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民生委員である大家の対応について

相談内容 民生委員である大家の対応について

宮城・40代女性
初めてご相談いたします。
実は6年半前(平成12年12月)に、子供2人を抱える母子家庭の知り合いMさんの
アパート入居の連帯保証人になりました。

すると、昨年の7月に、突然、大家さんから、
Mさんが家賃を一年以上も滞納しているとの連絡が入りました、驚きました。
  
金額は100万円近くになりますので、一年以上も保証人に連絡なしで、
突然の請求はおかしいのでは…と思い、すぐに不動産屋さんに連絡をしましたが、
「入居後の管理はしていないので、大家さんと相談して欲しい」
とのことでした。

大家さんは女性で、地域の民生委員をしているそうで、
   ●Mさんの子供たちが心配だから、
    誠意ということで、支払は少しずつで良い
  と言われました。
  
しかし、私が願いでた「保証人を変えて欲しい」ということについては、
Mさんが近くに住む叔母に頼んでみると言ったものの、
結局は叔母にも借金があり、変えことはできませんでした
(Mさんは両親も健在のようですが…)。

その後、大家さんが不動産屋さんに頼んだようで、呼び出されました。
私と主人とMさんの3人で不動産屋さんに行き、
   ●今後、毎月2万円ずつ支払っていくという新たな契約書
にサインをさせられ、不動産屋さんからは、
「出るところに出てもいいんだよ」
と言われてしまい、私の方は、
「これからは1ヶ月でも遅れたら連絡入れて下さい」
と言うのが精一杯でした。

数日前に不払いの連絡が来ましたので、Mさん宅に行きましたが、
娘さんが出るだけでなかなか会えませんでした。
大家さんには、
「どうして、もっと早く、不動産屋さんに連絡してくれなかったのか?」
と言うと、
「私が不動産屋さんには言わなかった」
と言われ、今後が心配になりました。
その時の対応から、大家さんは、民生委員の兼ね合いもあって、
退去させるのをためらっているようにも見受けられ、私に、
「どうしたら良いかしら?」と聞いてきます。

私が保証人をやめるには、滞納金を分割で払い、
契約解除してもらうしかないと思っていますが、大きな大きな負担に、
さすがに今度は主人にも言えずに悩んでます
(もっと早く、このサイトを知っていれば…)。

大家と民政委員の仕事を混同しているように思える相手に対し、
今後、どのようにしたら良いのか、アドバイス頂ければ幸いです。


□■アドバイス:1

最初に「連帯保証人の特徴」について説明致します。

   1.催告の抗弁権がない
    賃借人に対して請求せず、いきなり連帯保証人に請求可能である。
   2.検索の抗弁権がない
    賃借人に支払い能力があるかどうかに関係なく、連帯保証人に請求できる。
   3.保証契約は、連帯保証人と債権者(大家)との間に締結されている。
    債権者(大家)が認めない限り、連帯保証人をやめることはできない。

以下は相談者の投稿内容、およびサポートさんの追記に対する私見を、
ポイント別にまとめました。

  ■一年以上も保証人に連絡なしで、突然の請求はおかしいのでは?
    連帯保証人ですから、事前通知なしに、急に相談者さんに請求したとしても、
    法的に問題は無いと思います。

  ■私が願いでた「保証人を変えて欲しい」ということについては…
    前述の通り、大家の承諾なしにはやめることも、変更することもできないと
    思います。

  ■大家さんは、民生委員の兼ね合いもあって、
   退去させるのをためらっているようにも見受けられる点については…
    大家さんが退去を求めなくて滞納家賃が多額になったとしても、
    問題は無いと思います。
    また、その滞納分をまとめて連帯保証人に請求したとしても、
    違法とはならないと思います。請求を続けているのであれば、
    時効にもならないと思います。

  ■保証人をやめるには、
   滞納金を分割で払い、契約解除してもらうしかないということについては…
    その通りだと思います。

  ■大家と民政委員の仕事を混同しているように思える相手については…
    大家が民生委員かどうかは、問題とはならないと思います。

  ■最初から、支払えない状況の相手を、
   自らが所有する物件に住まわせることについては…
    もし、最初から支払えない状態であれば、
    相談者さんは何故、連帯保証人を引き受けたのでしょうか?
    契約当初は支払い能力があったから貸したのだし、
    連帯保証人を引き受けたと考えるのが普通でしょう。

