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協定通路に関する合意の解除について

相談内容 協定通路に関する合意の解除について

東京・男性・40代
昨年建売分譲住宅を購入しましたが、その件で相談させて下さい。

我が家のある分譲地は全部で22棟、
幅6メートルの私道沿いに家が立ち並び、最奥は行き止まり。
いわゆる袋小路状となっています。
私道は50メートル~60メートル位はあると思います。
我が家はその中でも真ん中より少し奥辺りにあります。

実は我が家と隣家の私有地の一部を提供する形で、
最奥の数軒の住人の方々の為に「自動車転回用スペース」があります
(厳密には他の住人も使えるのですが、必要性があるのは最奥の数軒)。
私有地を提供する形で、です。
購入前に「このスペースは住人の方々の為の自動車転回用のスペースです。」
との説明は受けていました。
それを承知した上で売買契約を交わし購入したのですが、
購入後に色々と問題が起きており困っています。

実は購入前には売主(宅建業者)から前述のような簡単な説明はあったのですが、
素人がゆえにそのスペースが純粋に自己の私有地だと思っていなかったのです。
購入時にはそのスペースはアスファルトで出来ており、
隣家との境界線も引かれてはいなかったので
「私道部分が拡大された私道の一部」なのかなあ、程度にしか思っておりませんでした
(なお仲介業者も間にたっていますが特に明確な事前説明は無く
契約時に登記上の説明は受けましたが、正直言って良く理解していなく、
ゴミ捨て場と同じ権利を住民で持ち合うような土地なのだろう、程度の認識でした)。
また売主も事あるごとにこのスペースの話をする際には「協定通路」という呼称を使っており、
余計通路、道路的なものなのだろうと誤認をしておりました。

契約後、引渡しの時には勿論境界線の説明はありましたが、
恥ずかしながらその時にも明確な(?)は抱かず、
「協定通路に関する合意書」を後日渡され、隣家の方と取り交わし、
原本を一部ずつ持ち合っている状況です。

しばらくして隣家より「合意を解除し、このスペースを閉鎖しませんか?」という提案がありました。
「え、そんな事出来るの?道路じゃないの?我々協定者はともかく奥の住人は困るんじゃないの?」
「いえ、このスペースは純粋に私たちそれぞれの私有地です。税金もその分払っているし、
補修費用も我々が持たなきゃいけないらしいですよ。先日売主に言われました」との事です。
ちなみにこの合意書の内容ですが、作成したのは売主の業者ですが、
署名捺印は当事者である私と隣家のご主人のみ。
売主も含めて、使用される方たちの署名捺印はありません。
このスペースを車の転回用スペースとして、住民の利便性向上の為に提供すること。
各所有者はこのスペースに物を置かずに、また維持管理すること。
転居、売買の際には次の買主にこの合意内容を継承させること、などが記載されています。
補修費用を所有者が持つことは一切かかれていませんし、事前に何も説明されていませんでした。

この内容に不満を抱いた隣家が売主側に抗議をし、
「合意を解除する。署名捺印をしたのは協定者のみなのだから、
我々が解除に合意すれば解除自体は問題ないはずだから」と言っているのですが、
売主側はそれは出来ないの1点張りのようです。
私自身疑義を抱き、売主担当者と話し合いを持ちましたがらちがあきません。
「解除の上、あのスペースを閉鎖すれば、所有者の方々の物件価値は上がる事になるんですよ」
と言われる始末です。

そこで、
1.あくまでも合意をし取り交わしをした当事者が解除に合意すればそれも可能なのではないか?
合意書内容には解除事項が一切無く、であれば民法上の所有権行使として可能では?
(使用者の中には最近まで私有地である事を知らず、合意書の存在さえ知らない方もおり、
売主からは「協定通路だから使えますよ」と口頭説明を受けたのみ)
また現時点まで協定者と使用者間で何ら使用に関する、約束、取り決めを直接した事はありません。

2.このスペースがある事によって現在資産価値が抑制されているのなら、
購入者に対して「不利益、デメリット」として事前にちゃんと説明すべきではないか
(実際知っていれば購入はしませんでした)。宅建業法の「業務の禁止事項」に抵触するのでは?

3.2.と同じですが補修費用の自己負担は一切聞いておらず、
「維持管理に努める」という条項の拡大解釈にすぎない。事前説明の不備では?

4.消費者契約法第10条で
「民法その他で規定されている消費者の権利を、法律を超えて制限あるいは責任を加重させる
(今回の場合補修費用の負担、使用、占有、売買について制限されている点)契約内容は無効」
とされています。ならば合意書内容自体が法に抵触するのでは?
未来永劫無償で、他人の私有地を提供させ続けるという点が社会通念上許されるのか?

