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施工に問題のあった物件に対する対応について

相談内容 施工に問題のあった物件に対する対応について

神奈川・40代男性
先日、築2年の中古住宅を個人から購入しました。
しかし、念のため、入居前に中古住宅調査機関の瑕疵検査を行ったところ、
重大な欠陥が見つかりました。
  
どうやら、設計図上は問題はなく、施工業者に問題があったようです。
具体的には、耐力壁で構造用合板を使用すべきところを
石膏ボードが張られていたり、準耐火構造に必要な施工がされていなかったりなど、
建築基準法的にも完全なる違反で、住むこと自体が危険な状態にあるとのことでした。

そのことを売主(個人)に伝え、修理費用、
および、住めない期間の保証などの損害賠償を請求したところ、
  「今回の売買契約で使用したFRK(財団法人不動産流通経営機構)標準契約の
   瑕疵保証範囲が、
   『1.雨漏り、2.シロアリ、3.構造上重要な部位の木部の腐食、
    4.給排水管の故障』だけを、売主が責任を負うものであり、
   また、上記4つの問題であっても、修復の請求以外の損害賠償の請求は
   できないことになっている」
  という理由で、買主側の対応してくれ…との連絡がありました。

納得がいかないので、弁護士の無料相談に行ったところ、
  「建築基準法に準拠していない建物は、そもそも『住居』とは呼べず、
   不動産売買契約が履行されていない状態とされるため、
   本契約の条項を適用せずに、通常の民法上で定められている
   損害賠償の請求をしてよいのでは?」
  と言われました。

基本的に、弁護士の見解をそのまま売主に伝えようと思うのですが、
一般的には、契約書上の4つの瑕疵範囲に入らない今回のような欠陥について、
賠償請求できるものなのでしょうか?
それとも、売主の主張の通り、
買主側(つまり私)が全て負担することになるのでしょうか?

お手数ですが、プロの事業者の方のご意見を頂けますと有難いです。


□■アドバイス

私見ですが、一般消費者同士の個人売買のようですから、
基本的には契約書の内容に従って解決すべきでしょう。
瑕疵担保責任についても、当然、契約書の内容の通りだと思います。

  弁護士が言っているのは、
   ・民法の債務不履行を理由とした契約解除(民法541条)、
    もしくは、損害賠償請求(民放415条)を行ってはどうか?
  と言うことだと思います。

これは瑕疵担保責任とは違いますので、契約自体の履行に関する問題です。
住むことができないということは、契約の目的を履行できない訳ですから、
契約の解除なり、損害賠償請求をすることは可能かも知れませんね。
しかし、実際には、交渉が決裂すると裁判となるでしょうから、
最終的には裁判官のみが判断できることになると思います。

もう一点、住宅品質確保促進法で新築住宅には10年の瑕疵担保責任期間があります。
基本構造部分(基礎、土台、床、柱、壁、斜め材、小屋組、横架材、屋根、および、
雨水の侵入を防止する部分)については、施行業者に10年間の瑕疵担保責任があります。
もし、売主と協力でき、施行業者が今でも営業中なのであれば、
この施行業者に改修工事の費用負担を求めることも可能かと思います。

いずれに致しましても、個人交渉で解決するのは難しいのではないかと思います。
個人間で交渉するよりも、弁護士等の専門家にお願いする方が良いのではないでしょうか?

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

ご連絡が遅くなり、申し訳ありませんでした。

弁護士の方も同様のことをおっしゃっていました。
ただ、できるだけ民法上の瑕疵で処理したいと思っていたので、
FRKに直接、問い合わせをしてみましたところ、
  「今回使用したのは個人売買の定型書式であり、売主が個人ということで、
   賠償に一定の制限をする内容ではあるものの、
   一般的な瑕疵の扱いに関する規定であり、
   建築基準法違反等の通常想定されないような
   重大な問題である場合は民法の瑕疵責任を問うことが可能である」
とのことで、実際、耐震強度偽装の物件など、
契約に免債条項があっても、契約解除ができるらしいです。

いずれにせよ、今回の欠陥が居住できないほどの重大な問題であることを、
裁判等で認めさせなければならないことに代りはないのですが…。

10年の瑕疵担保責任に関しても、弁護士の方に確認してもらい、
   ●今回のような施工に問題があった場合は、不法行為責任として、
    施工管理者に損害賠償を請求できるということ(売主に協力を求めなくてもよい)
  が分かりました。
  
(数年前に最高裁で判例が出てから、中古住宅の売買であっても、
 これを根拠に勝訴する事例が多数出ており、請求すれば、99%勝てると、
 その弁護士の方はおっしゃってました)

確認申請書を見たところ、建築主の会社の建築士が施工管理者となっており、
建築主もそれなりに大きな会社であるため、「訴訟で敗訴→自腹で修繕」
という最悪のシナリオは免れそうです。

現在、売主か建築主かどちらに請求するかは未定ですが、
個人で交渉するのは危険だと思いますので、ご忠告に従い、
弁護士に仲介に入ってもらう形で調整します。

ご返信どうもありがとうございました。

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