  ■支払いが滞ったら連帯保証人から回収することについては…
    これは当然のことですし、その為の連帯保証人です。

  ■突破口については…
    総支払いを少なくしたい場合は、交渉をすることになります。
    例えば、一括即金で支払うので、
    100万円を50万円にして欲しいというような交渉です。
    分割の場合は、2万円では負担が大きいならば、
    月々5,000円にして頂くように交渉しても良いと思います。
    支払いを免除して欲しい場合は、相談者さんに支払い能力が無い
    ことを証明することでしょう。
    相談者さん自身が生活保護を受けているとか、病気で働くことも
    ままならないとかなら、大家さんも無理は言わないでしょう。
    もしくは、ご自身のローン返済等の負債が大きいのならば、
    収入と支出の明細を具体的な数字として提示して、
    月々の返済が不可能であることを証明すべきです。
    しかし、普通の生活をしていて、支払いが若干苦しいという程度であれば、
    証明することは難しいでしょう。
    もちろん、旦那さんに怒られるという程度では、
    とても支払い能力が無いということにはならないと思います。
    これらの対応は、実際に弁護士による請求が来た場合や、
    裁判になった場合でも一緒だと思います。
    また、どんな場合であっても、相談者さんは大家さんに協力して、Mさんに
    対して、退去や滞納家賃の支払いを行うように説得するのが筋だと思います。
    そうすることが、相談者さん自身の負担を無くす一番の方法にもなります。

さて、以降はちょっと本筋とは脱線した感想です。
私の知っている大家さんにも、家賃の滞納額が2年以上で100万円を超えても、
我慢している方がいらっしゃいます。
賃借人は老夫婦で、かつ、息子さんは大学生時代にシロアリ駆除のアルバイトで
砒素中毒になり、寝たきりになってしまっています。
この大家さんは、追い出そうにも、賃借人一家が気の毒で追い出せないのです。
  
この大家さんの場合ですが、全ての賃借人の滞納を認めているわけではありません。
純粋にその家族が気の毒だから、特例的に見逃してきているだけです。
追い出すに追い出せないのです。
  
おそらく、今回のご相談のケースも、それに近いのではないでしょうか。
民生委員であるとかないとは関係なしに考えてみて下さい。
実際に民生委員であることは無関係のはずですし、言っても意味の無いことです。

相談者さんは、母子家庭で経済的に貧しいMさんを本当に追い出せるのでしょうか?
現実的には、貧しい生活をしている母子家庭に同情してしまうことの方が多いでしょう。
人間としての優しさがあるから、大家さんは我慢してきたのではないでしょうか?
好きで1年以上家賃の滞納を認める大家は存在しないはずです。
他人の親切を勘繰る考え方は、決して褒められたものでは無いと思います。
  
もし、それほどその大家さんを信用できないのであれば、その大家さんの
アパートに住む、他の賃借人の家賃の状態を調べてみたら、いかがですか?
すべて賃借人が、母子家庭やそれに近い状況であり、かつ意図的に連帯保証人に
その滞納分を請求しているのであれば、相談者さんや、サポートさんの言い分も
少しは理解できるというものです
(もしそうだったとしても、打つ手はあまり無いのですが…)。

しかし、純粋に大家さんの優しさから出た行為だったとすれば、
御礼をいうことはあっても、文句を言う筋合いの話では無いと思います。
一般的には大家が弁護士に依頼して相談者さんに対して法的回収交渉や
手続きを取るのが普通でしょう。
それに、一旦引き受けた連帯保証人を都合が悪くなったからと言って、
勝手にやめることはできません。
もちろん、相談者さんがMさんの代りに大家に支払った家賃は、
代位弁済となりますから、相談者さんはMさんに対して
代位弁済した家賃分の求償権を持つわけです(※)。
   ※以下の2点を忘れず行う必要があります。
    ・代りに返済することを、Mさん本人に事前に通知すること。
    ・代りに返済した後に、Mさん本人に通知すること。

大家は月2万の分割で良いという譲歩をしている訳ですから、
それ程、悪質とはとても思えませんし、それどころか親切だと思います。
相談者さんは大家に支払った上で、母子家庭であるMさんに対して、
その分の請求を行うことになります。
相談者さんが実際に、この母子家庭であるMさんに求償権を行使し、
取立てをおこなったり、退去を求めてみれば、
その時にはじめて大家さんの気持ちが理解できるのではないでしょうか?
(高原開発・涌井さん)


