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借地での上水道の所有権について

借地での上水道の所有権について
埼玉・女性・50代

借地の水道管についてご相談があります。
数年前に更地で返却した借地に、当方が敷設した上水道管が残っています。

このたび賃貸人より新たな賃借人が決まったので、上水道の権利を
新賃借人へ無償譲渡するようにと、連絡がありました。

当方が相当の費用をかけて敷設した上水道ですので、
(上水道の敷設については賃貸人の同意を得ています)
有償での譲渡を持ちかけました。

すると賃貸人は
「無償譲渡をしないのであれば、旧借地に水道管を残しているのは
不法占拠に当たる。裁判所に訴えて、そちらの費用で撤去してもらう」
と通達してきました。

借地返却に当たっては、賃貸人も立ち会い、
上水道が残っていることも認識しています。
それを指摘すると、
「そちらが上水道を無償譲渡すると思ったから、撤去を求めなかったのだ。
 有償なら話は違う」 とのことでした。

ちなみに土地返却時に上水道の譲渡については、
口頭を含め何の取り決めもありませんでした。

さて質問ですが、
(1)当方が上水道の所有権を無償譲渡する義務はあるか?
(2)賃貸人が退去時に撤去を要求しなかったにもかかわらず、
先方の見解だけで残存する水道管が不法占拠となり、
当方が撤去の義務を負うのか?

以上2点です。
お手数をおかけしますが、ぜひお知恵をお貸しください。


■アドバイス

私見ですが、造作買取請求権の問題かと思います。

借地借家法
(造作買取請求権)
第三十三条  建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。建物の賃貸人から買い受けた造作についても、同様とする。
2  前項の規定は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了する場合における建物の転借人と賃貸人との間について準用する。

この造作とは、簡単に撤去出来ない物を指すとされていますので、今回の水道の引き込み経費は、正しく該当すると思われます。

最近の賃貸借契約書は、契約時にこの造作買取請求権の放棄を明記してある場合が多いので、まず契約書のご確認を行って下さい。

また、この条文を読みますと、『建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。』と規定されております。

従って、明け渡し後、数年経ってから、この造作買取請求権を行うのは、現実的とは思えませんし、一般的には、明け渡し時に買取請求を行わなければ、その権利を放棄したと思われても仕方無いでしょう。

尚、時価となっていますので、買取請求権を行使する場合でも、原価償却されるのが一般的です。

(高原開発・涌井さん)

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