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隣地のアパート建設について

沖縄・男性・30代
隣の分譲地に、事前の説明もなくアパート建設が行われそうになっており困っています。
どのようにしたら、アパート建設を回避できるか、そして今後も建設をさせないために、
どのようにしたらよいか教えてください。

経過として、私が住んでいます土地は、10区画の分譲地として2年前に販売され、
その1区画を購入、そして去年に自宅を建設・入居しました。
今年の2月末に大手のアパート建設会社が、「隣の土地にアパートが建ちます。着工は3月後半に始まります。
同意書にサインお願いします。」と突然やってきました。
この時は、販売元の不動産会社からなんの説明もなく突然であったため、
サインはせずに帰っていただきました。3月に入り不動産会社や役所で話を聞いたところ、

1.昨年後半にアパート建設会社・地主から不動産会社に対し、
  土地販売、そして建設に対する確認申請を進めていた。
2.今年に入り県に提出していた確認申請が許可されてしまっている(建築基準はクリアしている)。
3.この場所は以前雑種地で、10区画の宅地造成の申請を市町村にしていた。
  しかし一戸建てか共同住宅として利用するかの詳細は記載されておらず、
  市町村の担当者からもアパート建設は想定外の状況ではあったとのこと。
  不動産側は、宅地利用することは伝えて住民の理解を得ているとの言い分であったが、
  市町村担当者は、やはり一戸建てと集合住宅は違うと考えられる為、
  周辺住民の同意を得られているか同意書をとるよう行政指導をしたとのこと。
  それを受け、今回同意をとろうとしている。
4.市町村の担当者から、上記のような行政指導はできるが、建設を止める強制力はないと伝えられた。
5.同意書は数件とれており、すべての住民が反対している状況ではない。
6.アパート建設に対し、不動産会社だけでなく、地主・建設会社担当者も交えて
  周辺住民への説明会を開いてほしいと再三お願いしているが、いまだ具体的な返事無し。

長々となってしまいましたが、県から確認申請はおりているため、
建設を強行できるようなニュアンスを不動産側がちらつかせている状態です。
ただしこれまでこの分譲地が、さも一戸建て向けのようなチラシ・看板・そして販売方法であり、
この建設に反対している世帯の方が多数を占めています。

市町村以外にも地元自治会や議員にも相談させてもらっていますが、
建設されない方法をおしえてください。よろしくお願いします。


アドバイス:
結論からいうと建設されない方法というものはないと考えます。

10区画に宅地開発された分譲地とのことですから、都市計画法上の開発許可をとっている開発地ではないかと推察します。
もし、開発地の所在が市街化調整区域内であれば、開発許可時点で開発地の用途(専用住宅か、共同住宅か、店舗か、など)を申請しているはずですから、それ以外のものは基本的に建てられません。しかし建築確認が下りているということはそれもないでしょう。市街化区域内での開発では、たとえ開発許可時点での用途と異なっていても、用途地域に定める用途に合致していれば建築は可能です。
これを避ける方法として、建築協定や地区計画という制度があり、用途の制限をすることが可能です。建築協定であれば、その分譲地の所有者全員の合意により、特定行政庁の認可を受けることで成立します。こういった方法をとっておくべきであったのです。

また、行政指導はあくまで指導ですから、同意書に全員の同意が得られていないからといって、建築自体を中止にする効力はありません。

アパート建設に対する説明会ですが、共同住宅が大規模なものである場合、条例等で周辺住民への説明会の開催あるいは個別説明が義務付けられている場合はありますが、今回はそれにも当たらないようです。根気強く求めていくしかないかと思います。
なお、反対運動においては、脅迫行為(金銭の要求や、妨害行為の示唆など)と受け取られかねない言動など、相手に付け入る隙を見せないよう、十分にお気をつけ下さい。

また、分譲地が一戸建て向けのような販売形態をとっていたとのことですが、これについては分譲した業者あるいはそれを仲介した業者に対し、虚偽の説明をしたという主張が成り立つかもしれません。チラシ等の現物を証拠として用意できるようであれば、そうされた方がよいかと思います。業者のウェブサイトのコピーやいわゆる魚拓を残しておくのも有効かと思います。ただ、こういった主張を退けるため、重要事項説明書に「当該宅地の周辺は今後それらの所有者によって建築・開発等が行われる可能性があり、それにより日照・通風・交通・騒音等の周辺環境が変化する可能性があります」等の文言が入っているかもしれません。たとえそうであっても、業者が「一戸建てしか建ちません」のような説明をし、それが証明出来る場合や、明らかに一戸建てのみの分譲地であると誤認させるような広告方法をとっていた場合、損害の賠償を求めることができる可能性はあります。弁護士にご相談されることをお勧めします。
ただ、この場合も、質問者様の土地の分譲業者あるいは仲介業者に対し、損害の賠償を求められるというだけであり、アパート建設の中止自体は難しいです。また、損害についても実際にどの程度の損害を被っているかということの算定に議論があるでしょうし、裁判にかかる時間と労力、費用にみあうかは疑問です。

なお、建設が始まってから(実際にアパートが建つと確定し、変更が不可能な状況となってから)、反対運動を続け、看板等を設置し続けた場合、アパートの建築主から入居者が決まらないことや家賃が低下したことに対して、逆に損害賠償を求められる可能性があります。実際、アパートではありませんが、建売分譲住宅への反対運動で、周辺で反対運動を行った住民に対し、損害を賠償するよう命ずる判決があります。(平成12年9月6日横浜地裁判決)そこまでの運動は考えてらっしゃらないかもしれませんが、念頭におかれたほうが良いかと思います。

質問者様の意に沿う回答ではないでしょうが、私の分かる範囲での回答は上記の通りです。
周辺住民の方々でしっかりと協議された上で、計画の見直しを再度求めていくこと自体は可能かと思いますが、現実的には、アパートが建築されることで質問者様が困ると思っている点をもう一度考えなおし、先方も受け入れられる範囲での要望を出していくのが良いかと思います。

例えば、騒音や視線の問題であれば、目隠しフェンスや防音フェンスの設置を求めていく、分譲地の雰囲気の問題であれば、外壁材の色指定(これは建築確認が終わっていても色や柄は変更できるでしょうから、業者も受け入れられるはずです)や外構の植栽を求めていく、それぞれ対応はあるかと思います。うまく解決されることをお祈りしています。
(ディアレストコーポレーション 立川さん)

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