□■アドバイス:2

大切な部分は涌井様のアドバイスを参考いただくとして、
私は、ちょっと別の部分で気になった部分を書かせていただきますね。

厳しい内容になるかも知れませんが、
まず、貴方がMさんの連帯保証人になられた当時、
きちんと、今回のようなリスクを考えていなかったように思います。

当時は、とても仲良しだったのかも知れませんが、こうなってしまうと、
貴方とMさんとの信頼関係は、崩れてしまってますよね?
ですから、私は、信頼関係を崩したくないのであれば、
連帯保証人にはなるべきではないと思ってます。
もちろん、万一の場合に、自分が支払っても良いと思える相手であって、
それが自分に払える金額であれば、引き受けると思いますが、
今回の貴方の相談内容からしますと、
貴方にはそこまでの気持ちがあったようにも思えません。

また、「さすがに今度は主人にも言えずに悩んでます」とありますが、
当時、ご主人に相談されることなく、連帯保証人になられたのでしょうか?
もし、そうであるなら、もっと夫婦間で話し合う必要があったと思いますし、
ご主人に相談された上で引き受けたのであれば、
その責任はご主人にもありますから、言えずに悩むのではなく、
まず、ご主人に相談し、お互い、反省の上、対策を考えていく必要があるでしょう。

いずれにせよ、既にご主人もご存知であり、話し合いにも同行されてらっしゃる
ようですから、貴方単独の問題ではなく、貴方がた夫婦の問題として
解決していかなければなりません。

それから、涌井様のアドバイスを参考にさせていただきますと、
法律的には大家さんや不動産屋さんの行動には問題無いものと思われますから、
大家さんや不動産屋さんを責めると、かえって貴方がたが不利になる恐れがありますね。
(極論ですが、大家さん、不動産屋さんは、貴方に文句を言われる筋合いは全く
 無い…ということになりますから、貴方があれこれ言ってきて面倒だと思ったら、
 法的手段に則って、厳しく貴方の責任を問われるかも知れません)

サポート補足にありますよう、確かに大家さんや事業者の態度が曖昧な部分が
あるとは思います(本当だったら、貴方に対して、涌井様のような明確な説明をす
べき立場にあるでしょうから!)。
ただ、特に大家さんの場合、その「曖昧さ」が「優しさ」にも繋がっている部分が
あるようにも思われますから、それを利用させていただくことも、
快方に向かうきっかけになると思います。

具体的には、涌井様のおっしゃるような交渉ですが、ただ、この交渉を行う上での
貴方がた夫婦の「気構え」が重要であると、私は思います。
つまり、
   ●私たちも困っているので、力を貸して欲しい
  という形で、皆で「Mさん問題」について話し合っていく姿勢が大切でしょう。

この時は、Mさん本人が居ると、話しづらいことにもなるでしょうから、
Mさん抜きで、退去も含めて考えていくと良いでしょう。
確かに退去させることは、人道的には厳しい決断になるとは思いますが、
民生委員であれば、もっと家賃の安いところのツテを探していただくとか、
お話いただける範囲内で、他の同様なケースの対応方法のアドバイスをいただくことも、
可能ではないかと思いますので…。

長くなりましたが、涌井様のアドバイスを理解し、その上で
(ちょっと打算的で良い表現ではないのですが)大家さんが民生委員であることを
利用するような解決方法を、
   ●皆で一緒に考えていく
  という方法が、私は良いように思います。
(わんえるで~おー・前野)


□■アドバイス:3

私見ですが、先の涌井様、前野様のメッセージに賛同します。
私が気になる点として、今後、毎月2万円ずつ支払っていくという
新たな契約書に「サインさせられた」とのメッセージです。
この契約時、不動産屋さんからは、「出るところに出てもいいんだよ」以外の
脅迫や強制があった場合、脅迫が立証できれば、話が変るかもしれません。
(響不動産リサーチ・山中祐次さん)


■□相談者より

涌井様、前野様、山中様、早速のアドバイスありがとうございます。

涌井様の「連帯保証人の特徴」を読み、改めて事の重大さを確認致するとともに、
自分の安易な行動を反省致しました。
私は今のところ健康で、パートにて働いています。ですが、
今の家の状況では、一括返済は厳しいので、毎月の分割返済をして行くよう、
大家さんと誠実に話しあっていくつもりです。

