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購入後、民事再生で区画が半値になった問題について

相談内容 購入後、民事再生で区画が半値になった問題について

北海道・男性・40代
ある分譲地(建物付)を約2年前に購入しました。
この土地は昨年末に民事再生手続を開始した某建設メーカーが主幹事となり、
1100区画の大々的な分譲販売を手がけていたものです。

ところが、その建設メーカーが破綻した後は事業を引き継ぐ会社が現れず、
やむを得ず区画整理組合自らが販売を行うことになりました。
しかし、販売価格が近隣に売り出し中のURの物件よりも
高く設定されていたために販売が進まず、今年4月には
私たちが購入した時の約5割引程度の価格で数十区画を売り出しました。

これを受けて、先に購入した住民からは「詐欺ではないか」
「住民に説明もなく廉売するとは何事か」
「高く買わされた差額を戻せ」と言った声が起こっています。

区画整理組合からは8月に入り二度の説明会が開催され、
廉売に至った経緯などが顧問弁護士同席の元に説明されました。
区画整理事業では、こういった販売価格改定は販売戦略として起こりうる話であり、
事業としての問題はなく、組合から先行購入者への補償を行う法的義務はない、
と一蹴されました。

それから3ヶ月経ってもまだ燻っており、
破綻した建設メーカーへ求償できないのかなどの意見があります。

相談は、1100区画の計画でわずか30~40区画が売れた段階で
いきなり半値とは、本当に法的に問題がないのでしょうか。
何か対抗する手段(具体的に補償を求める)ことはできないのでしょうか。
よい方法があればご教示ください。


□■アドバイス:1

私見ですが
土地区画整理法の適用を受けた土地区画整理事業で有るかどうかによって、
かなり考え方が変わるかと思います。
『区画整理組合』の内容がはっきりしないと、お答えは出来ません。

土地区画整理法については下記をご覧下さい。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO119.html

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、コメントありがとうございます。
当該区画整理事業は北海道庁の公開資料では、
平成15年3月18日に認可(公告)とありますが、
これが土地区画整理法14条の適用を受けている
ことの考えでよろしいでしょうか。


□■アドバイス:2

私見ですが、
国、北海道庁及び地元の市町村が関わった
(補助金・事業費融資損失補償契約等)、
土地区画整理事業の可能性も有るかもしれません。
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/shuhou/kukakuseiri/kukakuseiri01.htm

さて、値下げ販売に伴う購入者に対する補償ですが、
現実的には、かなり厳しいでしょう。
1、当初契約して売買契約の信義則に反するかどうか。
  大阪地決平成5年4月21日 否決
  東京地判平成8年2月5日 否決
2、値下げは行わないという確約が有ったかどうか。
  (客観的に見て、値下げしないと思われる証拠が有ったかどうか)
  大阪地決平成5年4月21日 否決
  東京地判平成8年2月5日 否決
3、値下げを行う可能性の説明が有ったかどうか。
  大阪地判平成10年3月19日 否決
実際に裁判が行われた事例と結果です(詳細は省略)。
ただ、最判平成16年11月18日民集58巻8号2225頁においては、
売主の説明義務違反を認め、損害賠償を認めた事例もございます。


土地区画整理事業の場合は、
保留地値下げ処分に関しては、基本的に組合での議決とともに
組合員による事業費の損失補填が行われます。
一般的には、破綻状態にならない限り保留地の
半額値以下の値下げ処分は、行われないと思いますが、
半値以下の値下げ事例(かなり各方面で揉めた事例)
  http://www.city.kamisu.ibaraki.jp/04_city/_tosi_keikaku/saibankekka.htm
  http://blog.goo.ne.jp/hiroshiito_1973/e/a81ab3fb0aca6facbb218cef82acac66
今回のご相談では、内容は分かりませんが、上記事例の如く破綻状態となったのでしょう。
恐らく、組合員(地主さん達)もかなりの負担となったのではないでしょうか。
(地元市町村も、金融機関に対しての損失補償契約をしていれば、
かなり負担がかかった可能性もございます)

土地区画整理事業の場合、
全ては、議事録も保存されているでしょうし、
それなりの手続きを踏んで、保留地の値下げに踏み切ったのではないでしょうか。
事業計画自体に甘さが有ったとしても、恐らく不正は無いとも思われます。
また、地主への還元地の場合、
仮換地ですと、場合によっては事業の精算金(保留地の値下げに伴う事業不足金の清算)を
仮換地の購入者に求める旨の契約を行っているケースもございます。
これでは踏んだり蹴ったりになりますので、この辺りのご確認も必要かと思います。
一方、減価補償金を買主が受け取ることが出来る契約内容になっていますと、
場合によっては、若干の保証金を受け取ることも可能かとも思います(土地区画整理法第109条)。

当初の契約書に、
値下げの場合の補填に対する明確な記載が無い限り、
かなり、初期購入者に対する補填については難しいのではないかと思います。
※私が知っている事例では、保留地の値下げの際、
初期購入者に対する補填を行った事例もございます。

今後については、
保留地の初期購入者が、一致団結して、
より優秀な弁護士に相談してみるということになると思います。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様、丁寧なアドバイス大変ありがとうございます。
今後当事者でどのようなに対処していくのか、
協議を進める際の参考にさせていただきます。

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