないでしょうか?

上記物件の状況は下記の通りです。
   ●現所有者は競売にて建物を購入し、法定地上権が設定された
   ●土地は2人で共有
   ●その土地は前所有者の差押と根抵当権仮登記が残ったままである
    (=現所有者はそれらの登記が残ったまま、持分移転した)

まだこの業界に入って間もないため、
今回のケースでどのような点に注意して契約書を作成すればよいのか、
悩んでおります。どうぞご教示のほど、お願い致します。


□■アドバイス:1

私見ですが、法定地上権は民法388条で規定されているものですが、
この要件に該当しているのかどうかが重要かと思います。
  要件は、
   1.抵当権設定当時に建物が存在すること
   2.抵当権設定当時に土地と建物が同一人に属すること
   3.土地と建物の一方または双方に抵当権が設定されること
   4.競売の結果、土地と建物が別々の者に属するに至ったこと
  となります。

今回は法定地上権が設定されているということですから、これらの要件を
クリアして、かつ、登記もされていることかと思いますが、いかがでしょうか?
民法は地上権が成立するとしているだけです。
したがって、その内容については当事者が話し合いによって定めることを
予定していることになります。
話し合いで決らないときは、地上権が成立した時の諸般の事情を考慮して、
裁判所が間に入って定めることになりますが、この内容がはっきりしているか
どうかも重要でしょう。

特に地代については、裁判所において確定しているのでしょうか?
もし地代が確定していないのであれば、裁判所に請求して、
確定して頂く必要があります。前述の内容が確定している場合ですが、
地上権は物権であり、所有権の次に強い権利であることはご存知の通りです。
物権ですから、地主の承諾無しに売買も抵当権の設定も可能となるのも
ご存知かと思います。

重説には、権利関係をはっきり明示して、登記事項もはっきり明示しておけば
良いでしょう。法定地上権の付いた土地を売買する時は、かなり調査や注意が
必要かと思いますが、今回は建物の方の売買ということですから、
登記や地代について注意すれば良いと思います。

売買契約において、建物は当然所有権移転となりますし、
土地にも法定地上権が設定され、登記されているのであれば、
この地上権は地主の承諾なしに売買が可能となりますので、
ほとんど問題は起きないと思います。
ただし、地主が変る可能性はありますので、
その点だけは承諾しておいて頂く必要があるかと思います。

それと地上権の存続期間は借地法の改正により一律30年となった点については、
注意が必要かと思います。
成立時期は競売されて所有権が第三者に移った時ということに解されますので、
この点も注意が必要でしょう。

以上は、私の知っている範囲のことなので、実際にどの様な問題が起きるのかは、
個々の事情にもよると思いますので、ご了承下さい。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

貴重なご意見ありがとうございます。
教科書では、
   ●土地、建物どちらか売買された時に条件を満たせば、
     法定地上権が発生する
と、学んだのですが、
その後の展開まではわからず、こちらに相談させて頂きました。
注意する点も教えて頂いて、非常に救われました。

実測後の土地形状の違いについて

相談内容 実測後の土地形状の違いについて

大阪・30代男性
現在、某ハウスメーカさんによる分譲住宅(建築条件付)を
購入しているところです(手付け支払い済み)。
建物に関しては、設計は完了し、特に問題はなかったのですが、
土地に関して、気になる点がありますので、ご相談させて頂きました。

当初、購入予定の時点で見せて頂いた土地の形状と、実際に整地を行い、
実測した時点での土地の形状が変ってしまっています。
 重要事項説明時(計測前)に、
   ●今後の計測により多少の差はある
  との話を聞いていたのですが、
   ●形自体が変ってしまった場合も同じ
 なのでしょうか?
  (当初は四角形の土地端に小さな三角形の土地が飛び出している形でした。
   しかし、現在は、その三角形部分が削られ、別の地番が割り振られています。
   境界の杭は当初の場所にあるのですが、すでに三角地を削除された形で
   整地され、ブロック塀まで設置されてしまっています)

土地自体は160平米(約50坪)で、削られた分は0.25坪程度とのことなので、
土地のサイズ変更としては納得できるのですが、一番南東の角なので、
少しでも隣地と境界が離れて欲しい箇所です。