だいぶ慌てていたこともあり、言葉足らずもありましたが、
私は大家さんを悪くばかりは思っておらず、確かに大家さんの優しさから、
今まで家賃滞納を待ってくれたのだと思います。

山中様にご心配いただきましたような、新たな契約時に、それ以外の脅迫(?)
はありませんでした。
不動産屋さん(大家さんと親戚です)も、はじめは私に同情をしており、
1年以上、滞納の知らせをしなかった大家さんのことを批判していましたし、
私にも、お金は全額払わなくても良い(=Mさんが支払うようにする)と言ってました。
ただ、何度連絡をしても、連絡が取れなかったり、約束を守らないMさんに対し、
困り果て、少しつづ対応が変って来ように思います。

先日は「自殺とか考えないと良いけど…」と、Mさん家族を心配していました。
私も、これまでも大家さんと連絡を取り合いながら、本人に何とか会えるように…と、
Mさん宅を何度も訪問しており、時々は大家さんと一緒に訪問もしています。
しかし、Mさんは居留守(?)と思うくらい会えず、いつも娘さんが、
「ちょっと前に出かけました」との返答のみで、「連絡下さい」と伝言しても、
連絡はありません。

本人に会えないまま、日にちが過ぎていき、
こんな状態ですと今後が心配なことも事実です。
私が滞納分を返済したとしても、これ以上は保証人をできないし、
して行く気もありませんが、保証人を降りることもできないようで…。
万一、私が保証人を降りられたとしても、
今後、Mさんの生活を救う方法があるのかどうかも、心配です。
両親にお願いするのが良いと思うのですが、Mさんは親と気が合わずに、
行き来していないようです。

前野様のおっしゃる通り、本当に、連帯保証人の何たるかを、
しっかり把握できていなかったことに大反省しています。
おっしゃる通り、これは夫婦の問題ですね。
主人に話して、2人で解決していきます。

Mさんとは、9年前、パート先で知り合いました。
その頃(今でもそうなのですが…)、極度の人間不信になっていたMさんを
可哀相に思い、何とか元気になって欲しいと、関っていくようになりました。
聞けば、生い立ちからはじまり、Mさんの口から出る言葉は、全てが私の人生の
中で経験のない驚く内容でしたので、約1年半、毎晩のようにMさん宅を訪問し、
励まし、支えてきました。
ただ、Mさんを知る私の友人は、Mさんを信じていませんでした。
私も連帯保証人の話が来た時も、凄く悩みましたが、
その時点で、しっかり断るべきでした(今となっては遅いのですが…)。

涌井様、前野様、山中様、本当に有り難うございました。

  ★サポート追記★
   今回の件で、サポートが疑問を感じておりました点について、
   別途、涌井様と個別メールにてやり取りをさせていただきました。
   その中で、涌井様よりご指摘いただきました、
   「賃貸事業者としての立場と、民生委員という公職の立場は、
    税務的には相反することになってしまうと思います」
   と言う点で、やや、貸主側(大家さん・仲介事業者)の対応に、
   中途半端な部分があるように思われます。

   民生委員である以前に、「事業者」であるという前提で考えますと、
   本来であれば、涌井様のアドバイスのような内容を相談者に説明し、
    1.相談者(連帯保証人)が、借主を一刻も早く追い出す
    2.それがしのびないのなら、相談者(連帯保証人)が立て替える
   というような選択があること(もしくは、それしか選択肢がないこと)を、
   理解させなければならないと思います。

   ただし、この話し合いの際に、「退去させることをためらう」
   というような、民生委員的の立場としての見解を相談者に伝えてしまうと、
   必要以上に「2.」の選択肢を押し付けることになりかねません。
   最終的に、「1.」を選ぶか、「2.」を選ぶかは、
   相談者の判断に委ねるべきであり、下した判断に対しては、
   もちろん、民生委員としての立場でのコメントを出すべきではないでしょう。

   また、連帯保証人になることを求められた際、
   安易に引き受けると、相手が支払えなくなった途端に、
   築いてきた信頼関係が崩壊することが多々あります。
   極論ですが、万一、相手が支払えなくなった場合、自分が代りに支払える
   だけの覚悟を決めることも必要でしょうし、そこまでの覚悟を決めるに
   値する信頼関係がある相手でなければ、引き受けるべきでないように
   も思われます。