長くなりましたが以上が大まかな概要です。
上記私の考えは現時点では、売主側は否定。曖昧な説明のみ。法的な根拠は示さず。
またこのような取引形態は一般的なのでしょうか?
それから上記のような説明不備があった場合
「売買契約の無効、解除」は可能でしょうか?可能なら転居も有りかなと思っています。


□■アドバイス:1

私見ですが、
その私道は位置指定道路となっている可能性が高いと思います。

東京都若しくはお住まいの区の道路管理担当者に、
その私道が位置指定道路として、位置指定を受けているかどうか確認して下さい。
もし、受けている場合は、その意味も含め担当者より説明を受けて下さい。
社会通念上許されるかどうかと言うよりも、
きちんとした手続きを踏んだ道路と公的にみなされます。
但し、車両の通行に関しては、別の判例が出た例も御座いますが、
少なくとも通行権は有るとされています。
購入時の経緯や価格、税金負担は考慮されるべきと思います。
協定書の存在も無意味とは思いません。

また、購入時の重要事項の説明書に、
道路の説明が有るかと思いますので、併せて、ご確認下さい。
そこに、私道負担と位置指定について、明記して無い場合は、
ご指摘の重要事項の説明が行われなかったと言えますが、
明記してあり、且つ貴方の署名捺印がある場合は、
説明が無かったと証明するのは、かなり難しくなるかと思います。

ちなみに東京都の場合、位置指定の解除には、
『廃止又は変更により直接影響を及ぼすと考えられる部分の権利者
(家屋の所有者及び使用権者を含む)の承諾を得ることを原則とする。』
となっておりますので、
協定は無関係に、奥の数件の承諾が必要となります。

この位置指定道路となっていない場合は、
造成・分譲そのものが違法となる可能性が高くなるかと思いますし、
その分譲地に建物は建たなくなり、違法建築となる可能性が高く、
再建築は不可能となる可能性も高くなります。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

涌井様書き込みありがとうございます。
位置指定道路ではないか?というご質問ですが、
あくまでも私自身の「私有地」として登記されており、
売主側もこのスペースは協定者各々の私有地である事を公言しています。
我が家の接する前面道路は持分を分け合う私道(位置指定道路)として
勿論登記されているのですが、あくまでも協定通路については私有地なのです。
言ってみれば私有地を勝手に販売行為の中で他住人に対して
「使えますよ」と売主が伝えており、協定者側が入居した段階で詳しい説明も無く
「ここは住人専用の転回用スペースです」という説明のみ。
他住人(使用者)の書類上(契約書や重説)には
このスペースに関する記載が一切無く、口頭説明のみ。
協定者側の重説(特約条項内)にはただ一文「敷地内に協定スペース有り」と書かれているだけです。
それでも解除は困難なのでしょうか?
私の勉強不足で申し訳ないのですが、またご教示頂けると幸いです。


□■アドバイス:2

私見ですが、
位置指定道路は法務局の登記上、
公衆用道路として登記されない場合も有るかと思います。
税金・許認可の関係も有り、
ほとんどは地目が公衆用道路で登記されるとは思います。

位置指定道路は、認定道路(所謂公道)とは違います。
私有地(所謂私道)を、数件が利用できる様に、公的に認めたものです。

ですから、位置指定道路は、当然、「私有地」として登記されます。
所有者と地目は別です。所有者が個人でも、
地目が公衆用道路となっているケースはかなり有ります。
その「私有地」が宅地とは別に分筆されているかどうかも大事な点です。
この位置指定になっているかどうかは、東京都若しくは区等にご確認下さい。
ご確認はされたのでしょうか?

位置指定になっている場合は、前回のアドバイスの通りです。
但し、売主・媒介業者の消費者契約法違反、
宅建儀用法違反の問題は生じるかと思います。

もし、位置指定されていない場合は、
協定については、あくまでも紳士協定ということになります。

土地購入価格に、その私道部分(宅地部分?)が、
単価的に宅地と同等価格をつけて購入した場合は、
ご指摘の面もあるでしょう。

その部分を奥の数件に売却するなり、賃料を取るなり、使用を禁止するなり、
補修・改修費用を請求するなり、近隣と交渉する事も可能とも思います。
但し、近隣との付き合いも有るでしょうから、
その点も熟慮の上、交渉された方が良いと思います。
交渉無しに行動するのは、余り良い事とは思われませんが、如何でしょうか。

位置指定されていない場合ですが、
業者の責任としては、
その造成分譲自体が適法か否かの確認が必要です。
違法な場合は、業者の責任はかなり重いと思います。

適法な場合は、業者の説明が不足しているかどうか、
また、実損が証明できるかどうか
によって、考え方は変わるでしょう。

(高原開発・涌井さん)

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