この状況について確認したちころ、隣の持ち主とハウスメーカが話し合った結果、
通路として残す義務があるらしく(?)、さらに隣の持ち主は「自分の土地だ」
と主張したそうでした。
そして、「裁判してもいい」というところまで話が進んだところで、
ハウスメーカーが引き下がったみたいです。

私から営業の方に「何かオプションを付けて下さい」とお願いしたところ、
一度、上司と相談してみる」とのことで、話し合いは終了しました。
私の土地だけで無く、他の土地に関しても同様に削られているようなので、
あまり期待はできないみたいです。

どうしても購入したい場所なので、
我慢して契約を進めていくしかないのでしょうか?


□■アドバイス:1

私見ですが、どうもご相談の内容がよく理解できません。

まず、
   1.開発行為許可を取った1,000平米(約300坪)以上の分譲地なのか?
   2.1,000平米以下のミニ開発なのか?
で、異なります。
  
1.の場合であれば、形状の変更は、まずありえないはずですし、
完了検査で工事のやり直しを命じられる可能性が大きいと思います。

2.の場合であれば、造成前の販売だと思われますので、
   ●青田売りとなるのか?
   ●そうでなければ造成前の形状で売って、造成工事を別に受けたのか?
ということになるのでしょうが、
この場合は、その形状変更は無いはずです。
青田売りを行うにしても、最低でも、分筆後に行うのが一般的です。

  つまり、
   ●分譲地の販売・契約後に形状が変るということ
  が理解できません。

通常は、どのような分譲地でも多少の誤差が出ます。
ですから実測清算が行われるのが当然です。
つまり、契約書との面積の誤差は、坪単価によって清算を行う訳です。
ですから、今回も実測清算を行うべきかとは思います。

しかし、建築条件付の分譲地が、販売・契約後に造成を行い、
形状が変ってしまうということの理由がよくわかりません。
ひょっとしたら土地区画整理事業の仮換地や保留地を分けたのでしょうか?
だとすれば、可能性もあるかと思うのですが…。

今回の形状の変更につきましては、その理由がはっきり説明されたり、
実測清算が行われない場合については、業法違反の可能性も排除できませんので、
都道府県の住宅部等の管理行政官にご相談された方が良いのではないでしょうか?

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

早々のご助言ありがとうございます。
私の認識している範囲で答えさせて頂きます。
的外れなところがあるかも知れませんが、よろしくお願いします。

開発行為につきましては、
120平米以上が10軒ほど建ちますので、300坪以上です。
はじめの契約時は、畑の状態で整地も何もされてなく、
開発許可(建築許可?)が下りていない状態とのことでした
(私の購入した場所は2期開発分です)。

今の住んでいるところから近く、整地していたので、色々聞いてまわりました。
そして、ようやくハウスメーカを特定し、直接、連絡をしたところ、
「1期開発分は既に完売のため、2期分が決り次第、連絡する」
という運びとなりました。
ただ、1期分に関しても、私が連絡した時点では
開発許可がおりていなかったと思います
(ようやく道路ができあがった頃でした)。

1期の方は別の分譲を見た時に話を聞いて購入されたとのことで、
実際には広告も出ておらず、口コミだけで購入されたようです。

現在の契約書に関しては、土地と建物が別々であり、
   ●土地を計測した後に1冊にまとめるとのこと
で、話が進んでおり、今週中にはできあがるとの連絡を受けています。

土地の形状変更に関しましては、隣の畑の住人の通路を確保する必要(義務)が
あるとの説明を受けています。


□■アドバイス:2

私見ですが、開発行為の対象となる分譲であれば、
開発許可がおりる前の契約は明らかな違反行為となります。
計画図面を元に事前予約を受け付けることは当地でもありますが、
これは順位保全の為に行うことであり、本契約は締結できないことは明白です。
本契約をすることは、地元においては絶対にタブーとされ、
厳しく行政指導される販売方法です。
ハウスメーカー等が、開発業者から買い受けることを前提に、
一般消費者に販売する場合でも、開発行為の許可が出る前に販売し、
契約することは、違反行為に該当することとなるはずです。

