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競売と保証金の返還について

競売と保証金の返還について
東京・男性・50代

定期借地権のマンションの一区分を競売で競落取得しました。
借地権設定時に旧所有者が地主へ支払った保証金の
返還請求権はどのように扱われるのでしょうか?
保証金返還請求を対象にした抵当権が登記されています。
(債務者:地主、 債権者:旧所有者)
尚、地主からは借地契約の継承に関する同意は得ております。


■アドバイス:1

私見ですが、
定期借地権設定時の契約書(公正証書となっていると思います)の内容によると思います。

基本的には、保証金の返還請求権は債権です。
一般的には、譲渡性が有るのですが、保証金・敷金等では、契約書で債権譲渡や担保の用に供することをを禁止している場合が有ります。
その場合は、保証金返還請求権は、抵当に入れることも出来ませんし、前所有者の法定相続人以外が譲り受ける事は、事実上不可能となります。

抵当に入れられず、譲渡も禁止されている場合は、基本的に定借の期限までは債権者(前所有者)が、保証金の返還請求権を持ち続けることになります。

また、保証金の返還請求権に目を付けた金融機関等が差し押さえをかけてくる可能性も御座いますが、基本的に定借の満期までは、現実的には返還請求しても返還されません。
これは、保証金・敷金は、明け渡し時に清算・返還されると言う性質のものだからです。
これについては、謄本を見た場合は、気持ちの良いものでは有りませんので、転売時や賃貸時には影響が有るかも知れませんが、ご相談者が住む場合は、影響はあまり無いかと思います。

債務者(地主)、債権者(前所有者)ともに、債権譲渡を承諾した場合は、譲り受けることも可能かもしれませんが、管理組合・管理会社等と、それなりの手続きを行うことが必要かも知れませんので、ご確認願います。

金融機関等他の債権者に差し押さえされる前に、債権者(前所有者)が、割安で債権譲渡してくれるので有れば、諸手続きを考慮しても、譲り受けるのも有りだと思います。


(債権の譲渡性)
第466条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。

(高原開発・涌井さん)


■相談者より

涌井様
アドバイスありがとうございます。
当方の質問にズバリの回答内容で感激しています。
一番懸念していたのは旧所有者が保証金を代わりに納めろと要求されるのでは?
という点でしたが、その心配はなさそうで、安心しました。
今後は、旧所有者さんに債権を格安譲渡出来ないか交渉してみようと思います。 
旧所有者は民事再建手続き中の法人なのですが、
40年先の保証金返還請求権(債権)の評価がどうなるか?です。。。。。


■アドバイス:2

私見ですが、
地主(保証金返還請求権上の債務者)と旧所有者(債権者)が話し合って、保証金の返還を決めると(定借の契約書の内容の確認・管理組合等への確認が必要)、地主から新たな保証金の納付の請求が行われる可能性も有るかも知れません。

債権者が会社の場合、保証金の返還請求権は、貸付金扱いとなっているでしょうから、民事再生中となると、何とか債務者から返還を受けたいと思うでしょうし、場合によっては債務者の同意を得て、譲渡したいと思うでしょう。

特に、債権者(旧所有者)側に悪知恵の働く弁護士がついている場合は、譲渡性に馴染まないことは、重々承知した上で、債権譲渡するので即刻弁護士の口座に保証金を振り込む旨の催告の内容証明を債務者(地主)に送付することも考えられます。
 ※これと同じ様な内容証明を、弁護士3名の連名で催告されたケース
   の相談を受けた事が、御座います。
その場合、無知な地主は何の疑問も持たず、慌てて弁護士に保証金を返還してしまう事も考えられます。
  ※弁護士は、返還をもって、債務者(地主)の同意は得たとでも言うかも知れませんね。
そして、地主は新所有者であるご相談者に、新たに保証金の納付を求めて来る事も、全く考えられない訳では御座いません。

いずれのケースに於いても、物件譲渡されて、保証金の返還が期間中に行われた場合、新所有者であるご相談者に、新たに保証金の納付義務が有るか否か、定借の契約書等の内容の確認が必要不可欠と思います。

尚、保証金には一般的には、金利が付かずそのままの返還となります。
  ※実際には解体費用等と相殺される可能性が高い。
経過年数による貨幣価値の変化については、あまり考慮しても当る可能性は低いので、あまり意味は無いでしょう。
それより、返還時にどの様な償却が有るかどうかの方が大事でしょう。

更に、定借地のマンション分譲の場合で、銀行ローンを付ける場合、この保証金返還請求権に質権の設定(担保設定)を行うことを条件とする場合も有ります。
その場合は、銀行や保証協会の質権が設定されている可能性も御座いますので、実質の交渉相手は、金融機関または保証協会となる可能性も御座います。

とにかく、定借の契約書の内容を良くご確認し、地主(債務者)若しくは管理組合等、それと旧所有者(債権者)とは連絡を取った方が良いかも知れませんね。

(高原開発・涌井さん)

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