□■アドバイス:4

もはや、不動産ではなく人間関係の話になってしまうのですが、
私の知人にも、やはり似たような経験があります。
ですので、何かの参考になるかも知れませんので、
その時のお話しをさせていただきますね。

まず、貴方のMさんへの対応は、純然たる優しさから出た行為だと思いますが、
その行為が、いかに大変なものであるのか…という見通しが
できていなかったように思われます。

これは、金銭的な部分だけではなく、心理的な部分でも同じです。
Mさんの人間不信は、おそらく、
   ●今まで誰かに頼った → 結果、最後には裏切られて見捨てられた
の繰り返しからきているでしょう。
ですから、Mさんにとっては、
   ●払えもしない状況で再三、やってくること
   ●自分が連絡を取りたくない両親に対して連絡を取ること
などは、全て「裏切られた」と受け取られる可能性があります
(表面上は、そうは言っていなくても、心の底で、そう思うような状況です)。

ですから、貴方にとっては非常に厳しい言葉になりますが、
現在の貴方は、「Mさんを可哀相に思い、何とか元気になって欲しい」
という気持ちとは裏腹に、結果として、
Mさんにとって、もっと悲惨な状況をつくってしまったかも知れない
ということを、受け止めなければならないと思います。

非常につらいとは思いますが、貴方がこの事実に向き合えて、
はじめて、この問題が進展すると思います。
サポートが書いております貴方にとっての選択肢は、極論としては、
   1.これ以上、Mさんの負担を背負い込むことはできないと言って、
    貴方がMさんを見捨てる(言葉は悪いですが、あえて使います)
   2.今回も立て替え、今後も永遠とMさんの面倒をみる
  ということになります。
  (私は、貴方にとっては「2.」は不可能だと思いますし、それ以上に、
   今のMさんとの関係ですと、将来、さらに悪化すると思います。
   貴方が支援すればするほど、Mさんには貴方を信頼する気持ちが強まります。
   しかし、それが破綻した時、信頼が強まっていればいるほど、「裏切られた」
   という反動の気持ちも大きくなります)

ご主人に積極的に相談するようにアドバイスしましたのも、
もはや、この判断は、貴方には難しいと思ったからですし、
ご主人であれば、Mさんよりも、貴方の方が大切ですから、
厳しい決断を下せると思いますので…。
(わんえるで~おー・前野)


■□相談者より

前野様、厳しい、そして、的確なアドバイスをありがとうございます。
胸を抉(えぐ)られるような思いで読ませて頂きました。
心からの反省と、新たな一歩を踏み出せるように、
主人に今日にも相談してみます(ごめんなさい、まだ言えずにいました…)。
本当にありがとうございました。

 ★サポート追記★
   以下、本件について、前野様より追記をいただきましたので、掲載します。
    ----------------------------------
    Mさんの不幸な境遇や現状など、もちろん同情すべき点はあると思います。
    でも、Mさんの側にも、Mさん自身が改善しなければならない、大きな問題が
    あることも事実です(=理由はどうあれ、貴方のような支援してくれる相手
    に、迷惑をかけているわけですから…)。
    ですから、本来、手を差し伸べる場合であっても、Mさん自身の理不尽とも
    思われるワガママ全てを受け入れる覚悟(=客観的に考えても、Mさんの行
    動が酷く、そのため、他の人がMさんの行動を非難して悪く言おうとも、貴
    方だけは、Mさんの味方になってあげるような覚悟)まではできないのであ
    れば、
     ●Mさんの極度の人間不信の原因は、自らの行動の結果でもあること
     ●Mさん自身が努力していく必要もあること
    を、Mさんがご機嫌を損ねないように、でも、Mさんに対して伝わるように、
    毅然とした態度で、手を差し伸べていく必要があったでしょう。
    例えば、連帯保証人を引き受ける段階で、
    「私(midoriさん)が連帯保証人になってしまって、貴方(Mさん)が支払
     えなくなると、貴方から厳しく取り立てなければならなくなり、そうなる
     と、また、貴方は裏切られたと感じると思う」
    「だから、私は信頼関係を壊す原因になるから、連帯保証人にはなれないけ
     れど、その代り、連帯保証人が必要の無い物件を、私が探してあげる」
    と言うような方法もあったでしょう。
    今回の場合も、基本的にはこういう発想が大切だと思いますが、ただ、Mさ
    んが、既に貴方にも裏切られたと感じている場合は、もはや、素直に聞き入
    れてもらえないものと思われます(=頭では理解できても、気持ちが伴わな
    いため、貴方を味方として考えることができない状況)。
    その場合は、Mさんにとっても、貴方にとっても、非常に残念な結果ではあ
    りますが、関係断絶を前提に、厳しい判断を下す必要が出てきます。
    (関係断絶は、あくまでも貴方の気持ち的な問題です。
     実際に関係断絶するか否かは、その後、Mさんが自らの問題点に気づくこ
     とができたのなら、断絶することなく、再び、連絡を取ってくる可能性も
     あるでしょうし、その時、まだ、貴方に支援する気持ちがあるのなら、快
     く応対してあげれば良いでしょう。
     ただ、それに期待することは、そうならなかった時に、貴方自身が自己嫌
     悪に陥ると思いますから、貴方は自分の中で完結する気持ちで(=関係断
     絶しても仕方がないと覚悟を決めて)、対応するのが良いと思います)
    ----------------------------------
   涌井様からいただきましたアドバイスにもありますよう、貸主は相談者に請求
   すれば良い状況のため、もはや、相談者がMさんとの間で解決すべき問題であ
   るかと思われます。そのためにも、前野様のアドバイスのような、厳しい判断
   まで踏まえた覚悟が必要になるものと思われます。