何故、開発許可がおりる前に販売してはいけないのかと言いますと、
申請過程において、担当行政官による指導等により、開発道路・排水設備・
公園・消火設備等の公共施設、赤線の付け替え、造成計画等、
様々な変更が起こりうる訳です。

私の想像ですが、今回のケースは、
   ●開発許可を取る条件として道路(赤線等)の付け替え等が必要になった
のではないかと思われ、
それによって敷地の形状が変ったのだと思います。
その様なトラブルを回避する為に、事前販売は禁止されている訳ですから、
ある意味起こるべくして起こったトラブルとも言えると思いますし、
損害賠償請求の対象にも成りうる販売方法と言えます。

今回のご相談内容につきましては、
   ・開発許可が必要な開発行為にも関らず、
   ・正式に開発許可がおりる前に販売し、
   ・か且本契約締結を行い、
   ・さらに敷地の形状まで変った
ということになりますと、
最低でも行政指導に該当する、かなり悪質とも言うべき販売方法かとも思います。
  
ですので、ハウスメーカー、および、開発業者が善処しない場合は、
都道府県の住宅部等にご相談されることをお薦め致します。
さらに業者に誠意が見られず、実損が生じた場合は、
損害賠償請求もご検討の対象となると思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

返信が遅くなり、申し訳ありません。
業者に前回の内容等を踏まえて質問したところ、
質問の回答は頂いていないのですが、
実測により差が出た分を差し引きしてもらえるようになりました。
土地の価格を計算し、割り出した金額です。
本当に色々ご助言を頂き、ありがとうございました。
また何か進展がありましたら、連絡させて頂きます。
本当にありがとうございまた。


□■アドバイス:3

私見ですが、実測清算を行って頂くのは、当然のことでしょう。
通常は、それ以上のサービスを要求しても良いのではないでしょうか?
ものごとの良し悪しは別として、違反行為が有ったと仮定すれば、
その違反行為に目をつむる代りに、建物の値引きやオプションの
サービスを要求するのも有りだと思います。

蛇足になりますが、
その様な販売方法を行うハウスメーカーが
信頼できるかどうかも問題だと思いますが、
建築条件付だとその業者に建物をお願いするしかありません。
建物を建てる時も、見積がきちんとされているのか、
施工に手抜きはないか、充分注意された方が良いと思います。
貴方に不審感を抱かせる様な信頼を失う行為をそのハウスメーカーは
自ら行った訳ですから、その点については、
しっかりとその業者に言っておく必要が有るでしょう。
「災い転じて福となす」ではありませんが、交渉の手段として、
相手の弱みにつけこむということも必要かと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

お世話になっております。ご返信が遅くなりました。
以前のお話にありました、分譲についての回答が頂けましたので、
ご報告させて頂きます。
1000平米以下の1期・2期に分別した開発工事のようで、
開発許可は取得しており、非線引き区域とのことです。

土地の形状が変ったのは、以前の持ち主の持分比率が変動し、
境界確定時に一部の人が捺印を拒んだらしく、
ハウスメーカが一部の土地を無償で譲渡したため、発生したようです。

ハウスメーカの方ともしっかりと話し、
今後、きっちり対応してもらうよう、強く主張しました。

建物に関しては、少し遠いのですが、知り合いの知り合いに
建築して頂けるみたいなので、手抜きなどは無いかと思いますが、
ちょこちょこ顔を出して、ビデオ撮影していこうかと考えています。

色々ご助言頂けた事を、心から感謝申し上げます。

構造計算にミスについて

相談内容 構造計算にミスについて

東京・30代女性
1年前に新築で一戸建てを購入しました。
最近になって売主から、
  「設計士の構造計算にミスがあり、耐震強度が規定以下だった」
との話があり、全額売主負担で補修工事を行うことになりました。

もし、耐震強度以外は同条件の建物だったとするならば、
   ●ミス発覚の後、工事をしたことで耐震強度が規定になった物件
   ●最初から規定通り建てられた物件
とでは、
物件自体の評価は違うものなのでしょうか?

