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法定地上権付の建物の仲介について

相談内容 法定地上権付の建物の仲介について

神奈川・30代男性
不動産仲介を行っている者です。
法定地上権付の建物の売買を仲介する予定ですが、
購入者がどのようなリスクを負うのか、
または、リスク回避のために契約の際、
どのような取り決めを行うべきなのか、お教え頂けないでしょうか?

上記物件の状況は下記の通りです。
   ●現所有者は競売にて建物を購入し、法定地上権が設定された
   ●土地は2人で共有
   ●その土地は前所有者の差押と根抵当権仮登記が残ったままである
    (=現所有者はそれらの登記が残ったまま、持分移転した)

まだこの業界に入って間もないため、
今回のケースでどのような点に注意して契約書を作成すればよいのか、
悩んでおります。どうぞご教示のほど、お願い致します。


□■アドバイス:1

私見ですが、法定地上権は民法388条で規定されているものですが、
この要件に該当しているのかどうかが重要かと思います。
  要件は、
   1.抵当権設定当時に建物が存在すること
   2.抵当権設定当時に土地と建物が同一人に属すること
   3.土地と建物の一方または双方に抵当権が設定されること
   4.競売の結果、土地と建物が別々の者に属するに至ったこと
  となります。

今回は法定地上権が設定されているということですから、これらの要件を
クリアして、かつ、登記もされていることかと思いますが、いかがでしょうか?
民法は地上権が成立するとしているだけです。
したがって、その内容については当事者が話し合いによって定めることを
予定していることになります。
話し合いで決らないときは、地上権が成立した時の諸般の事情を考慮して、
裁判所が間に入って定めることになりますが、この内容がはっきりしているか
どうかも重要でしょう。

特に地代については、裁判所において確定しているのでしょうか?
もし地代が確定していないのであれば、裁判所に請求して、
確定して頂く必要があります。前述の内容が確定している場合ですが、
地上権は物権であり、所有権の次に強い権利であることはご存知の通りです。
物権ですから、地主の承諾無しに売買も抵当権の設定も可能となるのも
ご存知かと思います。

重説には、権利関係をはっきり明示して、登記事項もはっきり明示しておけば
良いでしょう。法定地上権の付いた土地を売買する時は、かなり調査や注意が
必要かと思いますが、今回は建物の方の売買ということですから、
登記や地代について注意すれば良いと思います。

売買契約において、建物は当然所有権移転となりますし、
土地にも法定地上権が設定され、登記されているのであれば、
この地上権は地主の承諾なしに売買が可能となりますので、
ほとんど問題は起きないと思います。
ただし、地主が変る可能性はありますので、
その点だけは承諾しておいて頂く必要があるかと思います。

それと地上権の存続期間は借地法の改正により一律30年となった点については、
注意が必要かと思います。
成立時期は競売されて所有権が第三者に移った時ということに解されますので、
この点も注意が必要でしょう。

以上は、私の知っている範囲のことなので、実際にどの様な問題が起きるのかは、
個々の事情にもよると思いますので、ご了承下さい。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

貴重なご意見ありがとうございます。
教科書では、
   ●土地、建物どちらか売買された時に条件を満たせば、
     法定地上権が発生する
と、学んだのですが、
その後の展開まではわからず、こちらに相談させて頂きました。
注意する点も教えて頂いて、非常に救われました。

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