□■アドバイス:5

★サポート追記★
涌井様、前野様、山中様からのアドバイスを元に、相談者とのやり取りが
進んでおりますが、本件について、萩原様より別見解をいただきましたので、
ご掲載させていただきます。

------------------------------------
遅くなりましたが、私見を述べます。
相談者の疑問のとおり、
   ●賃借人の家賃滞納が長らく継続していたにもかかわらず、
    保証人に何らの連絡もなく、突然、多額の請求を行うこと
は、
「信義則に反して無効」という法律的な考え方があり、この考え方で、
大家の請求が認められなかった裁判例もあります。

一般的に、賃貸借契約は、家賃の2ヶ月、3ヶ月程度の滞納で賃貸借契約の解除
になるものですから、1年以上も滞納しているのに契約解除しないでいる
大家さんにも責任はあるでしょう。
今回のケースがこれに該当するかどうかは、今回の事案のすべての要素を判断して…
ということになりますが、結局は裁判所の判断になります
(裁判例では、2年ほどの場合に無効だったと記憶しています)。

また、現在は賃借人の家賃支払不能は明確ですから、
   ●大家は本来、賃貸借契約を解除して、建物の明け渡しを求めるべきもの
  です。
大家が賃貸借契約を解除すれば、保証契約も解除になります。
もし、大家が、すでに支払不能の賃借人(友人)との賃貸借契約を解除しない
場合は、保証人から家賃を取るという考えでしょうから、
これは信義則違反で、保証人には支払い義務はないと考えるのが妥当でしょう。

以上のことは、連帯保証についての、法律的な私見ですが、
解決のためにどのようにするかは、充分にお考えいただき、
法的手段に訴える場合は、まず、法律の専門家にご相談されるようにしてください。
(北杜宅建センター・萩原さん)
  
------------------------------------

★サポート追記★
 TV番組などでも、弁護士同士で意見が割れるよう、様々な見地からの法的な
 見解があります。そのどちらが良いのか…という実際の判断については、
 萩原様のおっしゃる通り、裁判を行った上で裁判所が判断することになります。
 相談、依頼する場合であっても、その主張で争えるという弁護士もいれば、
 その逆の見解を示す弁護士もおりますので、どちらの主張を取るのかは、
 依頼者の判断になりますし、選んだ主張で勝訴できる保証はありません。
 そのため、弁護士を決める場合は、より多くの専門家の意見を参考にした上で
 判断する必要があるでしょう。また、上記で萩原様が触れてらっしゃる判例の
 詳細を、きちんと調べる必要もあるでしょう。

 なお、本相談センター上では、あくまでも、相談者に相談解決のためのヒント
 を与えることを目的としております関係上、法的見解の相違に関する議論
 につきましては、別途、アドバイザーの方からご要望がございました場合に
 「不動産の目安箱」で、行わせていただきます。
 そのため、必要がございましたら、サポートまでご連絡の程、
 何卒、宜しくお願い申し上げます。


■□相談者より

そのような事例があることを知り、また、萩原様の見解を読み、
正直、少しほっとしております。
私の場合に、通用するのかどうかは分かりませんが、
法律相談に行ってみようと思っています。

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