また、今回のミスに際し、
   ・騒音や業者の出入りや駐車など近隣へのご挨拶に使う手土産の費用
   ・工事の後のハウスクリーニングの費用
   ・耐震強度の欠陥ということで非常に怖い思いをした精神的ダメージ
など、
損害賠償という形で請求できる範囲は、どのくらいなのでしょうか?

アドバイス頂けたら助かります。どうぞ宜しくお願い致します。


□■アドバイス:1

まず、補修工事の方法ですが、終ったとき、
第三者には判らない方法でなされるのでしょうか?
  つまり、
   ●壁の中心部(躯体)に補強をして、外壁や内壁は張りなおし、
    まったく新築のときのように完全になされるのか?
   ●いわゆる「見え見えの補修」なのか?
  
で、はじめの疑問への回答は変ります。
是非、専門家である建築士に工事のチェックを依頼すべきだと思います。
その委託費用は、当該業者から必要経費としてもらいうけるべきものです。

二つ目の賠償範囲は、事前に決っているわけではありません。
範囲は、広く考えてよいと思います。
精神的損害も、ご自身がダメージを感じたなら請求してよいと思います。
しかし、その通り認められるかは、なんら保証はありません。
相手が理解を示さないなら、最終的に裁判で決着せざるをえません。
ただ、近隣への隣人としての配慮は別ではありますが、近隣挨拶、
クリーニングは工事会社の当然の業務範囲と存じます。

(一級建築士・中尾正文さん)


□■アドバイス:2

私見ですが、物件自体は、補強工事が「きちんと行われている」のであれば、
中古建物としての評価は変らないと考えていただいて結構だと思います。

損害賠償を請求するのはご自由です。
しかし、このコーナーで過去にも何度も説明してきたことですが、
   ●損害賠償は、不法行為と債務不履行があったかどうかが重要
です。
そして、日本の場合は基本的に実損金額(その損害が証明できる額)
であるべきかと思います。

この点から考えますと、
「全額売主負担で補修工事を行うことになりました」ということですから、
通常考えられる損害については、売主は負担する意思があると思われますし、
それ以上のものを実際の損害といえるかどうかは、
個々の事情もあるのでしょうが、なかなか応じてはもらえないでしょう。

中尾様のご返答にもありましたが、工事に伴う近隣へのご挨拶やクリーニングは
受注した施工業者が行うのが一般的ですから、売主、および、施行業者に
きちんと対応して頂くようにご確認された方が良いと思います。
これは別の損害賠償というよりは、
   ●補修工事の一環であるから、当然、対応して頂く
ということで交渉してはいかがでしょうか?

精神的なダメージは、非常に証明が難しいものですが、実際に通院されたり、
薬品等を使われたのであれば、その治療の実費は請求可能かと思います。
日本の場合は、
   ●損害を金銭的に評価した額を賠償額とする制度
を採用しているので、
精神的損害の金銭的評価について、裁量が働くことが一応考えられるとしても、
懲罰的損害賠償を正面から認めることはできないとされています。

一方、英米法系諸国においては、懲罰的損害賠償が認められています。
これは、損害賠償請求訴訟において加害者の不法行為が強い非難に値すると
認められる場合に、裁判所の裁量により、制裁を加えて、
将来の同様の行為を抑止する目的で、実際の損害の補填としての賠償に加えて
上乗せして支払うことを命じられる賠償のことをいいます。

ですから、精神的な損害賠償と言うよりは、
   ●裁判所の裁量により、加害者に多額の損害賠償を支払わせることにより、
    社会的な制裁を加え、同様事件の再発を防ぐという見せしめ的なもの
であります。
しかし、日本においては、
この様な懲罰的損害賠償はまだまだ認められているとは言えません。
精神的な損害賠償についても、証明できる実損相当であるべき…というのが、
現状かと思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

中尾様、涌井様、ご意見、本当にありがとうございました。
保証会社の耐震診断を受け、それによって補修計画を出すとのことなので、
多分、新築同様に補修して頂けると思います。
ご意見を参考にし、補修工事を行う前の話し合いに臨みたいと思います。

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